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日記

第21回音楽鑑賞会 モーツァルト:弦楽四重奏曲第14番ト長調 K.387

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2014年01月29日

モーツァルトが弦楽四重奏曲の父ハイドンに捧げた「ハイドンセット」の第1曲。

アルバン・ベルク弦楽四重奏団(ABQ)の新旧盤をともに聴いてみました。

ABQのデビューレコードは、ベルク「叙情組曲」だったと記憶していますが、その清新さにすっかり魅入られて、続いてのシューベルトもこのハイドンセットも立て続けに買いました。3枚組LPは当時の私には思いきった買い物でしたが、聴いてみるとモーツァルトの弦楽四重奏とはこんなにも美しく躍動的で精妙、意匠性に富んだ音楽だったのかという新鮮な発見があり、繰り返し聴きました。意識していたABQという演奏者の存在はすっかり消え去り、モーツァルトそのものになってしまいました。

新録音のCDは、転勤でアナログが聴けなくなった時に買いました。これもすっかり生活に溶け込んで肌に浸み入るように聴いてきた音楽です。

ですから、私にとってABQとモーツァルトはすっかり一体となってしまっていて、あまり客観的、分析的に聴いてみたことがありません。

あらためて聴いてみると、やはり清新で爽やか。音程とアンサンブルはあくまでも正確。彫琢のゆきとどいた精妙な造形美と伸びやかな躍動感に満ちています。ウィーン人の、都会的洗練と精密な構造美を好む気質が同居していて本当に美しい。ほのかに隠されたロマン派の感情表現の萌芽が、聴くものの情感を高揚させ浄化させてくれます。



テレフンケン(テルデック=現在はワーナーが継承)の旧録音(アナログ)は、デビュー当時のオリジナルメンバーによるもので、ピュアで美しく、透明度の高い音の線が音楽の綾を奏でていて、聴いていると本当に幸福な気持に満たされます。EMI(デジタル)の新録音では、メンバーの半分が入れ替わっていますが、旧盤よりも音色が濃厚でアクセントの陰影が強く、ロマン派の先駆けというモーツァルトの音楽性がより強く意識されています。

爽やかな印象の旧盤のほうが演奏時間が長めなのは面白い現象ですが、新盤は強拍・弱拍でのリズムの伸縮が強く、第1楽章の冒頭のテーマなどは情感のままに少し先を急ぐ感覚があります。顕著なのは第3楽章のアンダンテ・カンタービレで、旧盤はVnのソロが伸びやかに美しく歌い踊りますが、新盤はより緊密で重層的なアンサンブルとなっています。



新盤でのアクセントを強める傾向は、第1楽章と第4楽章で顕著で、とても劇的。第1楽章では新ウィーン楽派の点描法的な質感さえ感じます。一方の旧盤はあくまでも爽やかで、第4楽章の全音符のスラーによるフガートがとても心地よく、こちらはさながらブラームスを予見させます。

いずれもこの曲の決定盤というにふさわしい演奏ですが、私は、清らかでフレッシュな旧盤に左袒します。


ウィーン・アルバン・ベルク弦楽四重奏団(Alban Berg String Quartett, Wien)
1977年1月 ウィーン/テルデック・スタジオ
第1楽章 7:30
第2楽章 8:22
第3楽章 7:25
第4楽章 5:48


アルバン・ベルク弦楽四重奏団(Alban Berg String Quartett)
1987年12月 スイス・シオン/エヴァンゲリスト教会
第1楽章 7:10
第2楽章 7:59
第3楽章 6:46
第4楽章 5:44

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