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何をもって高音質とするかは人それぞれです。 ここでは音楽を「録音されたデーター」として見てみることにします。 音を再生する機器には限りなく目がいくのに、音源(元)自体に 目を向けないのは不思議な事です。 手法は簡単です。主にパソコンとオーディオインターフェースを使い 音源を取り込みます。その後解析するソフトとしてSpekを使用します。 Spek-Acoustic Spectrum Analyser 今回はハイレゾ配信、アナログレコード、カセットテープ、 リッピングしたCD、Mp3形式で環境音を収録した ICレコーダーのデーターで見てみます。 横軸が再生時間、縦軸がdbと周波数のグラフとなっています。 まずはe-onkyo music配信データーで2xHDレーベルによる 「Audiophile Hi-res System Test」の1曲を解析します。 flac 192kHz/24bitのハイレゾ表記です。 30kHz程度までのこぎり状(ギザギザ)の山になっています。 実際に耳が認識できる範囲をdbとHzを掛け合わせて考えると、 この音楽のメインは10kHz以下と推測されます。 次にネット配信のAACコーデックのものを見ます。 これは別の曲ですが、ストリーミング等の通常の音楽配信は 経験上こういうグラフです。 15kHz程度で山が平坦化され(切られ)た山になっています。 音楽のメインは5kHz~10kHzに収まる範囲です。 次にCDを見ます。 これはECMレーベルのアルバム「Magico/Carta de Amor」のものです。 22kHz程度で山が平坦化されていますが、先端が音の強弱を残した のこぎり状の山になっています。バッサリと切られる事がある中、 良質な状態だと推測できます。 音楽のメインは10kHz以下に収まる範囲です。 次にカセットテープから録音したものを見ます。 これはUK盤であるアーティストのアルバムです。 15kHz程度での先端が音の強弱を残した山になっています。 それ以上の周波数部はテープノイズと推測されます。 次にCDをリッピングしmp3化したものを見ます。 別なアーティスト楽曲ですが、経験上こういうグラフです。 15~17kHz程度で機械的に先端が切られたような山になっています。 元となったCDに所以する山型の可能性が推測されます。 比較対象としてICレコーダーで環境音をMP3形式で録音したものを見ます。 15~17kHz程度でのこぎり状(ギザギザ)の山になっています。 音の強弱を残した状態と思います。 次にアナログレコードを録音したものを見ます。 スティーヴ・グロスマンのアルバム 「Perspective」SD 19230/USA盤・1979年です。 48kHz程度までのこぎり状(ギザギザ)の山になっています。 音楽のメインは15kHz以下に収まる範囲です。 最後にCDとレコード盤を比較します。 ケイト・ブッシュのアルバム「HOUNDS OF LOVE」です。 2018年リマスター盤CDは、 20kHzでバッサリと切られています。このような山になるCDは経験上 多く感じます。 アナログレコード盤東芝EMI/EMS-91113は、 30kHz程度までのこぎり状(ギザギザ)の山になっています。 音楽のメインは15kHz以下に収まる範囲です。 このようにデーターとして見てきました。 ハイレゾ配信はハイレゾ相当と言えますし音が良いとされる アナログレコードは今回紹介した盤に関しては、ハイレゾ相当と言えます。 しかしながらレコードでも、収録時の機材の都合などで 15kHzや20KHz以内の情報に留まるものもあります。 収録時にどんな機材を使ったかが分かれば推測できるものもありますが、 ユーザーサイドでは、こうやって確認していく方法しかありません。 名盤、高音質盤とされるものでも、データーとして見たときは 思っていたほど情報量が無いという事もありえます。 いくら音の出口、再生装置の環境にこだわっても 元(ソース)となる音楽情報次第では、「情報の再生装置」 としては過剰になるのかもしれません。
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