ベルイマン
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2021/3/11 機材の隆起するフローリングへの置き方を考えなければならない。特にスピーカーとパワーアンプか。エネルギー感を削いでいる要因が設置にある気がしてきた。また、アンプのパワーを増強して、も…

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AURO3D邸

 皆さん、こんばんは。

 AURO3D邸を訪問しました。色々なタイミングの問題でベルウッドさんと一緒に伺うことになりました。後から付け加わったのが私の方でしたので、控えめにしておこうと思っていたのですが、なんだか色々とご迷惑をおかけし、ベルウッド氏のお土産のワインも何故か大半が私の中に入っていってしまいました。レビューも控えてベルウッド氏にお任せしようと思っていたのですが、色々とお世話になり、勉強になったので、まとめておこうとでしゃばったしだいです。写真はAUROさんのマイページから拝借しました。この場で素敵なお宅にご招待いただいたAUROさんに感謝を、後から加わってもおじゃま虫扱いせず長旅で話を聞いていただいたベルウッドさんに敬意を表したいと思います。


(1) AURO3Dネイティブ再生
(2) Electa Amator IIIとL507uXとD-06
(3) 2つのシャコンヌ



(1-1) プレリュード
 1974、1975年におけるグルダ、アバド、ウィーンフィルのトリデンテによるモーツァルトのピアノ協奏曲の録音がなんと24bit/192kHzでリマスターされて、5.1chサラウンドでリミックスされたBlu-ray audioが付いている?ようなのである!それが机の上にあり、「どれを聴きますか?」と訊かれたものですから、もちろん「ついてきただけ」の私は「まずこれで」と口をついてしまったのでした。曲目はベルウッドさんです、21番の第2楽章、モーツァルト的美麗な夢と無限の孤独の表出としてのアンダンテです。事情があって最近はあまり聴かないのですが、若いころに何度となく聴きました。

 最初はドルビーアトモスでいきます。ぱっとしません。音が自分に来ないのです。自分の目の前に座っているベルウッド御大が前からの音を塞いでいたのです。(笑) 位置を変わってもらいますが、ぱっとしません。このドルビーアトモスは24bit/48kHzですが、DTSですと24bit/96kHzです。こちらにしてもらいました。5.1chのダイレクト再生です。音の鮮度が上がります。良いのですが、うーん、やはり前が弱い。弦楽の低域が床の上で伸びきる前にふわっと消えてしまいます。後でかけたシューベルトのピアノ五重奏でも、典雅な室内楽に含まれるコントラバスやチェロなんていかにもコントロールが難しいわけですが、低音は少し膨らんでから、床の上に滞留して中高域の土台を形成するはずが、その前に散逸してしまう印象でした。ソナスの3本のトールボーイのメタリックに黒光りするウーファーは概ね、沈黙しているようでした。信号がサブウーファーに流れていたのか、あるいはサブウーファーのレベルが問題なのでしょうか。もったいない気がしました。なお、ベルウッド御大にその場で尋ねると低音は「ちゃんと出ている」と言っていましたね。ええ。ほっといてください。私の耳には聞こえなかっただけなんです。


(1-2) インテルメッツォ
 同じ21番の2楽章をAURO3Dにエミュレートしてもらいます。頭上でぼんやりと鳴っています。直接的な音ではなく、遠い音です。部屋の容積を考えても音圧が足りず作品を動かす構造的な舞台ができていないまま、複数の場所から音が出ているわけです。自分の趣向を述べさせていたくだきますと、サラウンドは音楽が躍動するプラットフォームをリスナーの背後や頭上にまで拡張し、音楽が飛び交う舞台を設定するもの、すなわち、音楽空間の構築であって欲しいわけです。私の家のシステムであると頭上の構造化がだめです。反射がきついのもありますし、音が昇る前にどこかで打ち消されてしまうようです。音圧を上げてもサラウンドが構築されず結局は頭の上が寂しい。このサラウンド空間は演奏者が自由に動き回って、自分の目の前で、さらに、自分の頭上で、また背後で、オケだろうと、フルートだろうと、ロジャー・ウォターズ的な不気味な声であろうとも、演奏が飛び交う音楽空間となるべきです。このようなサラウンド音楽空間における定位はヘッドホンのようにリスナーの頭脳になるのかもしれませんね。スピーカー派がヘッドホンを受け入れたがらないように、ステレオピュアオーディオ派もこの頭脳定位を受け入れたがらないように私は思うのです。まあ、根拠のない自説を述べると、from nowhere、砲撃を食らうのでこの辺でやめときますか。


 AURO邸はフロントの3chはリスナーを向いていますが、AURO3Dの天井センターを含めて、直接的にリスナーに向かうスピーカーはなく、リスナーの周辺を取り巻きながら直接音を耳にあてない格好になっており、耳に入る前にだいぶ混ざるわけです。意図的に壁を介した音のミクスチャーでサラウンドを構築しているのです。ただ明らかにSRとSLの音が飛びぬけているわけです。これは向かい合うように正面を向いて後方に35度くらいの位置に設置されたブックシェルフとラックスマンのプリメインアンプの音です。あとで書きますが、このセットは抜群に音質が良いのです。サラウンドのバランスとかが問題なのではなく、SRとSLの音が断然に良いので、その分だけフロントが寂しく感じるのです。フロントに接近して、サランネットを取ってもらうと改善しましたが、全部をあのブックシェルフとラックスアンプにして聴いてみたいという欲望を感じました。繰り返しますが、このSRとSLもリスナーの耳を狙っていないのです。もう一つ重要なのはリスニングポイントです。私は大部分の間、スウィートスポットから外れた位置で聴いていたのではないかと思います。色々と可動式なので、動けてしまう分、新参者は自由に動いて的を外すわけです。どこで聴くべきかもっとしつこく尋ねるべきでした。

(1-3) コーダ

 それで何曲かかけて、真打ち、AURO3Dネイティブソフトの登場。2Lの”LUX”というAUROさんによると「キラーソフト」だそうです。これはニーダロス大聖堂で録音され、SACDとBlu-rayがセットになっているというものですが、確認はしていないですがAURO3Dネイティブ再生とのことですから、Blu-rayのほうで7.1.4 Auro-3D 96kHz/24bitの出力をしたものと思われます。AURO宅は吹き抜け部から続く天井の高みにAURO3D専用のセイリングセンターとでも言うべきスピーカーが設置されています。これは下向きにリスナーの頭頂部を狙うものなのかと思っていましたが、やはり倒して後方に向けられています。
 さきほどのグルダのピアノ協奏曲をAURO3Dにエミュレートしたのとは世界が一変します。部屋が荘厳な大伽藍に変貌したかのようです。上を見上げると音が天井に充溢しているのが目に見えるかのようで、教会のドームを形成するように音が満ちているのです。AURO3Dはフロアーの第1層と中間の第2層、そして天井の第3層のレイヤーによってサラウンド空間を垂直方向に出現させる装置なわけですが、まさにそれでした。音が尖塔のように高く構築され、中間層に用意された複数のスピーカーも石造りの壁面に取り付けられた燭台とでもいったかのように充実しきったサラウンド音場空間の支柱を形成するのです。これだけの音場の高みを達成しながらどっしりと安定した音楽空間は、手練れのオーディオマニアでもちょっと作れないのではないでしょうか。これは凄いですね。今まで経験したことがないし、たぶん他では無理なのでは?というレベルです。セイリングセンター、勝手に名付けていますが、設置はなかなか大変そうですが、これほどならば、、、という感じです。AURO3Dというフォーマットの真価に触れることができたと思います。



(2)  Electa Amator IIIとL507uXとD-06
 ここは簡単に記すことにします。率直に言って良い再生の仕方だと思います。機材の力を目減りさせるようなことをする人が世の中いるものです。チャレンジしなければわからないので、難しいところですが、その過程で改悪になっていることがありうるわけです。AUROさんにとってはこの上質なブックシェルフが2chとマルチのSRとSLを兼ねているので、動かす必要があり、TAOCのでしょうか、オーディオ用のラックにキャスターを装着しています。振動をどうにかする必要があるんじゃないのかなと思っていたのですが、スパイクでかなりうまく振動を断ち切っています。暖かい良い音です。ラックスのL-507uXは有名なA級プリメインとは違いますから、そこまで温度高めではないはずですから、イタリアンブックシェルフと良いバランスなのかもしれません。太めのケーブルも良いのかもしれません。太く暖かく十分な解像度の音で、好みの音でした。ブックシェルフなので低音はさして出ないです。まあそのためにブックシェルフという形態であるのだと考えるべきでしょう。AUROさんはもう少し機器のランクを上げたいと言うのですが、ラックスのD-06とL-507uXのセットの2倍払わないと「better」とならないだろうし、2倍の金を払っても1.2倍にもならないだろうという鳴り方です。AVアンプの後だとどうしてもピュアの機材がよく聞こえがちなのをさっぴいても、L-507uXは評価を見直さざるを得ないと思いました。



(3) 2つのシャコンヌ


 ユリア・フィッシャーのバッハの無伴奏は非常に有名ですね。PENTATONEによるマルチサラウンド版SACDです。もう一つはジョセフ・リンです。これは新潟県の魚沼市のホールで日本人プロデューサーとエンジニアによる2005年の録音のSACDです。
 フィッシャーの方はやたらと解像度が高いのですが、光の発散のように音が広がり、無方向的で多形的な定位です。AURO邸ではやりませんでしたが、SRとSLに近寄ればはっきりと音を出していたはずです。しかしサラウンドシステムでのサラウンドスピーカーは音楽を発出することはないのです。ですからSRに耳を寄せても甘い調べが聴こえるわけではありません。この時のサラウンドのソナスはほんわりとした空間を構築していました。私のシステムで聴いても印象は変わりませんが、他家ではどうかと思ったしだいでした。何か奥深いものを秘めているようにも思えるディスクなわけですが、、、どうでしょう。

 さて、ジョセフ・リンの方はといえば、まったく違うサラウンドなわけです。実はサラウンドといっても多様なのです。マランツの有名な方の名前が見えますが、称賛の辞を述べているだけで関係ありません。FRとFLとリスナーの作る正三角形とSRとSLとCの作る正三角形を重ねるようにすると説明にあります。私の家ではCがないため、どんな変化を感じられるかと思ってかけていただきました。2つの正三角形がうまくできていなかっただけですが、FRとFLに繋がる際のCからの音がつっかえているように感じました。Cと左右の繋がりがぎこちなく、「今、Cで鳴りました、はい、次はFRとFLで鳴ります」、といった調子で、一本一本のスピーカーから音が出てしまい、一本のヴァイオリンの奏でる音楽が分断されているのです。やはりサラウンドはスピーカーのセッティングとリスポジの関係を模索し続けることがとても重要なようです。スピーカーを置けば良いわけでも、補正機能を使えば事が済むわけでもなく、奥深いセッティングの探求が重要かもしれません。そして、サラウンドサウンドというものが、実は総称に過ぎず、個々に多様なものであるとするならば、そのたびにセッティングを考えるということもあり得るのかもしれないなどと、私は一人戦々恐々としたのでした。

 AUROさんのところは独立した2チャンも組めて、サラウンドはマックスです。とても半日で全貌を知り、一つ一つ楽しむなどということはできません。その分、セッティングを見直すとか始めたら、私だったら病気になると思います。(^^) サブウーファー4台ですから!まずは皆さん、他では得られないAURO3Dの体験を中心に試聴させてもらうとよろしいかと思います。

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DLA-V7

JVC

DLA-V7

¥1,050,000(税込)

発売:2018年10月下旬

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V7とX990RAの比較試聴

JVCのプロジェクター、V7とX990RAを比較してきました。

X990RAはパナソニックのUB9000のカラープロファイルを搭載したアバックオリジナル仕様であるが、他はX990Rと変わらない。

たぶん100インチくらいのゲイン1前後のマット系のスクリーンを2つ出してもらい、いちいちシークエンスを戻してもらいながら比較した。多くはPioneerのLX800で再生。

試聴に使ったソフトは、

①アラン・レネ監督『去年マリエンバートで』(1961)の最新4K デジタルリマスター版ではなく、一つ前のBlu-ray版



②キェシロフスキ監督『ふたりのベロニカ』(1991)のBlu-ray版



③ソクーロフ監督『ファウスト』(2011)のBlu-ray版



要するに2K映像を比較試聴したのだが、これは自分のフィルモグラフィでは、4kなどほとんどなく、実際一本も所有していないし、おそらく劇的なフィルムの修復技術が確立しない限り当分は4kソフトが増えないであろうから、まず2kまでをどこまで美しく写せるのかが自分には重要なため。


比較試聴

①はモノクロ。X990RAはフィルムグレインが強く出て、少し見にくい。アイリスを絞りきっていない状態だったからか、青みがかかった映像。自分の知っている色味ではなかったが、なかなか。他方で、V7ははるかに滑らかな画面。色は驚いたことにベージュのように黄ばんでいる。これは『去年マリエンバートで』の色味ではない。


②X990RAは、タイトルバックのLA DOUBLE VIE DE VERONIQUEの文字、フラッシュバックの想い出の質感、イレーヌ・ジャコブの清廉な肢体を包む緑の靄、とても美しい。特にこの映画はキェシロフスキお得意のレンズを彩色したり、アナモルフィックレンズを用いて、球体から世界を覗き込んでいるような浮遊感が重要なのだが、X990RAはその微妙な質感をしっかりだしていた。他方で、V7は画面が滑らかなのは変わらず。ほとんど壁と天井しか写らない『マリエンバート』の冒頭では顕在化しなかったのだが、『ベロニカ』では人物からリアリティが感じられない。映画内世界に映画の人物たちが着地していないのである。


③X990RAは、かなり妖しく不気味な映画でアウラのようにスモークが立ち込める中に、蕾のようなマルガレータの美に焦点が当てられるかが勝負の映画で、なかなかよくやったと思う。悪魔にまとわりつかれた夢幻の中でマルガレータを犯すシークエンスは、プロジェクター派には申し訳ないが、やはり有機ELの勝ちだと思う。他方で、V7の方は、周辺的なものより中心が、止まっているものより動くものが、ペラペラの作り物で、夢うつつの芸術が、学生の卒業制作のような次元に見えてくる。


コンクルージョン

X990RAはV7よりだいぶ安く買えるようである。2Kまでをちゃんと観たい人たち、大方のAVファイルではなく、シネフィルたち、には非常に簡単で自明な判断である。私はV7を買うつもりで試聴に臨んだので、この結果はちょっと驚きである。

【SPEC】●表示デバイス:0.69型ネイティブ4K「D-ILA」デバイス(4,096×2,160)×3 ●表示解像度:4,096×2,160 ●明るさ:1,900lm ●コントラスト比:80,000:1(ネイティブ) ●消費電力:400W(待機時1.5W) ●外形寸法:500W×234H×495Dmm ●質量:19.8kg

マイルーム

マイシアター『象牙の塔』
マイシアター『象牙の塔』
持ち家(戸建) / 専用室 / オーディオルーム / ~12畳 / 防音あり / スクリーン~120型 / ~4ch

私のシアターは、ずばり、「象牙の塔」‛la Tour d'ivore'と言います。 縦5438 x 横3618 x 高3400mmの約11畳の縦長。スピーカー4本、ユニバーサルプレイヤー、AVプリ、ステレオパワーアンプ2台、プロジェクターとスクリーンがベース機器。 ①両サイドの対称性 左右の対称性など、現実には100%の達成は無理だから、可能な限り対称性を追求しておけば、…

所有製品

  • その他アクセサリー SPEC RSP-AZ1
  • オーディオボード ACOUSTIC REVIVE RAF-48
  • その他アクセサリー ACOUSTIC REVIVE RLT-1
  • その他アクセサリー ACOUSTIC REVIVE RR-777
  • その他アクセサリー ACOUSTIC REVIVE RUT-1
  • BDプレーヤー PIONEER UDP-LX800
  • ヘッドホン AUDIO-TECHNICA ATH-A2000Z
  • D-ILAプロジェクター JVC DLA-X990R
  • パワーアンプ ALLION S-200II
  • パワーアンプ ALLION S-200
  • AVアンプ MARANTZ AV8805
  • スピーカーシステム FOCAL SOPRA N°2