ベルウッド
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クラシック音楽ファン:よい演奏会があると知れば遠征もいといません。オーディオシステムは、音楽そのものを楽しむのが本来というモットーのもとにコストパファーマンス重視で小ぶりな装置を目指します。正統オーデ…

マイルーム

メインシステム
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持ち家(戸建) / リビング兼用 / オーディオルーム / 16畳~ / 防音なし / スクリーンなし / ~2ch
スピーカー:    PSD T4 Limited Special-ネットワークレス・マルチアンプ駆動 調音パネル:    Escart Ventoスクエア パワーアンプ:   金田式DCアンプ…
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日記

ミュージアム・コンサート

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2014年04月10日

春爛漫の上野の森も、穏やかな晴天に恵まれいつまでも続くかと思われましたが、さすがにその花影もしだいに薄くなってきました。



東京・春・音楽祭もいよいよ終盤。例年楽しみにしてきた西洋美術館講堂でのミュージアム・コンサートに足を運びました。



ふだんなかなか触れる機会の少ない古楽アンサンブル。なかでも太田光子さんのリコーダーがその満面の笑顔とともに聴けるのはとても楽しみ。今回は、ヴィオラ・ダ・ガンバの櫻井さんも加わってのトリオ。テーマは、特別展のジャック・カローのエッチングにちなんで「メディチ家統治下のフィレンツェゆかりの音楽」です。

会場に入るとチェンバロのチューニングの真っ最中。

またとないチャンスと思い、iPadのソフトを立ち上げて音圧とスペクトラムを測定してみました。



前から2列目、楽器からはほんの2~3mほどの距離ですが、音圧はおよそ70dB前後に過ぎません。チェンバロの音はそれほどにかそけきものです。それだけに誤解も多く、800人ほどの中規模ホールでは後方席まではその豊かな音響が届きませんし、オーディオ再生では逆に音量が大きすぎてバケモノのような姿のガチャガチャした音が本来のものだと思い込まれたりもします。優秀録音はほんとうに数少なく、多くは録音レベルが高いので、それを音量を絞って再生して自然な音色が得られるシステムも限られてしまいます。



スペクトラム画面を見ると、基音(画面では937Hz)の他に、18KHz近辺まで針のように鋭い倍音が何本も立っています。生音とオーディオの再生音との違いがここにあります。再生音ではなかなかこのように鋭い針状にならず、混変調歪みによる幅のある丸まった山が狭い間隔でぎっしりとうごめき、音の鮮度が失われ、音色の個性が損なわれてしまいます。また、MP3など音源ソフトによっては15KHzですっぱりと切れています。

基音よりも低い側で山がいくつもあるのは、筐体や弦の共鳴によるもの。特に弦の共鳴は鍵盤楽器ではとても大事で、豊かな深みのある響きを感じさせてくれます。これが大きな会場では聞こえません。また、オーディオ再生音では倍数の明晰なピッチとならずに混濁した緩い響きになってしまいます。チェンバロの再生がことに難しいのはこういうところにあります。

さて…

ルネッサンス真っ盛りのフィレンツェの活気と自由な雰囲気は、バッハのドイツや、ファン・エイクのオランダなどともずいぶんと違います。



太田さんは、この日は、バロック時代ではなくルネッサンスモデルの楽器を使用。写真一番右の一番小さいソプラノの形が私たちにはなじみ深いバロックモデル。真ん中のテナーと左のソプラノの2本がルネッサンスモデルです。最大の違いは、管道の形で、バロックは先細りになっていて音が柔らかく、ルネッサンスは直道で先端の径が大きくその分大らかで直截な音がするそうです。この日は、ちょっと響きがデッドかなと思いましたが、それが本来の音色のようです。



チェンバロのソロも披露してくれた戸崎さんのお話しでは、チェンバロは爪で弦をひっかくのが原理。同じ鍵盤楽器でも、ハンマーで叩くピアノとは違って、指先で感触を確かめながら音色や強弱を繊細にコントロールするそうです。



楽しかったのは櫻井さんのヴィオラ・ダ・ガンバの紹介でした。



ヴァイオリン族との違いは、弦の数が多いことと指板にフレットがあることで、その点ではむしろギターに近いそうです。そういいながら抱えるようにしてギターのように弾かれたのにはびっくり。チェロよりもはるかに演奏が容易で、特に重和音が自在に弾けるのはそういう理由。最大の特徴は…「易しいこと!」との一声に会場は爆笑。「みなさん、ぜひ、アマチュアとして参加してください」との櫻井さんのPRには皆さん半信半疑でただ苦笑するばかり。



会場には、オーディオマニアにはおなじみのものが何台か並んでいます。写真は開場直後のもので、実際の演奏時の配置は変わります。その効果は私にはよくわかりません。本来、この講堂の響きはチェンバロや古楽アンサンブルには不思議とマッチしていて、昨年から導入されたこの調音グッズは、音を整え、やや大人しくし過ぎにするようにも感じています。

1時間ほどのミニ・コンサートですが、特別展の入場券込みで1400円、キュレーターの中田さんの展示内容の解説も聞けてとてもお得でした。




ミュージアム・コンサート
「ジャック・カロ ー リアリズムと奇想の劇場」展 記念コンサート
vol.1 花ひらく調べ
~メディチ家統治下のフィレンツェゆかりの音楽

2014年4月8日(火) 11:00
東京・上野 国立西洋美術館 講堂


リコーダー:太田光子
チェンバロ:戸﨑廣乃
ヴィオラ・ダ・ガンバ:櫻井 茂
お話:中田明日佳(国立西洋美術館 研究員)

フレスコバルディ:カンツォン 第19番「ラ・カプリオラ」
ウッチェッリーニ:シンフォニア 第1番「アマリッリ」
フィリップス:ローマ人ジュリオ(・カッチーニ)によるアマリッリ
(《フィッツウィリアム・ヴァージナル・ブック》より)
ガリレイ:サルタレッロ
フレスコバルディ:カンツォン 第2番「ラ・ベルナルディーナ」
ファルコニエーリ:
 ラ・クエッラ
 甘き旋律
 メーロのブランド
 アウエッリーナ(《コレンテ集》より)
デ・ローレ:「何度も別れたい」の主題によるディミニューション
ヴィヴィアーニ:ソナタ 第2番

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  1. ベルウッドさん、音楽とは違う質問ですが、iPadのスペクトラル測定のアプリ名教えてください。
    これは使い易そうですね。

    by椀方 at2014-04-10 12:46

  2. あの日は、上野のお山でのんびりと春の一日を過ごされていたのですね。何だか、うらやましいです。しかし、演奏会場にあのような制音装置を入れるのは、反対ですね。

    byGRF at2014-04-10 20:03

  3. ベルウッドさんこんばんは。

    ホールにオーディオ製品が置いてあるなんて!? 面白い演奏会ですね~(・。・;) そのうちアコリバのRR-777を使用しながら演奏するなんて裏技が出現するかも!?

    チェンバロって物凄く録音再生の難しい楽器ですね。決定的な名演名録音って何かないかな~と時々眺めるのですが、なかなか購入には至りません。

    by2Hくん at2014-04-10 22:51

  4. ストラさん

    >”両膝で挟む”格好は、何とも言えません

    「両股」といわず「両膝」と仰るところが、さすがストラさんはお上品ですね(笑)。チェロもピリオドではエンドピンが無くて両膝ではさんで演奏します。最近はそういう演奏を見かけることが多くなりました。

    ガンヴァは、ヴィオローネ(ヴァイオリン族の始祖)とは別ものです。実は、コントラバスだけはガンヴァ族から発達したもので今もそのなごりを残しています。コンバスだけは、ガンヴァと同じなで肩になっているのがおわかりでしょうか?また、弓の持ち方もコントラバスだけは違いますよね。ヴィオラ・ダ・ガンバも実はコントラバスと同じ弓の持ち方で演奏します。

    byベルウッド at2014-04-11 09:22

  5. 椀方さん

    いずれもappleアプリで、App Storeで購入ダウンロードしました。

    音圧計は、「decibel meter」で検索してください。私のは「Decibel 10th」というソフトでフリーソフトです。

    スペクトラムアナライザーは、「spectrum analyzer」で検索してください。音圧計に較べると、こちらはけっこう高価です。私のは「bismark bs-spectrum」というソフトで、やはりフリーソフトです。我ながらケチだなぁ(爆)。

    byベルウッド at2014-04-11 09:28

  6. 和室のユニコーンさん

    この日は、とても暖かく日中は風もなく気持ちのよい日でした。

    あのグッズは、もともとはスタジオ用ではないでしょうか。個人的な意見ですが、演奏会場、ましてや家庭に持ち込むのはどうかと思います。

    「整音」か「制音」かというのは、いささかビミョーですね(笑)。

    演奏会場といっても、ここは本来はレクチャーなどをする「講堂」なので、音響的に手を加える必要かどうかもビミョーです。私は、ここの素のままの音響が妙に気に入っていたのですが…。

    実際に使用するときは、後背面に木の板を吊り下げていました。恐らく録音をするときのセッティングノウハウなのでしょうね。

    byベルウッド at2014-04-11 09:37

  7. 2Hくん

    アコリバのRR-777なんぞが演奏会場に置いてあるのを見たら、即、返金を要求して会場から出て行きます!(爆)

    >チェンバロって物凄く録音再生の難しい楽器ですね

    録音が良くても、再生側によってはまったく違う印象になってしまいます。ですから、何が良い録音かということも一概には言えないのです。素晴らしいスペックのハイエンドで大迫力のオーケストラや妖艶でリアルな女性ボーカルを聴かせてくれるシステムでチェンバロをかけてもらったら実にショボイ…なんてことも体験しました。

    これはよい録音だとひとに薦めたら、ダメ出しされたことがあって思わず耳を疑ったこともありました。

    チェンバロほどではないですが、何であっても再生システムや聴き手の感性、好みとの相関関係(≒「相性」)があって、ソフトについての評価・印象はひとそれぞれです。「決定的名録音」というものの怪しげなところです。

    byベルウッド at2014-04-11 09:51

  8. ベルウッドさん、ありがとうございます。
    小生は今から耳の定期点検で、左右の周波数毎の感度を測定します(笑)
    Decibel10th早速ダウンロードしました。
    bismak bis-spectrumは400円なので、無料のを探してみます(瀑)

    by椀方 at2014-04-11 15:11

  9. 椀方さん

    あ?有料でしたか。まちがえてしまいました。でも、400円ですか。私よりもケチですね(笑)。

    byベルウッド at2014-04-11 18:32

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