日記
抜け落ちていたこと(デジタルとアナログ) – 金属たわしアース15
2020年02月19日
この日記は前回日記のつづきで、アースもアナログとデジタルは分けたほうがいいという思いを強くした出来事の話です。
きっかけは、グルマンさんが仮想アースの比較用として送ってくれたJSPC製の仮想アースだった。仮想アースの確認会をやるにあたり、比較用として送ってくれたもの。2種類のインシュレーターも同梱されていた。

確認会をやるにあたり事前に確認したところ、追加で接続すると音は変わるが良くなるとは感じない。そんな印象だった。追加したのはCDPのデジタルアウトRCA端子との接続だった。
<事前確認結果>
・標準のゴム足:低域寄りにバランスがシフトし重心が下がるが、合わせて天井も低くなる印象
・黒檀のインシュレーター:バランスは中庸となるが取り立てて良さは感じなかった(3種の中では一番良好)
・真鍮製のインシュレーター:バランスはやや高域寄り、華やかになるが定位が動いてしまう印象
そんな事前確認だったので、当日はグルマンさんにインシュレーターのセッティングを実施してもらった。

するとどうだろう、真鍮製のインシュレーターが、事前確認の時とはうって変わり音が滑らかになりバランスもよいではないか。JSPC製の仮想アースがまったくの別物に変身したかのようだった。この真鍮製のインシュレーターは、ローゼンクランツ製で上下の組み合わせや方向性があり、目印の位置に合わせて使用することが必要とのことだった。しかも、セッティングするときの方向も指定されているとか。事前に試したときは、組み合わせも方向性もバラバラだったのがよくなかったようだ。この仮想アースはインシュレーターとの組合せで効果が激変する。
JSPC仮想アースは振動対策が大事と聞いていたが、ここまで影響が大きいとは思わなかった。ちょっとビックリした。このJSPC製仮想アースとローゼンクランツ製インシュレーターは買うしかないとさえ思った。
(繰り返しになるが接続したのはCDPのデジタルアウト端子)
話をアースのつなぎ方に戻すと、このJSPC仮想アース+インシュレーターを追加したときの音が忘れられなくて、たわしアースを弄っていた。比較用として仮想アースとインシュレーターをお借りしていたので、弄っては比較する作業を続けた。
いくら魔法のインシュレーターを使ったとはいえ、これ一つを追加するだけでこれほど変わるとは思えなかったのだ。腑に落ちずに悩むなかで気がついた。そう言えば、CDPはデジタルアウトRCA端子にアース線をつなぐとよかったのだが外してしまっていたのだ。たわしアースの並列つなぎが効果的と感じ、つなぎやすいアース端子にすべてのアースケーブルを集中してしまったのが失敗だった。
そこで、CDPのアース端子につないでいた1本をデジタルアウトRCA端子につないでみたところ音が滑らかになった。これだ!と思った。だが、まだJSPC仮想アースとローゼンクランツ・インシュレーターの組み合わせには敵わない。比較するとまだザラついた印象が残っていた。たわしアースの追加も考えたが、ここは同じ条件で対決させたかった。
更につなぎ方を変えて、デジタルアウトRCA端子のたわしアースを2連結にした。
(前回日記の最新状況)
これで同等となった。音の傾向に違いはある。だが、音の滑らかさは同等と感じた。(音質傾向は以下)
・JSPC仮想アース+ローゼンクランツ・インシュレーター:低域が厚め
・金属たわしアース(真鍮)2連結:高域がきれいに伸びる
この結果から、機器内部からのアースの取り出しは、可能な限りデジタルとアナログは分けるべきだと確信した。構造的に繋がっているとしても、出来るだけ近い部分からアースすることでデジアナ混流の悪影響が減少したのだと思った。
二つの話をひとつにして書いてしまいましたが、要点は以下の2点です。
1、 JSPC製の仮想アースは振動対策が極めて重要で、これ次第でよい効果も生めば逆効果もある
→同じローゼンクランツのインシュレーターで振動対策しても、使い方次第で優にもなれば不可にもなった
2、オーディオのアースは可能な限りデジタルとアナログは分離するのが効果的
→たとえシャシアースでつながっていたとしても、近い位置からアースすることで効果がある
<番外編>
・CDPのデジタル・イン端子に繋がっているDDコンバーターの話。
・CDPとDDコンバーターはケーブルを介して、シャシ・グラウンドが繋がっている。
・ならば仮想アースになっているはずと思い、ケーブルを抜き差ししてみると音が変わった。
・更にDDコンバーターの下に敷くものをいろいろ変えてみると、これでも音が変わった。
・同軸ケーブルを繋ぎ、DDコンバーターの下には6mm厚のコルクシートを敷く仕様が一番よいと感じた。
・ちなみに比較したのは、オリジナルのゴム足、コルクシート1mmと6mm品、5mmのアルミ板にαゲルを貼った防振台、アルミホイル・インシュレーターの5仕様だ。
・比較検討結果、DDコンバーターの下に6mmのコルクシートを敷いて仮想アースとして使うことにした。
・デジタル端子からの仮想アースは結構効くと思った。
レス一覧
-
ヒジヤンさん 今晩は。
要点.2のディジタル部のニアアースは試してませんが
解る気がしますよ、
たわしアース利用法がまたまた広がって行きますね。
田舎のクラング
by田舎のクラング at2020-02-19 21:35
-
ヒジヤンさん こんばんは
質問です。一個当たりのタワシの量は 何グラム位にされてますか?
パラに繋いで 音質調整する際には 量もかなり影響するように思います、
多点アース なかなか奥が深いですね。これから 少しづつ 適応範囲を 広げたいと思います。
byX1おやじ at2020-02-19 22:21
-
いなかのクラングさん、レスありがとうございます。
一昨日もコメントいただきましたが、オーディオ電源ではデジアナ分離は常識ですからね。アースだってデジアナは分離した方がいいですよね。
いくら分離しても最後は繋がるじゃないか!という意見もあるかと思いますが、高周波になればなるほど距離減衰しやすいので、まずは近いところから抜き、出来るだけ距離を離して繋げれば、高周波ノイズは距離減衰するだろうと考えます。
お手軽なたわしのアースですから、いろいろ試して利用法は広がりますね。皆でいろいろと試してみましょう。
byヒジヤン at2020-02-19 23:09
-
X1おやじさん、レスありがとうございます。
自分のワンポットあたりのたわしの量は、30g品が5~6個ですから、150~180gになります。どのくらいの量が最適かは試していません。もし試されたら結果を教えて下さい。
たわしの容量については山勘で、このくらいがよさそう?と思って選んだガラスポットなんです。
その他にもいろいろ工夫の余地がありそうですよね。効果はバツグンなのですが、本当に奥が深くて手ごわいですよね。使いこなしも深めていきたいですね。
byヒジヤン at2020-02-19 23:15
-
ヒジヤンさん、おはようございます。
タワシの使い方はまだまだ工夫の余地がありそうですね。
僕もいろいろ考えてみます。
byせんべい at2020-02-20 08:33
-
ヒジヤンさん おはようございます。
私は 一つのユニット当たり 50g*8-10個 程度です。
落ち着くまで 1週間以上 要しました。
いまだ 並列接続しかしていませんので 直列に 繋いだらと 考えると すごい数のパターンが できそうですね。
マザーアースは 大きいものは 1.5kg*2 スピーカー片側(alexx用)。800d3は 1kgくらいです。
これは 落ち着くまで かなり かかりました。
今後は サテライトのミニ化を図って もう少し 手軽に やろうかと思います。 情報 ありがとうございます。
byX1おやじ at2020-02-20 08:37
-
せんべいさん、レスありがとうございます。
たわしは面白いですね。
これほど夢中になったのはルームチューニング以来です。
是非是非、アイデアマンのせんべいさんの創意工夫をお待ちしています。
自作するのは結構大変なので、jogoの製品版も皆さんに試してみてもらいたいですね。落ち着かれたら貸し出しキャンペーンなどやられてはいかがでしょうか。
byヒジヤン at2020-02-20 19:01
-
X1おやじさん、情報ありがとうございます。
かなり大きめで作られたのですね。1個が約500gで、スピーカー用は1Kgですか・・・まあ、あのお部屋の中では大きなポットも小さくしか見えないかもですね。
たわしで音を磨いての成果発表会を楽しみにしています。
byヒジヤン at2020-02-20 19:06
-
ヒジヤンさん
はじめまして。
私はすべての機器のグランドラインが繋がっていれば音にはよいと思っていました。ところが、デジタル系(LAN関連機器)のアース線を仮想アースから外してみたら音のくすみがなくなったことから、デジタル系とアナログ系の仮想アースをそれぞれとるようにしました。デジタル系の高周波がアースラインをとおしてアナログ機器に悪影響を与えているのだと思いました。
>たとえシャシアースでつながっていたとしても、近い位置からアースすることで効果がある
これっ、そのとおりだと思います。
グランドラインに余計な電流を流さずに直接アースに流したほうがいいのだと思います。アースに流す電流の周波数が機器それぞれによって違うと思うので、その機器にとって最適な仮想アースを見つけ出すことが肝だと思いました。
ただ、アースに流れる電流が高周波の場合、電流を流すということ自体がノイズの原因になると思うので、たとえ流れる先が仮想アースだったしても本当にそれでいいのかという疑問もあります。
高周波の場合は、逆にアースに電流自体を流さないようにしたほうが音にはいいのでは?と思ったりもします。
自分の耳で確かめるしかないですね。
byLocomo66 at2020-02-20 23:30
-
Locomo66さん、レスありがとうございます。
同様な経験をお持ちなのですね。事例が共有化出来てよかったです。書き込みいただいたことに同意です。
考えてみれば、ノイズが落ちたシャシグラウンドの電位を信号ラインのマイナス信号を介して機器間を回していくなどよいはずがないですよね。デジタル回路が生み出す高周波ノイズを相対的に綺麗なアナログ回路に混入させてしまうことが想定されるので、精神衛生上も気持ちよくないです。
こんなオーディオのシャシグラウンドの構造から、メーカーも電源のアースはシャシグラウンドには接続せずに電源ラインをぐるぐると回しているのだろうと想定しました。
なので、デジタル回路からグラウンドに落ちる高周波ノイズは、できるだけ早く機器の外部にアースすることが効果的なのだろうと思います。
一方でアースラインを増加させることによるループやアンテナ効果などのリスクもあるので、どのようにアースラインを設定するかはやってみて耳で判断するしかないのだろうと思います。これは、大地アースにつながるアースでも、大地につながらない仮想アースでも同じですね。アンテナ効果や静電/電磁誘導などはループしていようが、していなかろうがリスクのあるものです。
現在のオーディオで常識的に取り扱われているアース接続の方法は、中途半端すぎて信頼のおけるものではないです。
今後とも情報交換をよろしくお願いいたします。
byヒジヤン at2020-02-21 12:13
レスを書く