日記
東京都交響楽団フレッシュ名曲コンサート
2010年03月10日

3月10日(水)の夜、大田区民ホール「アプリコ」で東京都交響楽団のフレッシュ名曲コンサートに行ってきた。
ブログの方もご覧ください。
これは先日の品川区民ホール「きゅりあん」での東京フィルハーモニー交響楽団のコンサートと同様に大田区文化振興財団の主催コンサートなので、S席3000円と格安である。

本日の座席は1階20列17番と、ほぼ真ん中後寄りの席で音響的にもまあまあの席。
指揮は宮本文昭
曲目は、グリーグ作曲、組曲「ホルベアの時代から」より"前奏曲"、ピアノに冨永愛子を迎え、グリーグ作曲、ピアノ協奏曲イ短調、メインがブラームス作曲、交響曲第2番 二長調という親しみやすいプログラムである。

演奏会開始前に、宮本文昭氏がマイク片手にステージに現われてのトークショーまであって、気軽にオーケストラを楽しんで欲しいということだろう。
オーボエ奏者としての名声をほしいままにしていた宮本氏だが、指揮をするのを聴くのは初めてだった。
指揮スタイルはタクトを使わず、気持ちを全面に押し出したジェスチャーたっぷりの熱演ぶり。
特に弦楽器群の音を大きく響かせるような引き出し方で、小澤征爾氏の指揮ぶりに似ていると感じた。
これは1曲目のグリーグの組曲「ホルベアの時代から」の前奏曲が弦楽合奏だったので、より強く響かせたのかと思ったが、最後のブラームスまで弦楽器を十分に響かせるよう心を砕いていた。
ホールの響きは少なめだが、オケそのものが大変綺麗なアンサンブルの響きなので、聴いていてとても心地よい。
2曲目のグリーグのピアノコンチェルトを弾いた富永愛子さんは、カナリアのような綺麗なイエローのドレス姿で登場して舞台がパッと華やかになった。
音色は可憐で華やか。
未だ東京音楽大学の学生で今年卒業間近だが、曲を完全に自分のものとした堂々とした演奏で、オケとの息も最後までぴったりの熱演ぶりに、聴衆が引き込まれていくのが会場の雰囲気で判る。
最後は割れんばかりの拍手で3回もステージに呼び出されるほどだった。
メインのブラームスはオケのバランスはやはり弦楽器をしっかり響かせるスタイルで、意外にも木管のソロは押さえ気味で、金管も抑制の効いたものだった。
普段から聴き慣れたブラ2とは一味も二味も違う演奏スタイルが新鮮で、肩肘張らないリラックスして聴ける演奏だった。
レス一覧
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椀方さん、こんにちは。
こういう身近なコンサートに折に触れて通われる。素晴らしいですね。私も行きたかったのですが都合がつきませんでした。
宮本さんは、サイトウキネンや水戸室内管の常連でした。小沢さんすすめられてリタイア後の指揮を志したとTVでも言ってましたからスタイルは小沢流なのですね。
冨永愛子さんは、つい先日「紀尾井ニュー・アーティスト・シリーズ」(これは無料!)で聴きました。ちょっと緊張していてドレスの裾を踏んでつまずいたり…初々しかった(笑)。相当に腕がたつ人ですが、まだまだお嬢様気分が抜けていなくて自発性に欠けるうらみがありました。このグリークでは、本当に自らが共感して弾いたのでしょう。いいですね。これからが楽しみです。
このホールのアコースティックはいかがでしたか?
byベルウッド at2010-03-11 11:22
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ベルウッドさん、コメントありがとうございます。
今回のコンサートは2月28日に行ったきゅりあんの東京フィルハーモニーのコンサート同様に、東京文化会館と都内各自治体が主催する敷居の低いコンサートでした。
ベルウッドさん行けなくて残念でしたね。
小生も、年度末の平日だったので危うく行けないところでしたが、何とか都合をつけて行く事ができました。
宮本さんの指揮スタイルは、やはり小澤さんの薫陶を受けたものなんですね。
姿勢や体の動き、両手の使い方など本当に似ているところが多く、弦楽アンサンブルの響きを大切にするところもそうですね。
富永さん、本当に可憐なドレス姿でしたが、演奏技術はハイレベルな方ですね。
これから経験を積むと本当に良いピアニストになるでしょう。
本当に行って良かったコンサートでしたよ。
by椀方 at2010-03-11 22:54
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クロ大好きさん、いつもコメントありがとうございます。
舞踏会のドレスのようで本当に可愛かったです(^^♪
残念だったのはペダルを踏む足が全く見えなかったところですが(^^ゞ
>目と耳で楽しんで2度おいしい!
演奏前のやや緊張した面持ちが、終わった瞬間に安堵したのかパッとにこやかな笑顔になったのが良かったです。
昨日はオジサンのファンが増えたのではないかな(笑)
by椀方 at2010-03-11 22:59