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最近は自作オーディオにはまっています。 当初「制作側としての視点から見たオーディオに対しての意見やノウハウなどを書いていこう!」とか意気込んでたのですけど、分不相応というか、口下手が災いしてまも…

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各種オペアンプの比較測定と主観評価

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2012年04月07日

2014/10/24 こちらに新しい内容をまとめました。ディスクリートを超えるオペアンプ、ICとディスクリートの違いの理由についての考察を追記しました。

http://innocent-key.com/wordpress/?page_id=1084



↓こちらは古い記事です


なかなかネット上でまとまった測定データがなかったので自前で測定してみました。比較自体は見つけることができたのですが、新しいオペアンプや少し高価なオペアンプをまとめた資料はなかったため、制作してみました。

http://innocent-key.com/data/yohine/opamp/opamp_measurement.html

測定についてはリンク先を見ていただくとして、こちらでは音質比較について特に印象的なことを書こうと思います。すべて私の主観に基づくものなので大いに異論はあるかと思います。文脈では一部強く書いてしまっていますが、あくまで「素人の参考程度の感想」とさせてください。それなら最初から弱気で書け!と思われるかもしれませんが、勢いで書いている為申し訳ないですがよろしくお願いします。

■比較環境

すべてのオペアンプ比較は、自作ヘッドフォンアンプによります。出力バッファ付き、安定化+-14V電源、ゼンハイザーHD600、を使用して比較しました。あらゆる動作条件下での比較ではないことをお断りしておきます。

■ディスクリート>ICという説について

世間ではよく見かけるディスクリートはICと違うという意見ですが、結論から言えば私自身はこれには大いに賛同します。

まず一番大きな差は音の分離、見通しの良さ、です。これは測定値にかかわらずICとディスクリートの間には超えられない違いがあると感じました。高特性のICを使用すると高域がなめらかで綺麗になり、悪いものはザラッとした質感になっていきますが、聴感上の分離の良さはそういったTHD、IMD特性とは全く別の要素に原因があるとしか思えません。悪い測定値のディスクリートでも良い測定値のICより分離だけは良いです。理由は不明です。

それともう一つ不思議なのが実際に近い特性、設計のICでもそれぞれに全く異なる個体差、個性が存在することです。詳細は書きにくいですが主観のみで言えば、OPA604は中域が盛り上がっているように聞こえる、LTシリーズは総じてドンシャリ気味で固い音質傾向、LM6171はハイ上がり気味、LME49710はやや軽めの音、LM4562はLME49720よりも暗い、OPA627とMUSESは高域にかすれたような色がつく、というような印象です。これらの傾向はそれぞれの測定結果とはあまり関連性はないように思えます。

そしてこれがヘッドフォンアンプだけにとどまらず、レギュレータのエラーアンプにそれぞれのオペアンプを使用した場合であっても、ヘッドフォンアンプと同じような音色の変化が乗ることです。求められる特性は電源に使用した場合とヘッドフォンアンプで違うはずですが、なぜか出てくる音色には共通点があります。

どこからこの個性が出てくるのかは謎です。技術的には行き着いているとも思われるオーディオが現在でも趣味として支持されるのはこの点にあるのではないでしょうか。(実は行き着いていない未知の領域がある。ケーブル、電源等)

■ディスクリートに近い音を持つICオペアンプ

ではICでディスクリートを超える、またはディスクリートに近い個体があるかどうかですが、超えるものはまだ見つけていませんが、近いものならば少数ですがあります。今までに発見したもので言えば、OPA627、LME49990、MUSESシリーズ。これらが平凡なICとは明らかに違う分離の良さを持っていると思います。

まずはOPA627ですが、オーディオでこの個体が有名になった理由はそのスペックよりも、平均的なICを超える分離の良さを備えていることが重要な特徴だったのではと思います。LME49990、MUSESが登場するまでは唯一の「ICを超えるオーディオIC」だったのではないかと推測します。また測定ではない聴感での帯域バランスもよく、高域に適度に化粧をする独特のカラーもオーディオ用として魅力的と思います。

LME49990はほとんどの帯域でOPA627を超える分離を見せます。ベース、バスドラムの帯域を除く、中高域ではディスクリートに匹敵する分解能を持っています。高域は高特性ゆえの滑らかさと分離を兼ね備えており文句はないのですが、低域だけはなぜかIC並に見通しが悪く、差が激しすぎます。ベースとバスドラムに集中してディスクリートと比較したらすぐに分かる差だと思います。ぱっと聴きはすごく良いのですが、長く使うにはオーディオ用としてはバランスが悪いかもしれません。

MUSESシリーズは測定での特性の悪さと売り文句とのギャップがあり、あまり評判がよくないように思えます。しかし真価は測定値ではなくその音色と分離にあるように感じました。音色については数多くのレビューがありますのであえて書きませんが、分離はOPA627を超えていると思いました。ディスクリートには及びませんが、平凡なICとは違う音です。LME49990のような変な癖もありません。どのような技術でこれを実現したのかは興味があります。なお8820は悪く、01が良かったです。

LH0032は所持しておりませんが、評判や中身を見るとあれはディスクリートの音、分離の良さが評価されているのではと思っています。

■ディスクリートオペアンプの個性

ディスクリートオペアンプのもう一つの特徴は強い個性を出すことができる点と思います。測定に上げた3種類はどれも全く違う音色を持っています。通常のICは特性以外の音色等に着目して作られていないはずですからやはり音の個性という意味では、一応それぞれに音色の変化はあるもののメッセージ性には乏しいと感じます。

逆にディスクリートであれば、十分な吟味を重ねた設計であればあるほど、製作者の音楽の個性や好みがそこに強く反映されているはずです。細部まで個性を反映することのできるディスクリートオペアンプのもつ表現の豊かさはオーディオを面白くしている要素だと思います。

では測定に使用したディスクリートオペアンプの音色について感じたことを書いてみます。

・DiscreteA

一言で言うならばみずみずしい音。低域は豊かで高域には強めの色が乗り、全体的にメリハリのある音楽的な印象。決して高特性ではないが、音楽表現のための個性が強く乗りトータルではうまく聞かせている。特に一般ボーカル曲、ジャズ、アコースティック全般、好みによってはクラブ系も。音数が多すぎず帯域レンジが広めの曲が向いていると感じた。音数の多い楽曲(フルオーケストラ等)はやや雑味のある表現に聞こえる。レコーディング用のマイクプリアンプやADに使用したら良い機材になりそう。

・DiscreteB

DiscreteAより全体的に主張がおとなしく控えめで地味に聞こえる。高域は優しく中域がふくよか。低域はやや弱い。帯域バランスは中域よりでレンジは狭めに感じる。基本的には真面目でありながらも、そよ風のような雰囲気を伴っている。音数が少なめでやさしくおとなしい表現(激しくないクラシック、アカペラボーカル、スローテンポ小編成アコースティック等)が向いているのでは。レンジが広かったりアタックが強めの表現は苦手そう。

・自作Discrete

上記ディスクリートオペアンプ以外の個性を持つ、分離がよくて高域がなめらかなものが欲しかったので作りました。その目的は達成していますが、自作の評価を自分でするのは抵抗があるので詳細は控えます。個人的な好みは結果に反映されていると思いますが、測定に振り回されているようでは強い個性の表現の領域には辿りついていないはずです。

■その他参考リンク

OPアンプはオカマアンプ
http://www.audiodesign.co.jp/blog/?p=250

物理性能と音
http://www.op316.com/tubes/tips/tips2.htm

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  1. yohineさん

    はじめまして。KIRINNと申します。
    DACやアンプを自作されて、かつ音楽も作られてる方は珍しいんじゃないかなーと思います。

    本稿、興味深く読ませていただきました。
    LME49990、確かに使い勝手も特性も良いですよね。
    私も以前、バランスアンプの増幅段に使っていました。

    ですが仰るとおり、ディスクリート回路で作った場合、
    オペアンプには無い表現や可能性があるのは間違いないと思います。

    もし機会があれば、お聞かせいただけたら幸いです。

    よろしくお願いします。

    byKIRINN at2012-04-07 21:46

  2. KIRINNさん、こんばんは。

    たしかに作曲とか演奏の方だとオーディオや自作をやっている方は珍しいかもですねー。でも制作現場でもレコーディング、マスタリング、ミックスのエンジニアさんになってくるとハードに明るい方も結構いたりします。こちらの世界であればピュアオーディオとの明確なラインはないかもです。

    制作で重宝しているQuantum Leap Symphonic Orchestraのレコーディングエンジニアである、Keith O Johnson氏は全ての経路を最短化したうえで、自前の機材にて録音を行ったそうです。そのレコーディングのクオリティはさすがとしか言い様がありません。(調べたらこちらの方はピュアオーディオにも関わっているらしいです)

    私自身も演奏、作曲、というよりは編曲やエンジニアリング、のほうがなんとなく適正にあっている気がしますから、そういう気質もあって最近はより良い音を目指す=自作という結論になってきています。機材を買い換えても細かくチューニングすることは困難であり、さらにそれは大概において誰かの個性でしかないですから。もちろん単純にそういうことが好きであることも理由ですけれどもね。

    ディスクリートオペアンプの優位性と個性は不思議です。理由がはっきりとわからないことなので音が違うのも思い込みじゃないのかとも思うことがありますけど、何度聞いてもやっぱり違うようにしか聞こえないですねー。

    自作機材についてはなかなかお聞かせする機会を作るとなると難しいですが、KIRINNさんはオフ会も主催されていたみたいですから、次回がありましたらば検討しますね。

    では、よろしくおねがいします。

    byyohine at2012-04-07 23:34

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