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日記

第184話 リラクシン

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2010年08月28日

自分が持っているマイルスの中で、恐らく最も聴いたのが「リラクシン」だろう。そのSHM-SACD盤が今日届いたので、今までのCDとどれ位違うか聞き比べてみた。

「曲名は演奏の後に言うよ」というマイルスの声で始まる1曲目から、妙に生ナマしい声だなと驚いた。しかし演奏の音質はCDの方が、もっと締まったサウンドのように感じた。

その後、一番好きな“OLEO”をしばらく聴いてから、SHM-SACDを止めた。

「CDの方がいいんじゃないか?」

ということで今まで聞いてきたCDを掛けて見ると、あることに気が付いた。確かに音の締りはCDの方があった。しかしビシット感じたそのサウンドは、簡単に言うと情報が欠落した結果のようだ。SHM-SACDではCDでは感じられなかった中低域の厚みが豊富で、CDにはこの厚みが感じられなかった。ある意味、キンキンの状態に近いのだが逆に、この状態でも音楽の種類によっては、演奏が際立ち心地よいとさえ感じられるようだ。

SHM-SACDで聴くマイルスの「リラクシン」は、CDで十分と思えたそのサウンドは、実は元の音が削ぎ落とされただけだということを気づかせてくれた。

コルトレーンのサックスやガーランドのピアノ、それに時折聞こえるマイルス達の会話もSHM-SACDの方が、遥かに表情豊かに伝えてくれる。聴き始めに感じた「CDの方が良いのでは」という疑問は、聴き込むに従って消えてしまった。

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