ベルウッド
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クラシック音楽ファン:よい演奏会があると知れば遠征もいといません。オーディオシステムは、音楽そのものを楽しむのが本来というモットーのもとにコストパファーマンス重視で小ぶりな装置を目指します。正統オーデ…

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持ち家(戸建) / リビング兼用 / オーディオルーム / 16畳~ / 防音なし / スクリーンなし / ~2ch
スピーカー:    PSD T4 Limited Special-ネットワークレス・マルチアンプ駆動 調音パネル:    Escart Ventoスクエア パワーアンプ:   金田式DCアンプ…
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日記

2013年最後の訪問オフ会(T氏邸訪問記)

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2014年01月04日



暮れも押し迫った昨年12月28日、久々にTさんをお訪ねしてのオフ会。

Tさんは、ジャーマンフィジクスのUNICORNをお使いで、私にとっては「和室のユニコーン」とともに「洋室のユニコーン」というべき双璧の先輩。



この半年近く低域と弦楽器再生の改善に向け鋭意奮闘されたその成果を拝聴させていただきました。もともとはジャズファンでその並々ならぬキャリアと知識、LPコレクションですが、近年はクラシックにも入れ込んでおられるTさん。私の知る限りでは、ジャズとクラシックをひとつの機器で見事に再生されておられる唯一のオーディオ愛好家。その成果如何にと楽しみにしていました。

当日は、人身事故やら何やらで大幅に遅参。すでにTさんのお知り合いの『熟女』さんが先着、リスニングルームで持参のジャズCDを試し聴きされておられました。その流れもあって、進境著しいことのひとつであるピアノ再生。




心に痛いほどに突き刺さったのはビル・エヴァンスのソロで「ダニー・ボーイ」。

何とまあ孤独に満ちた音楽だろうか。頼りなく、造形的にも不完全な即興が果てしなく漂うように続き、情感としても崩れている。何もかも投げ出してしまったような壊れた音楽に込められた自棄の情感が痛いほどに澄んでいて美しい。そんな音楽に感動しました。

グールドの「ゴールトベルク」も聴かせていただきました。欧州プレスのオリジナルLP。私の日本プレスとの違いがあるのかはわかりませんが、ユニコーンの音のほうが気品があって優美。弾いているのはヤマハのCFですが、このピアノを調律した若い日本人がいたというお話を教えていただきました。当時はヤマハを飛び出しNYの英語学校に留学中で正式就労できなかったので公式にはクレジットされていないそうですが、グールドが使ったヤマハを置いていたピアノショップで働いていたひと。

そのブログを見ると、グールドがいかに調律(チューニング)や整音(ボイシング)よりも、整調(レギュレーション)特に発音(アーティキュレーション)に力を入れていたかを知ることができます。ノンレガート奏法で輻輳する対位法のバッハを弾く。そのためには徹底した均質・鋭敏な音色とミクロン単位のダンパーのコントロールが必要だったというのはとても腑に落ちる話しです。その輻輳する音のなかに楽譜にはない和声や旋律線を浮かび上がらせるという。これはグールドの「うなり声」が、実は手指と必ずしも連動せず譜面とは違った歌を歌っているという「真実」にも通じます。そういうことがわかる再生というのも滅多にお目にかかれません。

次にヴァイオリン。Tさんは膨大な数から厳選したコレクション(それでもまだかなりの枚数ですが)をお持ち。クラシックでもなかなかの名品・珍品が多いので驚いてしまいます。シベリア生まれのヴァイオリニストでヴィエニャフスキのコンチェルト。息をのむような美音。

「熟女」さんの、「私はヴァイオリンが嫌い!」との発言に思わずギクリとしましたが、ナマ演奏では聴くに耐えない音ばかりだが、「これなら楽しい」「コンサートに行く必要がない」との大絶賛のお言葉ということがわかってほっとしました。

この「熟女」さんは、鋭いお言葉連発。「オーディオの音の追求にあたっては、クラシック音楽のように基準となるナマ音があればよいが、ジャズなどではどんな音を基準にするのか?」とか「自分の頭のなかに理想のイメージがあるということなのか、気持ちよい音など好みに合わせるということなのか?」とTさんをニンマリさせるような質問や感想が次から次へと。

三人のソプラノを聴かせていただきました。ひとりは、ハンネローレ・クーゼというひと。指揮者の飯守泰次郎さんがピアノ伴奏というめずらしいレコード(RCA/日本ビクター)。二人目はフラグスタートで、クナ/VPOとの「ローエングリン」から「エルザの夢」。最後はアメリンク、フィリップス原盤(録音はエテルナ)でマズア/ゲヴァントハウスとの共演でシューベルト「ロザムンデ」。

クーゼは知らない歌手でしたが、ブリュンヒルデなども歌ったひとだそうです。聴くとそれにしては少し軽めで可愛い声。フラグスタートも、同じクナやショルティの「ワルキューレ」の幕物録音で聴き慣れた声よりも細身。最後のアメリンクでも同じ傾向でしたので、「本来よりも若干細めに聞こえます」と率直に申し上げさせていただきました。お話では、アルトサックスの音色を引き締めることを意識した帯域のチューニングをされたそうです。それもヴァイオリンの美音につながっているのだと思いますが、中域で意識して少し絞ってそうです。確かにそういう感覚がありました。

今回は、ご心境の変化でしょうか、あるいは「熟女」さんやクラシックを意識されたのでしょうか。いつもより音量が小さかったような気がしました。それが基音となる中域にこれまでの濃厚さが若干後退したような気がしました。その分、音楽のノーブルさが増したような気がしました。そういうしっかりしたバランスの良さがあるのは、やはり低域の素晴らしさ。低音楽器の音色や音程が明瞭で、その音の軽重や硬軟まで表現する色彩感は冴えに冴えています。

「熟女」さんから、もっと聴き慣れた「ベタ」な曲を聴いてみたいという、これまた鋭いリクエスト。



それに応えて、壁一面のクロゼットのレコード棚から取り出されたのは、ブルーベックの「テイク・ファイブ」とマイルスや“キャノンボール”アダレイらとの「枯れ葉」。いずれも《モノーラル》のオリジナル盤。やっぱりこれがさすがの音でした。人を驚かして喜ぶような下品(げほん)のオーディオではなく、音楽の芯ががつんと響く上品(じょうほん)のサウンド。これには「熟女」さんも大喜びでした。



この後、ご近所の「マティーニバーガー」で食事。アメリカ仕込みのTさん、ミュンヘン在住経験のある「熟女」さん、最近行ったプラハの興奮冷めやらぬ私目とヨーロッパやNYの音楽事情に話しの花が咲きました。




注)ジャケ写真はネットから拝借しました。記事とは直接関係ありません。

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  1. 明けましておめでとうございます。

    低域の豊かで遅れず自然な質感。

    フルレンジなのに・・・。

    ユニコーンを和室のユニコーンさん邸で聴いたときに最も感銘を受けたことの一つです。

    以来私のテーマともなりましたが、まだまだです。
    どうすれば良いのか・・・。なかなか。
    いつか、Tさんの音を聴いてみたいなぁ。

    「熟女」さんの御言葉は鋭すぎます。まるでベルウッドさんのようです。

    今年もよろしくお願いいたします。

    byakahanamizuki at2014-01-05 08:53

  2. akahanamizukiさん

    Tさんのユニコーンで聴くジャズも素晴らしいですよ。なにしろ和室のユニコーンさんは、このユニコーンを聴いて導入されたということですから、元祖ユニコーンさんですね。

    実は、正月早々に和室のユニコーンさんも訪ねました。こちらも凄いことになっていました。日記を楽しみにしていてください。

    byベルウッド at2014-01-05 12:24

  3. akahanamizukiさん おめでとうございます。そうなんです、私は、unicornさんのジャズを聴いて、おどろき、世界中を必死に探しました。そして、コーン紙を子供に触られて少しへっこんでいる訳ありの機器を購入することが出来ました。そして、一昨年、そのユニットを交換してから、あのような低音が出て来たのです。去年、円安が進んで一気に高くなりましたが、ユニコーンさんに言わせると、それでも安いとのことです。ポテンシャルを考えたら、私もそう思います。

    ベルウッドさんのご感想が私も楽しみです。

    byGRF at2014-01-05 19:53

  4. 和室のユニコーンさん

    今年も、ユニコーンで暮れ、ユニコーンで明けるということになりました。新年にお邪魔した時のレポート日記は酔眼もうろう(笑)、実際の体験の濃さに較べると十分に書き尽くせない感じです。

    byベルウッド at2014-01-06 10:37

  5. ストラさん

    ぜひTさんの洋室のユニコーンで、ジャズを堪能ください。

    byベルウッド at2014-01-06 10:39

  6. また、来てください。だって、お正月早々来られるのに、素面じゃつまらないじゃありませんか!先日の赤ワイン取っておきます。近いうちに今度は、ジャズユニコーンさんもご一緒に。でも、濃かったでしょう。

    byGRF at2014-01-06 16:16

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