日記
アンプ漂流、、
2013年08月15日
古いJBLスピーカーにあてがうアンプを探しておりまして、ただいま漂流中。 ここしばらく夜な夜な大きく重いアンプをとっかえ、ひっかえしておりますが、早く落ち着いて音楽を聴きたいものです。さて、明日はどっちですかね?
真空管パワーアンプの人肌に近い温かさ、艶、伸びやかさを気に入り、今年5月にラックスの古いA3600を手元に置いたところ。しかしながらこの音は、元気は良いもの、少々荒い、腰が高い、あたりがだんだんと気になってきてしまい、再び海原を漂い始めることに。その後、いくつかの海外アンプもお聴かせ頂いたもの、もうひとつピンと来ませんで、今度はアストロさんが気になった次第です。
アストロ電子企画さんはここ数年しっかりとした作りの美しいアンプを次々に発表しておられますが、たまたま私の住いの隣町に真空管アンプの工房を構えておいでです。連絡したところ、この暑い中、社長が複数の試聴機と共にわざわざ拙宅にお越しいただくことに。狭い自室でしばしオーディオ談義。先達のお話は面白く、社長の姿勢と笑顔はなかなか素晴らしい。
約1か月の間にKT88PPを4機種、300Bシングル2機種を自宅で試聴させて頂くことに、、。現代のアンプらしく、真空管とはいえ、どれも切れはそこそこ良く、空間も良く出るし、という具合。どっしりとした音の安定感も特徴で、2mm厚のステンレス板+銅板という自慢のシャーシが貢献しているのかもしれません。
加えて、一品生産の工房ということで、更なる音の調整はあなたのお好み次第にアレンジしますよ、とのこと。例えばコンデンサーの出し入れやら、負荷抵抗やら自宅のその場で実験の上、調整頂けるようでもあり、この辺りは工房ならではと申せそう。確かに、丁度良い塩梅というのは通常、人それぞれでもあり、また設計・製作者が直接調整ということで安心感もありますね。
結局のところ、最後に聴いた300Bが我が家のオールドJBLにはアタマ二つ抜けて素晴らしく、どうも返せなくなり。 出力は僅かに4Wとのことですが、出力とは逆に力感は十二分。なんとも豊かな艶と伸び、張り。生命感がよく表われるところが素晴らしい。 聞くに、立派なトランスの搭載やら、初段のコンデンサーの省略やらということで、カラクリはよく解らないもの、出力を犠牲に質を高めるためのチューンを施した品であるとのこと。

やはり、一品製作に利ありか、と考えていたところ、ある日、友人がニヤニヤしながら送りつけてきたブツというのがこれ。合理主義、マスプロダクツの代表でしょうか、、、。

つづく