ベルウッド
ベルウッド
クラシック音楽ファン:よい演奏会があると知れば遠征もいといません。オーディオシステムは、音楽そのものを楽しむのが本来というモットーのもとにコストパファーマンス重視で小ぶりな装置を目指します。正統オーデ…

マイルーム

メインシステム
メインシステム
持ち家(戸建) / リビング兼用 / オーディオルーム / 16畳~ / 防音なし / スクリーンなし / ~2ch
スピーカー:    PSD T4 Limited Special-ネットワークレス・マルチアンプ駆動 調音パネル:    Escart Ventoスクエア パワーアンプ:   金田式DCアンプ…
所有製品

レビュー/コメント

レビュー/コメントはありません

カレンダー

    1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30      

お気に入り製品

お気に入り製品はありません

日記

強者どもが夢のあと (自宅オフ会)

このエントリーをはてなブックマークに追加
2014年04月23日



先週の土曜日は、和室のユニコーンさん、RICHEBOURGさんに来訪いただいてのオフ会。

平行法の提唱者でもある大ベテランの和室のユニコーンさん、対照的にお若いが鋭い感性と解析力をお持ちのRICHEBOURGさん。いずれも名うての強者を、はからずもダブルでお迎えすることになってしまいました。

この日は、雲ひとつない晴天に恵まれ4月中旬にしては少しだけひんやりとした、とても気持ちのよい春の日よりでした。雨に洗われた八重の葉桜と新芽が美しい自然観察公園をちょっと散策していただき、拙宅にご案内すると、先ずは缶ビールで喉を潤していただきます。昼食がわりに、和室のユニコーンさんとふたりで買い出しした鯖棒ずしや、RICHEBOURGさん持参のたらの薫製、私が友人からいただいた辛子れんこんなどをご開帳。



さっそくちびりちびりやりながら、RICHEBOURGさんにシステムの概要をご説明。



仔細にわたって鋭いご質問をいただき、ちょっと、たじたじ。T4のツィターはスキャンスピーク製なのですが、「ソフトドームの材質は何ですか?」とのご質問。「ポリプロかなんかのフィルムじゃなかったかなぁ」などといい加減なことを言ったら、「シルクに見えますね」と返されてしまいました。すると傍らの和室のユニコーンさんが、携帯を取り出してT4の製作者に直接電話しちゃった。「シルクだってさ」とのこと。

いやはや、とんでもないふたりを迎え入れてしまったと、冷や汗が止まりません。

システムの暖気運転代わりにHAP-Z1ESを一通り聴いていただき、次はCDPでボーカルを聴いていただきました。



ここで、さっそく和室のユニコーンさんが動き出す。

「左が強く、音像が傾いている」とのこと。RICHEBOURGさんも「そうですね」と頷く。先週末の自宅オフ会ではHさんから「右が強い」と言われていて、今回はその真逆のご指摘。自分も真ん中に立ってみて確認してみると確かに中央音像のボーカルがわずかに左寄り。基本的には何もいじっていないはずなので「え?」という感じ。もともと自分自身のセッティングでは、基準ではやや右に傾くので右スピーカーを3mmほど後退させているのです。

ここからしばらく「スピーカーを動かしていいか?」「だめ」と押し問答(苦笑)。というのも、スタンドのスパイク受けの黒檀キューブは今やアルファゲルで浮かせていて動かない。アンプのゲインコントロールで左右バランスを調整してみるが、しっくりこない。



そのうちふと気がついて、スピーカーのスタンドへのセッティングを確認すると1~2mmほどずれていて厳密な水平も崩れている。そこをまず修正してみるとこれが効果があった。ユニットのネジ締めやアンプ類の端子をメンテする際に触ったか、あるいは前夜の地震で動いてしまったかしたらしい。



これだけでも自分にとっては驚きでしたが、達人の和室のユニコーンさんが「もうちょっと」と言ってスタンドのスピーカーをトントンとげんこつで動かす。ここでピタリと焦点が合ったという感覚。RICHEBOURGさんも、うんうん、とうなずきます。もう一度、スピーカーに顔を近づけスタンドのセッティング状態を視認しましたが、まったく動いていないように見えます。つまりは、もう1mm以下のコンマ何mmというレベルの調整なのです。

ここからの音の変わりようにはRICHEBOURGさんも驚かれたようです。

音像定位がぴたりときまり、しかも、奥行きが深まり、左右の幅が拡がって部屋いっぱいに音が響く。RICHEBOURGさんが、「焦点が合うと、いくら顔や頭を動かしても音像はぴたりと動かないのですね」とぽつり。このスゴ耳、素直な感性あふれる、ドツボを突くお言葉には、私もただ恐れ入るばかり。



和室のユニコーンさんが、「じゃあアナログもかけてよ」と仰るので、まず、1950年代半ばのモノラルをかけてみます。モノラルにもかかわらずスピーカー中央に定位する音像にほどよい響きがあって部屋全体に拡がる。弦楽四重奏の各パートが鮮やかに分離するので、ステレオ同然の立体感があります。

焦点が合うと大きく変化するのは、音像定位や立体感だけではありません。エネルギー感や音色のコントラストが劇的に改善します。本来、《ステレオ》というのはふたつのスピーカーの音を脳内合成しているヘッドホンのような《バイノーラル》ではありません。ふたつで空間に立体音像を合成させています。だから焦点が合うと、打ち消し合うことがなくなり、むしろ力が合わさり総エネルギーが増すのです。レガッタのボートのオールが合うと、とんでもないスピードが出るのと同じなのです。



こうなるとスピーカー自身のバーインがどんどん進みます。かれこれ2時間ほど経った16時頃から、RICHEBOURGさんの言うところの「ゾーン」に入ったという感覚。何をかけてもすさまじい音楽の表現力が伝わってきます。こうなると音楽モードのスイッチがぱちんと入ってしまいます。



RICHEBOURGさんのリクエストで、久々にエレーヌ・グリモーのバッハ/ブゾーニの「シャコンヌ」をかけましたが、これほどに情熱的な演奏だったかと驚き、終末ではさながら慟哭の闇に鳴る大鐘のような左打鍵と壮大な筐体の響きに圧倒されちょっと涙ぐんでしまいました。



宴もたけなわの頃(笑)、和室のユニコーンさんの話しがきっかけになって、上原彩子のプロコフィエフを引っ張りだしてきて聴いてみました。「ロミオとジュリエット」から「 モンタギュー家とキャピュレット家」。その豪快な低域の打鍵と壮大な響きに、自分でも「おおお!?」と驚いてしまいました。オーディオ的な達成感ももちろんありますが、豊麗、強靱で、ダイナミックな上原彩子がヤマハCFから引き出す明るく輝かしい色彩感、そこから醸されるロマンに心痺れたのです。

この頃には、すっかり音楽談義。傍らで大音量でCDをかけながらも、話しが弾み、お酒がおいしい。しかも、この日は、いずれ劣らぬ酒好きで一家言のある三人の持ち寄った格別の美酒ぞろい。


RICHEBOURGさん:福島・二本松 大七(2008年熟成純米生もとづくり)

常温でいただく。米の香りまろやかに立ち上り、しかもモルトウィスキーのような丸みを帯びていて、ほのかに熟成香が甘い。


和室のユニコーンさん: イタリア・ピエモンテ Gavi de Gavi

シャルドネを思わせるグレープフルーツ、レモングラスなどの華やかで可憐な香りが印象的。ところが、口に入れると、フレッシュなのに、粘性があり実に濃密という嬉しい不意打ち。時間と共に水蜜桃を思わせる味わいは、甘美で官能的。 …(RICHEBOURGさん評)


ベルウッド:熊本 香露(純米吟醸)

冷酒。熊本酵母(協会9号)そのものを感じさせる華やいだ香りがたち、口に含むと甘露のようなまろやかな味が口に心地よく拡がる。


ベルウッド:スコットランド・キャンベルタウン スプリングバンク(15年熟成)

華やかで、香水を思わせつつも、仄かに塩っぽく、少しスパイスの効いた感じが印象的。
…(RICHEBOURGさん評)


スプリングバンクのシングルモルトは、RICHEBOURGさんの言うとおり女性的。しかも、ちょっと強情っ張りなところがあって、『我らが愛しのエレーヌ』にふさわしい。三人で最後の杯を合わせた時、時計はすでに21時をまわっていました。

至福の宴。

次回の日記→

←前回の日記

レス一覧

  1. すばらしいひと時を過ごさせたようで、その深ーい余韻に読んでいるこちらもついウットリ、、。インターネットって素晴らしいですね(面倒も多少あるようですが、、)

    その平行法ですが、自分は二度経験があります。
    一度目は十数年前、都内の某ガレージメーカーでした。自分が持ち込んだディナウディオの最少ブックシェルフが部屋のほぼ中央に置かれ、部屋の背面全体にステージが広がり、まるで後方のフルサイズのスピーカーが鳴っているようで自分の他に聴いていた人も含めおったまげました。
    後に和室のユニコーンさんのブログでそれが「平行法」という名だと知りました。
    二度目は自分の部屋で2年ほど前、セッティングを終えた後スッと突然何かが降りてきたように(?)生身の人や音がただそこにありました。その時そこにオーディオは無く、ただ音楽だけが目の前で鳴っていました。その時は興奮して友人に「上がり」宣言をしましたが、いつの間にか元に戻っていましたので、単なる偶然ということで終わりました。

    今後も楽しい日記期待しております。

    byにら at2014-04-24 01:12

  2. にらさん ありがとうございます。

    >セッティングを終えた後スッと突然何かが降りてきたように(?)生身の人や音がただそこにありました

    まさにそういうカンタム・リープの瞬間が訪れてくれることがありますね。私の場合は、このサイドプレス・スタンドを導入したときでした。

    私のセッティングは厳密には「平行法」ではありません。スタンド導入後、試行錯誤をくり返した結果、内振りが無くなってしまったのです。後になってそれが「平行法」であることを知ったのです。

    今回は、焦点を合わせたつもりでも、知らずに触ったり、地震などで気がつかないうちにずれてしまうことが判明しました。また、合わせたつもりでも、さらにミリミリの調整の余地があることを知りました。和室のユニコーンさんの職人技はこれまでも何度か実際に立ち会いましたが、こぶしでこつこつと叩く最後の調整での激変に驚かされたのは、皮肉にもわが家だったというわけです。

    こういうレベルとなると、一晩で焦点からずれてしまいます。そのことをこのオフ会後に追認しています。これまでのメンテナンスのルーチンを見直さなければなりません。また、スタンドのセッティングの改良も検討しています。やりたいことがたくさんあって大変ですが、楽しいです。

    これからもよろしくお願いいたします。

    byベルウッド at2014-04-24 09:07

  3. ベルウッドさん、おはようございます

    なんともなんともこういうオフ(オン?)会楽しいだろうなぁ~
    もちろんアタシには強者御三方(笑)をお迎えできるスキルもボキャもありませんが(汗)
    でも楽しく音楽、そしておしゃべりにお酒は誰にでも許されてますから。
    リスポジで聴くと気持ち良いのでもういいかな、と時々思いますが、やはり耳が動くと定位が動くということはまだ要調整なのです。
    明日で軟禁解放なので破壊王様たちのいない隙にSPセッティング、がぜんやる気が出てきました。
    こういう刺激を頂ける記事はホントありがたいです。

    byデーンちゃん at2014-04-24 10:00

  4. 和室のユニコーンさん宅でな平行法のスウィートスポットに入った音の凄さを何度も体験しましたが、ご自宅でとなると比較にならない程良い体験ですね。
    拙宅もHAP-Z1ESのライブラリー構築にばかり手間をかけないで、セッティングの詰めをモットやらなきゃ!?と思いました。

    by椀方 at2014-04-24 12:41

  5. デーンちゃん おはようございます。

    軟禁解放後の東京営業の際には、ぜひ、お立ち寄りください。

    スピーカーポジションに適所を得て、しかも、焦点が合うとリスポジなど関係なくなります。実は、RICHEBOURGさんの言う「ゾーンに入った」時間帯は3人ともダイニングコーナーのテーブルで酒盛りをしていたのです(爆)。時おり、RICHEBOUGさんが本来のリスポジに座って確かめる程度。コンサートステージの左手側バルコニーのロイヤルボックスで酒を飲みながら、あたりかまわずわいわいと談笑しているようなもの。そういう音の眺め。こんなことができるのもオーディオならでは。

    破壊王様たちがおられるということは、スピーカーにさわって気づかないうちに微妙に動いてしまうかもしれませんね。簡単に動くということは拙いようですが、すぐに焦点合わせができるということでもあります。どの程度固定したものか、いま、ちょっと悩んでます。

    byベルウッド at2014-04-25 09:14

  6. 椀方さん

    焦点合わせ、特に最後のトントンで最大の激変体験が何と自宅システムという皮肉なことになってしまいました。おかげで、その後は、夜な夜な「トントント~ン、トントント~ン」と与作みたいなことに(爆)。

    この週末は、このセッティングの詰めをやって、またHAP-Z1ESのリッピング環境の見直しや試聴のほうに戻るつもりです。やることが多くて大変ですよね。でも楽しい(笑)。

    byベルウッド at2014-04-25 09:21

  7. ベルウッドさん、リッピング時のメタデータ書き込みや編集によってZ1ESのアルバムや
    アーティスト分類がどのようになるか少し解って来ました。
    パイオニアのドライブも導入して、リッピング頑張ります。

    by椀方 at2014-04-25 13:07

  8. ベルウッドさん とても楽しい晩でした。RICHEBOURGさんの感性にも驚かされました。この続きを、拙宅とRICHEBOURGさん邸でもやりたいですね。次回は赤ワインにします。

    ベルウッド邸のSP調整は、まだ取っつきに付いたぐらいです。どんどん良くなっていくでしょう。いろいろな場所を探されれば、音楽ホールが出現するでしょう。動かしやすいセッティングで調整されると良いですね。

    byGRF at2014-04-26 07:19

  9. 遅レス失礼します。

    先日は、とても貴重な体験が出来ました。改めて、ベルウッドさんと和室のユニコーンさんに感謝申し上げます。ありがとうございました。

    ちなみに、トゥイーターは、繊維の目が見えたので、シルクだと思いました。あと、神経質にならない音色は、少し我が家と似ているかなと感じました(我が家のアマティもシルクドームです)。でも、まさか、和室のユニコーンさんがお電話されるとは、思いも寄りませんでした(汗)。
    一方で、私のオフ会記では、ポリプロのウーファーをプレスのペーパーと検討違いはことを書いてしまいました。失礼しました。

    ところで、スプリングバンクがエレーヌ・グリモーにかけてあるとは、気づきませんでした(汗)。
    確かに、華やか、女性的な一方で、塩っぽく、スパイスめいたところは、強情でもあり、確固たる個性を感じます。でも荒々しいということは無いんですよね。


    >和室のユニコーンさん
    先日はありがとうございました。
    オーディオとは関係がありませんが、帰りの車中での人生のアドバイス、少し嬉しかったです。
    次回は、赤ワインとのことですので、和室の「和」のイメージのあるブルゴーニュをお持ちさせて頂ければと思います。

    byRICHEBOURG at2014-04-28 10:59

  10. RICHEBOUGさん

    いやいや、スプリングバンクとエレーヌ・グリモーはこじつけのようなものです。あれは、正月に娘にせがまれて買ったボトルの飲み残しです。

    映画「天使の分け前」でも登場しますね。

    主人公の青年が自分の嗅覚とテースティングの才能に目覚めるきっかけになったスコッチモルト。映画の最後のエピソードの伏線となる重要な役どころでした。

    よいお酒は、やはりお酒がよくわかった方に飲んでいただくのが一番です。

    ありがとうございました。

    byベルウッド at2014-04-28 18:45

レスを書く

レスを書くにはログインする必要があります
ログインする