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プリエンファシスについて少し

プリエンファシスが何かなんて今更説明は不要ですよね?
↓は拙宅にあるCDです。左がプリエンファシス,右が普通です。


プリエンファシスはCDの規格(レッドブック)に盛り込まれた
音質維持のための工夫です。
レコードの再生にフォノイコが必要なのと同じ理屈です。

拙宅にあるノンオーバーサンプリングDACで1kHzの正弦波の
フルビットをオシロスコープで観測した様子です。

よく驚かれるのですが、CDに記録されている数値情報の生の姿は
こんな感じです。ハイレゾの説明によく使われる階段です。

******************************************
CDは、音量が小さいほど周波数が高いほど
使える階段の数が少なくなります!!
******************************************

この問題に対する対策は2つあります。
--------------------
1.階段の数を増やす
2.高域の音量を上げる
--------------------

CDは昔だったので「2.高域の音量を上げる」が採択されました。
******************************************************************
一般のCDプレーヤーには・・・・高域の音量を下げる
フォノイコライザーが内蔵されていると思えばいいです。
レコードと同じ考えです。
プリエンファシスのときだけフォノイコON。
******************************************************************
※CDの中にフォノイコはありませんがイメージとしてフォノイコと表現
 この高域下げフィルターはアナログフィルターのようです


■レコードのRIAAカーブ
https://www.phileweb.com/review/article/201803/02/2954.html より引用
※記録時は低音を下げ高音上げ、再生時低音上げ高音下げます。


■CDのエンファシスカーブ
https://imataka-home.com/memo/emphasis/ より引用
※記録時は高音上げ、再生時高音下げます。



リッピングで問題となるのは、
そのCDがプリエンファシスであるのかどうかのフラグが失われてしまうことです。
つまり、識別できなくなる。
(CDでは多くの場合、目次にフラグがあります)
(音楽データの中にフラグがある訳ではありません)
シェルティーのパパ」さんがお持ちのRME社ADI-2 DACの解説が分かりやすいので
説明を一部引用します。※拡大できます


このようにプリエンファシスのCDをリッピングして、再生時にフィルターを適用するのが理想的な再生です。といいますか、CDプレーヤーと同じ。レコード再生と同じ。
自動的に判別できないのが面倒なところですが、プリエンファシスのCDをリッピングしたデータは特別なフォルダに入れておけば見分けは簡単につくでしょう。

★マニアとして、やってはいけない事は何か?★
CDからデータを取り込むときにデータを弄ってしまうことです。
データの改変。
MacなどのiTunesや、WindowsのMediaPlayerで
プリエンファシスのCDのデータを取り込みすると・・・
勝手に高域を下げる処理をして(16bitで)取り込んでくれます。
素人向けのお任せ処理です。(2020/07/05追記:WindowsMediaPlayerでWav形式で取り込みした場合、高域を下げずにそのままの場合もあるようです。 情報提供 → http://www.asahi-net.or.jp/~rt6k-okn/audio/report/emphasis/CDemphasis.htm)
このようにしないと高域が持ち上がったWAVファイルが作成されるので
クレームの元にもなりかねません。逆にマニアはこれが嫌なので、
こういうお手軽ソフトは使いません。
こういったお任せ処理はCDプレーヤーで再生するのと同じ
周波数特性が得られますが・・・
CDと取り込みしたデータはまったくの別物になっています。

リッピングとはCDなどの円盤からデータをそのまま改変なく取り込むことですから、こういうデータを弄る取り込みはリッピングとは呼べません。
このお任せ処理のヤバさ?
レコードに当てはめればイメージしやすいです。
フォノイコライザー不要のレコード盤を作るということです。
何のためのエンファシスなのか忘れてしまったり、知らない世代が規格を考えるとこういう発想が生まれてきます。少し考えれば分かりますが、音質のための工夫を自ら捨て去る行為に他なりません。
とはいえ、リッピングするという事はCDの実物は手元にある訳ですので、
リッピングに失敗していた事が分かったとしても問題はないでしょう。
CDプレーヤーで聴くか、きちんとリッピングをやり直せば良いだけなので。
いずれにせよ、
CDという16ビットという器のなかで音量を下げる行為、
前述のお任せ処理をすると、使える階段の数が少なくなって
諧調が失われてしまいます。


★nightwish_daisuのやり方は?★
その1.リッピングが面倒なのでCDはそのまま再生しちゃいます。
その2.リッピングするとしたら、EAC(ExactAudioCopy)を使ってエラーが1個でもあった場合はリッピングが成功しないように設定してリッピングします。
もしそのCDがプリエンファシスであった場合、リッピングした16bitデータを24bit(32bit float)で編集できるソフトに突っ込んで、ディエンファシスフィルター(高域を下げるフィルター)をかけて24bitデータで保存します。冒頭にありました・・・
--------------------
1.階段の数を増やす
2.高域の音量を上げる
--------------------
これの「1.階段の数を増やす」を対策とする訳です。でも無駄にデータ量をとるので、あまりやらないですね。
現代は21世紀ですので「1.階段の数を増やす」が可能となりました。


やはりレコードと同じようにフォノイコみたいな感じで
再生時にフィルター1段噛ますのが自然でよいです。
シェルティーのパパ」さんがお持ちのADI-2 DACのように、
(フォノイコ?)フィルターのON/OFFできるのが素敵です。



参考情報:
serieril様『ストリーミング時代のプリエンファシス問題』
http://community.phileweb.com/mypage/entry/2819/20190222/61845/
シェルティーのパパ様『「pre.emphasis」CD盤騒動の顛末(その3)「注目のUSB-DAC」』
http://community.phileweb.com/mypage/entry/4637/20190228/61894/

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