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日記

オリジンの音 ((HAP-Z1ES 導入記 番外編)

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2014年01月21日

ソニーの新しいHDDプレーヤーの革新に触れて一週間が過ぎました。あれこれ試して心乱れる毎日。やはり、自分は「人柱」だったかと自嘲気味です。

ファイルオーディオの醍醐味、あるいは今後の楽しみ方としては、可能な限りオリジナルな音源に近づきたいということがあります。理屈から言えばそれはすぐに実現しそうなのですが、まだまだ環境整備は不十分だと言うことを実感させられました。



ボストン交響楽団の公式HPから購入ダウンロードしたライブ音源。以前、コルグのMR-2000Sを購入したときに入手したAIFF/192kHz-24bit音源。ようやく広大な空間とあらゆる微細な音まで聴けるライブを超えたライブ音源かと思ったのもつかの間、トラブルに見舞われました。

よく見たら、20トラック目の「Pan fashions a flute」だけ別アルバムになっています。アルバム名の「Ravel: Daphnis et Chloe」の最後の文字のアキュート・アクセント (´)付の「e」がいたずらしているらしい。それがわかるまで悪戦苦闘。アクセント記号なしの「e」で割り切り、一括してタグづけして解決。…と思って全曲を聴こうとしたら、突然、途中でフリーズ。どうもAIFFと相性が悪いのか、あるいは転送や編集過程でファイルを壊してしまったのでしょうか。現在、原因究明中。



e-onkyoから入手したジャズボーカル・鈴木輪の『Blue Velvet』。

ハイクオリティーを追求するレコーディングスタジオ「亀吉音楽堂」のインディレーベル。2013年「最優秀盤オーディオグレード」も受賞したそうです。私も出水電器さんの試聴会で、実際のレコーディングセッションに立ち会ったり、鈴木輪さんやギターの佐津間さんのライブも聴いています。これは収録のフォーマット192kHz/24bitのままでダウンロード。

これはなかなか聴かせてくれました。



同じe-onkyoから、チェロの溝口肇の『Cello Bouquet (チェロ ブーケ)』。代々木にある響きのよいホールとして知られる白寿ホールで、MR-2000sを使用してDSD5.6MHzで収録。そのままDSD5.6MHzファイルをダウンロード。まさに理想のDSDオリジナルままの音源。

溝口を中心にチェロのクィンテット。その響きの心地よさは格別。

とはいえ、気持ちよく鳴るまでには時間がかかりました。ひとつは録音レベルが高くてどうしても音量を上げすぎてしまう。いずれも、最初はエコー感が強くて戸惑いました。どうもHAP-Z1ESはエージングにまだ日時を要するようですし、冬場のせいかシステム全体のウォームアップにも時間がかかるようです。こういうハイレゾ音源はとても耳にシビア。ごく音量を絞って聴く分にはそれでいいのですが…。溝口のDSDは、e-onkyoで4000円もしました。正直言って音楽的内容からすればここまでお金をかけるソフトではありません。


そのほか、実はもっと生々しい音源も試しつつあるのですが、なかなかうまく鳴らすこつがつかめません。冬場ということもあって導入間もないT4のエージング不足も気になるところです。


一方で、既存のCDPでの音との比較も気になるところです。今のところは、大編成オケの再生ではSACDにまだ一日の長があります。ハイレゾは厳しすぎるのでしょう。以前、「耳だけが頼りのSACD選び」と題した日記でお気に入りのSACDをご紹介しましたが、今回は別のSACD。あの時は「DSD録音とは?」というテーマもあったので紹介しなかったディスクです。いずれも古い録音のリマスター盤。



シューリヒト/ウィーン・フィルの「ブルックナー:8番、9番」。

ごく初期のアナログ・ステレオ時代のものがうまく鳴ってくれるのかどうかということで購入しました。こういうものも音楽的に充実した音で鳴らせるかどうかがシステムの実力。そういうキモだめし。



もうひとつは、プレヴィンの「白鳥の湖」。

こちらは脂が乗りきった頃のアナログ・ステレオ録音。これを聴いてびっくりしました。アナログLPを超えています。同じチャイコ3大バレエの「胡桃割り人形」ではそれほどでもないので音源が良いのでしょう。「胡桃割り」とはわずか2~3年の違いですが、その進化は著しいものがあったようです。



いずれもEMIの最新リマスタリング(2012年)で、ライナーノーツにそのプロセスの詳細が記載されています。一方は国内盤の日本語、一方は輸入盤の英語ですが文章はまったく同じです。それによると、オリジナルマスターの38・1/4インチテープを、入念にアジマス調整したスチューダA80で再生し、Prism ADA-8で96kHz/24bitに変換しSADiEのDAWに送り込み、その後はPCMデジタル技術でノイズ除去などの作業を行っています。それを最終的にアナログEQで音味を調整して完成。ディスクを製造する最後の最後でCDやDSDフォーマットに変換しています。

ここまで詳細に書いている例は少ないと思いますが、要するにSACDと言っても編集過程はリニアPCMなのです。EMIは音質に自信があるから、堂々とそういうプロセスを載せたに違いありません。SACDであっても途中の編集過程はPCMなのです。特に大事なのは、むしろ、よい音のマスターとそのテープ再生にあります。

そのことが常識であることは、リンのギラード社長も『録音からマスタリングまで全てDSDで行われているならまだしも、ほとんどのDSD音源はどこかの過程でPCMに変換されているではないか。』と断言していることからわかります。
http://www.phileweb.com/news/audio/201304/16/13214.html

ディスクにいちいちクレジットするまでもないこと。むしろ、売る立場からすれば、SACD=DSDという「フォーマット神話」を信じ込んでいるようなひとの夢を壊すまでもないと考えているに違いありません。


音の良くないSACDの一例ですが、某社の『高音質リマスタリング』。

これで私の積年の思い込みが晴れるかと購入してみたのですがやはりよくない。このSACDのクレジットをこの機会に細かく調べてみましたがリマスタリング作業について具体的なことは何も書いていません。ところが、使用した機材として、ルビジウムマスタークロックやケーブルとともに自慢げにD/AConverterとありました。もともとのオリジナル音源はデジタル(リニアPCM)なのです。フォーマットや使用機器の詳細は不明ですが80年の録音ですからようやく14bitから16bitになったばかりの頃ではないでしょうか。それをいったんアナログに変換しているということなのでしょう。その後の工程は、おそらく前述のEMIと似たり寄ったりなのでしょう。



あるブログ氏によれば、このディスクはCD層のほうが音が良くてクライバーの音楽的指示が明確に感じ取れるということでした。私も聴いてみましたが、確かにそんな気がしました。クライバーの作為が見え見えで好きにはなれませんが、それはそれで音楽的。もしかするとCD層は、SACD層とは別マスターで、CDのほうが編集加工度が低いのではないでしょうか。

こういう音源も、いたずらにリマスタリングなどせずにオリジナルままのクローン音源で聴いてみたい。

『高音質リマスタリング』など要らぬお世話です。しかも、4500円とバカみたいに高価でした。前述のEMI盤が一枚2000円前後であることと比較すると日本のSACDがぼったくりだということがよくわかります。

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  1. ベルウッドさんこんにちは

    HAP-Z1ESのレポいつも楽しく拝読させていただいております。ところでDSD録音の件ですが、いくつかのSACDはDSD Recording/DSD Mixing/DSD Masteringというラベルが明記されているものがあります。以前オーディオショップなどで配布されていたSACDジャーナルというフリーペーパーにもSACDリストに明記されていました(メジャーなところですと上原ひろみの初期のテラークのSACDや、Alan HollsworthのAll Night Wrongライブ録音などはDSD Recordingとなっています)。

    またソニーが出している初期のSACDはアナログテープから(PCMを介さず)DSDにデジタル化されたものと聞いたことがあります。

    これらのSACDは録音からマスタリングまでPCMを一切介さないものだと思っていましたがそうではないのでしょうか。。。?

    byモニオ at2014-01-22 07:42

  2. 肝付 宗一さん おはようございます。

    なるほど、ラッキーマスタリングですか(笑)。宝くじみたいですね。

    もともとのマスタリングと、それをまたリマスタリングするとなると2回ラッキーが重ならないとだめだということになりますね。同じ人が2回宝くじを当てるようなものでしょうか(爆)。

    ご紹介のソフト、さっそくポチリました。もちろんテルデックのドイツ盤オリジナルCDのほうです。中古で999円でした。よいソフトの紹介、ありがとうございました。

    byベルウッド at2014-01-22 09:32

  3. モニオさん

    よい情報をありがとうございます。

    >いくつかのSACDはDSD Recording/DSD Mixing/DSD Masteringというラベルが明記されているものがあります

    きちんとクレジットされているSACDがあればぜひ具体的にご紹介いただけるととても有益です。テラークの上原ひろみは手元にないのですが、上記のようにクレジットされているのですか?

    「DSD Recording」というクレジットはCDも含めてヤマのようにあります。同じように「DSD Mastering」というのはSACDの代名詞のように使われています。問題は、途中のミキシングも含めすべてのプロセスをDSDで一貫して行っているのか?ということです。

    DSD/MIXING(厳密にはEDITING)が極めて難しいというのは、いわば常識になっています。参考までにもうひとつサイトを挙げておきます。↓
    http://www.soundonsound.com/sos/feb09/articles/qa0209_1.htm



    ソニーの初期SACD盤はとてもよい音です。同じソフトをCD盤で聴き較べても明らかに音がよい。ソニー初期SACD(2ch、シングルレイヤー)を見つけたら即買いだと思います。私の日記「耳だけが頼りのSACD選び」ではその代表作を2作掲げました。

    そのことはアナログからのデジタルリマスター盤でも同じです。ブーレーズ/NYフィルなどですが、多少ばらつきがあってセル/クリーブランドはいまいちでした。やはり「ラッキーマスタリング」なのでしょう。

    byベルウッド at2014-01-22 09:58

  4. ベルウッドさんこんにちは

    テラークの上原ひろみデビューアルバム Another Mindの裏面には以下の表記があります。

    Pure DSD!
    This Telarc Super Audio Compact Disc is produced exclusively from Direct Stream Digital (tm) masters made during the recording sessions with the Sony/Philips DSD recording system.

    DSD Recordingならその後の工程(Mixing, Mastering)もすべてDSDなのかどうかは不明です。DSD Mixing, DSD Masteringというレベル区別をしているので、通常はDSD RecordingイコールMixingもMasteringもすべてDSDというのが正当な解釈のようですが、100%確実というわけでもないようです。

    ちなみにこのような明確にクレジット表記をしているSACDは少ないのですが探すといくつかあるようです。

    巷のSACDは単なるPCM録音のDSD変換だったり、単なるマスタリングし直し版だったり、まさに玉石混合ですね。。。

    DSD Editingの手法についてもDXDの登場などでいろいろ複雑化している経緯があるようです。ちょうど良い機会ですので私も少し勉強してみます(余裕があれば日記にしようと思います)。

    byモニオ at2014-01-22 15:27

  5. ベルウッドさんこんにちは。
    いつも詳しいレポありがとうございます。

    >アルバム名の「Ravel: Daphnis et Chloe」の最後の文字のアキュート・アクセント (´)付の「e」がいたずらしているらしい。

    こういう情報は有難いです。私もDSD再生できる環境はできましたので、先行する人のノウハウは活用させて頂きたいと思います。

    また色々と紹介頂けると嬉しいです。

    byYongJoon at2014-01-22 21:15

  6. ベルウッドさん、こんばんは。

    人柱、ご苦労様です(笑)
    この時期忙しくなるものですから、ほとんど弄れていません。
    ベルウッドさんの日記をマニュアルにして細々とやっております。

    ハイレゾ音源の入手もCDのファイル化もノンビリ進めるつもりです。
    その前にリッピングドライブを少し弄ったりするつもりですので余計に先延ばしです(大笑)

    ある程度売り上げが見込めるようになったのか、ここ数年SACDの発売が続きましたね。
    各社特徴はありますが、旧EMIによるSACD化は良く出来ていたと思います。
    日本限定のフルトヴェングラー・アルゲリッチで十分に経験値を貯めてから名盤シリーズに取り掛かっていますし。
    その頃からイギリスでのリマスタリングですから安定した仕事がされていました。
    出来ればワーナーグループ下でもSACDを出して欲しいのですが…

    某社の場合は音源管理会社との契約の問題でデジタル化した音源を借りているということなのでしょう。
    お書きになっておられましたが、著作隣接権の切れた音源のオリジナル原盤をレーベルから安く借りてリマスタリングして売り出している所も増えてきました。
    何枚か購入しましたが、到底50年前の録音とは思えないような音が出るモノもあります。
    …当然、貧弱なモノもあるのですが。

    私自身は楽天的な性格もあってなのでしょうが、HAP-Z1ESを入手して以降、普通に入手できる形で発売してくれるなら、とりあえずSACDでもダウンロードファイルでも構わないと思うようになりました(苦笑)

    最近聴いて良いと思ったのはノルウェーの2Lが出しているQuiet Winter Nightと言うアルバムです。
    サンプルをダウンロードして聴いただけなのですが、DSF 5.6MHz/1bitの威力を見せつけられました。
    ジャンルとしてはアコースティックなジャズですが、自然な質感と収録場所の空気まで感じられる音が魅力的でした。
    これは近々購入しようと考えております。
    DXDで録られていて、最終段階でDSDマスタリングされているはずですが、ここまでの音が出てくれれば良いと思います。
    5000円と言う値段は安いとは言えませんけれど。

    byfuku at2014-01-22 23:48

  7. モニオさん ご丁寧にありがとうございます。

    やっぱり「DSD Recording/DSD Mixing/DSD Mastering」と明記されているわけではないのですね。それにしても何とあいまいな表記でしょう。どうにでも取れますね。これが「PureDSD!」のデフィニションだとしたら、どこぞの高級レストランのメニューの「車エビ」と同じですね。

    日記を楽しみにしております。

    なお、念のために申し添えますが、私は「PureDSDなら音が良い」とか「PureDSDでなければ音が良くない」と言っているつもりはありません。むしろその逆です。

    私が言いたいのは、「HAP-Z1EXのDSDリマスタリング機能によってSACDは無用になった」「SACDはコピーできなからダメだ」ということです。

    ありがとうございました。

    byベルウッド at2014-01-22 23:59

  8. Yong Joonさん

    細かいトラブルはいろいろあります。その多くは私がこういうことに不慣れで初心者ゆえの初歩的ミスです。でも、それなりに困ったことはご紹介していきたいと思います。その際はよろしくご教示ください。

    byベルウッド at2014-01-23 00:02

  9. fukuさん

    EMIのリマスタリングSACDのよさは、マザーマスター保有会社が、自社マスターの音を知り尽くしているエンジニアの手によってリマスタリングされているということでしょう。

    2LのソフトはSACD、DVDからのリッピングなどH氏のオフ会で聴かせていただきましたが、違いについては??でした。価格といい、まだまだお遊びの域を脱していません。

    なんだかかつての「音圧戦争」みたいに「ハイレゾ戦争」みたいなことになっていないでしょうか。あるいはオーディオマニアに「フォーマット信仰」みたいなものがあるのではないでしょうか。私はハイレゾでもローレゾでも構わない、音楽が楽しめればよいと思っています。言いたいのはファイルオーディオあるいはHAP-Z1EXはそういう自由を可能にしてくれますよということなんです。

    byベルウッド at2014-01-23 00:24

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