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日記

吉か凶か (N響サントリー定期 ネーメ・ヤルヴィ)

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2014年04月25日

友人から譲ってもらったチケットでN響定期に久しぶりに足を運んだ。チケットが2枚だったので、オーディオ仲間のTさんをお誘いしてご一緒した。

とかくムラの多いN響が超大編成で登場。これを77歳と高齢の大巨匠ネーメ・ヤルヴィが指揮する。プログラムは、オール・R.シュトラウス。しかも、曲目はほとんど演奏されることのない珍曲ばかり。もちろん私にとってすべて初聴。

《N響》
《超大編成》
《高齢指揮者》
《マニアックなプログラム》
《初聴きの珍曲》

まさにコンサートのリスク要因の展示会みたなもの。吉と出るか凶と出るか、予想もつかない。

結果は吉でも凶でもなかった。…その両方。

1曲目「祝典前奏曲」は、ウィーンのコンツェルトハウス落成式のために委嘱され初演された作品。16型で4管編成の大オーケストラにパイプオルガンが加わりバンダのトランペット6人までいる。まあ、音としては豪勢そのものだが、これでベタな大音量で約10分ほど鳴らされると、少々うんざりする。ヘタな爆音オーディオをこれでもかと聴かされる気分と同じ。

2曲目の「紀元2600年」も大同小異。冒頭の鐘(原譜では「ゴング」と指定)は、いわゆる磬子(きんす)が大小何台か使用され、これが「日本的」ということの工夫だが、そのあとの単調さは1曲目と同じ。プログラム解説によると「海の情景」から始まり「桜祭り」の繁栄や「火山の噴火」の大災害、「サムライ」の奮闘、「皇国復活」というストーリーが設定されているそうだが、まったくそんな情景は心に浮かばなかった。この作曲家につきまとう保守的で権力迎合的な職人気質ぶりにはただただため息が出るばかり。



とにかく耳障りな大音響に辟易した。高音はびりびり耳に痛いし、金管群も外しまくり、ホール音響は飽和し収拾がつかない。体調不良で自分の聴覚がおかしいのかと本気で悩んだ。あるいは、席が悪いのかとも疑った。これだけの大編成の全開トゥッティではこのホールが持たないことは確かだが、席は2階席センター7列目のやや右手で、悪いはずがない。あるいは、オケが下手なのか。指揮が悪いのか。曲が悪いのか。これはもう「凶」というより「大凶」に近い。

ところが、後半の「ヨセフ」はよかった。

旧約聖書に着想を得てホフマンスタールが書いた脚本に基づくバレエ音楽とのこと。前半の2曲の存在は知っていたが、この曲の知識は皆無で、R.シュトラウスがバレエ音楽を書いていたことすら知らなかった。

最初の出だしこそ退屈で、何となくもたついた演奏だったが、「婚礼の踊り」の第一、第二、第三の踊りが繰り広げられるところに来て、はっと目が醒める思いがした。プログラム解説を斜め読みしただけだったが、情景が心に浮かび、ストーリーの流れのなかで自分がどこにいるのかよくわかる。プログラムをもういちど開いて目を通すと、今ここだから、すぐにハープやチェレスタが登場するはずだと待っているとその通りになる。次は、「誘惑」のヴァイオリン・ソロだ…という風に、実にイメージが鮮やか。前半のベタだった2曲とは大違い。

この辺りから、音の響きが大きく変わっていることに気がついた。音程が正確になり、和声も澄んでくる。ただただ派手だったティンパニも全体の曲想とぴたりと合ってくる。シンバルの音もよく通り拡がる。何よりも金管がよくなった。楽器が暖まってきて調子が上がってきたというより、やはりオーケストラのパフォーマンスなのだと思う。やがて音楽は天上的な救済の大団円を迎える。



これだけの大編成の大曲をみごとに演奏しきったN響は称えてよい。やはりネーメ・ヤルヴィはただならぬ統率力を持ったさすがの大巨匠だと痛感。

後半は「吉」と出た。体調や耳のせいでもなかったことにもほっとした。





NHK交響楽団 第1780回 定期公演 Bプログラム
2014年4月23日(水) 19:00
東京・赤坂 サントリーホール
指揮:ネーメ・ヤルヴィ

R.シュトラウス/祝典前奏曲 作品61
R.シュトラウス/紀元2600年祝典曲 作品84

R.シュトラウス/バレエ音楽「ヨセフの伝説」作品63

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  1. 私は、FMにて鑑賞してました
    前半、、、そんなに酷い演奏でしたかね?
    演奏にムラあったとは、FMで聴くかぎりでは、解りませんでした
    されど部屋とホールとでは、状況が大きく異なりますよね

    後半は、納得の演奏であった様子で何よりでした

    byO at2014-04-25 21:46

  2. 小生も夕食を摂りながらFM生で聴いた口ですが、マイク取りした音はそう酷くなかったですね。
    音楽自体には全く感動しなかったですが、ヘェ〜?こんな珍曲があるんだ!?といった感想でした。

    by椀方 at2014-04-26 05:42

  3. Oさん

    ご一緒したTさんも同じ意見でしたし、mixiでも同じような感想を持たれたかたがほとんどです。中には前半も後半もぜんぶダメというひともいましたけど。

    けれども、前半と後半の音の響きの違いはたとえFMであっても判るのではないかと思うのですが。解釈など演奏そのものの音楽的な良し悪しは、初聴きなのでよくわかりません。

    byベルウッド at2014-04-26 09:04

  4. 椀方さん

    あのホールのベストポジションは空中にあるようです。NHKはかなりツボを心得ているようで、客席で聴く印象からすれば「へええ、こんないい音のするホールなんだ!?」ということが多いのです。

    けれども、今回のような超大編成の大音響の音楽では、リミッターやコンプもかけまくりでしょうから、生放送では演奏の細部や音程はかえってわかりにくかったのではないでしょうか。お食事中に大音響で聴かれたはずはないでしょうしね(笑)。前半は、パイプオルガンのペダル(C音)が凄かったですよ。あれはステーキなみのごちそうでした。

    byベルウッド at2014-04-26 09:15

  5. この週の番組は、期待のバイオリニスト特集でしたので、毎晩聴いてましたので、最初は、何?これ!?食事中のため、通常が11時のところ9時位に絞って聴き流して他ので、感動はありません。

    by椀方 at2014-04-28 13:03

  6. 椀方さん

    あははは…、失礼しました。食事中にフルボリュームでは聴かないですよね。

    あの二曲は、大音量で聴いてもあまり面白くありませんでしたが、小音量で聴いたらなおのこと何の面白味も無いでしょうね(爆)。

    byベルウッド at2014-04-28 18:37

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