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日記

木曽音楽祭(その1)

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2015年09月04日



今年で41年目を迎えるという木曽音楽祭。一度、ここを訪れてみたいと思ってからもう10年以上も経つ。今年、ようやくその思いを実現することができました。

木曽町は、御嶽山麓の美しい山麓と、深い山間の木曽谷を通る中山道の宿場町として豊かな自然と歴史史跡の美しい調和がとれた観光地。昨年は、南木曽町の土石流災害に続いて御嶽山の噴火で多くの尊い命が失われるという災厄に見舞われました。それでも訪ねてみると夏の木曽谷は緑豊かでそこで生活を営む人々の表情もとても穏やかで晴れ晴れとしていました。



先行して八ヶ岳に来ていた私は、茅野駅で連れ合いと待ち合わせ。駅に続く市民館・美術館のカフェで昼食。



そこから中央高速道で伊那IC、権兵衛トンネルから国道19号線に出ます。茅野から木曽福島までほんの40分ほど。意外なほどに近い。これなら茅野から松本へ行くのとあまり変わりません。

音楽会場に立ち寄り下見してから、木曽駒高原の別荘地を抜けてさらに細くうねった道をさらに上ってホテルに着きました。ここはゴルフコース併設の高原ホテルなのでふだんはゴルフ客でにぎわうようですが、この週末だけは音楽祭の常連客がほとんどのようでした。

チェックインして、さっそくひと風呂。泉質は透明な炭酸泉でさらさらして気持ちがよい。露天風呂からの高原の眺めも広々としていて爽やかでした。湯船で会話を交わすと、殆どのひとが常連で名古屋方面からのひとが多いようです。




ホテルの送迎バスで、音楽会場へ向かいます。

会場は、高原の公園緑地のなかの客席数716の文化ホール。平成2年オープンとのことですが、いかにも木曽らしい太い木の支柱が並ぶ木のイメージのデザイン。



続きには宿泊施設もあっていかにも高原の音楽堂という雰囲気です。ただ、中に入ると残念なことにごく平凡なホールでホーン状に囲ったステージにスロープのある客席。何となく抱いていた“木の音楽堂”というイメージはあえなく裏切られて少しがっかりしましたが、コンサートが始まってみるととても落ち着いた好感のもてる音響でした。



開演前には、恒例のアルプスホルンでのファンファーレとファサードでのフレンチホルンのカルテットによる小コンサート。ホワイエでは地元の産品などが即売され、いかにも音楽祭という雰囲気が盛り上がります。ハンギングバスケットなどもう少し草花の飾り付けや、オープンカフェやバーがあればもっといいなぁと、つい酒飲みは思ってしまいます。

木曽音楽祭のユニークさは、室内楽であるということ。地味な存在の室内楽をよくぞ41年も地道に継続してきたものだと関係者のたゆまぬ尽力をまず讃えたいと思います。しかも木管楽器を主役に多彩な演奏家が一同に会したコンサートとなっています。室内楽というとともすればピアノと弦楽器奏者が中心で、ピアノトリオやストリングカルテットなど固定的な編成に限られてしまいがち。ところがこの音楽祭は、五重奏や木管九重奏などのふだん聴けないような曲がふんだんに登場するとことが楽しみです。

一曲目は、シュポアのピアノと木管の五重奏曲。シュポアは、ベートーヴェンと同時代の古典派の作曲家で室内楽の多重奏曲に名作が多いひと。こういう曲は、定位感などオーディオ的にも面白く、いつでした金田アンプの試聴会でも金田氏が「こういう曲がうまく鳴ってくれるとうれしい」などとにこにこしながらシュポアの大九重奏曲かなんかをかけていました。フルートの清澄な哀愁、クラリネットの孤独な翳り、ホルンの哀感が交錯する美しい曲。

二曲目は、モーツァルトの弦楽五重奏曲。唯一の耳になじみのある曲でしたが、第一楽章アレグロでのチェロ、第三楽章アンダンテでのヴィオラがそれぞれが要となるアンサンブルで、そういう主役の交代が常設の団体とは違ってとても鮮やか。そういう民主的、フラットで柔軟なアンサンブル構築がとてもモーツァルト的で楽しい。

最後は、オンスローの九重奏曲。イギリス貴族の父とフランスの由緒ある家系の母との間に生まれたオンスローは、シューベルトやシューマンと同世代のロマン派初期の作曲家ですが、「器楽による室内楽」に専心し「室内楽の巨匠」と呼ばれたひと。まさにこの音楽祭ならではの作曲家。向かって左手に弦楽器、右手に管楽器という対向型配置で中央の要にコントラバス。思いもよらない充実した魅力たっぷりの曲にほんとうに心躍りました。ファゴットの河村幹子さんは、5月のフィリアホールでの池田昭子クインテット以来でしたが真紅のドレスでさっそうと登場。背が高くてすっとした美女ぶりはどうしても目を引いてしまいます。その音色や表情も豊かで才色兼備とはこのこと。河村さんは新日フィルですが、オーケストラでは影になってなかなかお姿が見えにくいのですが、こういうコンサートでは本当に身近に感じられてうれしいですね。






第41回木曽音楽祭
フェスティヴァルコンサート Ⅱ
2015年8月22日(土) 17:00
長野県・木曽町 木曽文化公園文化ホール

シュポア:ピアノ五重奏曲 ハ短調 Op.52
フルート:佐久間由美子/クラリネット:近藤千花子/ファゴット:三好 彩/ホルン:日橋辰朗/ピアノ:寺嶋陸也
モーツァルト:弦楽五重奏曲 第3番 ハ長調 K.515
ヴァイオリン:水谷 晃・白井 圭/ヴィオラ:大島 亮・村上淳一郎/チェロ:花崎 薫
オンスロー:九重奏曲 イ長調 Op.77
ヴァイオリン:白井 圭/ヴィオラ:佐々木 亮/チェロ:伝田正則/コントラバス:星 秀樹/フルート:佐久間由美子/オーボエ:古部賢一/クラリネット:山本正治/ファゴット:河村幹子/ホルン:日髙 剛

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  1. 高原の音楽祭というと、小生は学生オケの夏の合宿練習を思い出します。
    合宿中は秋の定演の曲目を練習するのですが、中日頃には其々がグループに分かれて室内楽発表会をするのが恒例でした。

    小生は金管でしたので、バロックアンサンブルとかをやりましたが、ホルンのメンバーは木管アンサンブルにも参加してモーツァルトやブラームス等を楽しそうに演奏しているのが羨ましく見てました(笑)

    こんなコンサートシリーズが都会の小ホールで企画されるといいのですが。

    by椀方 at2015-09-05 08:58

  2. 椀方さん

    ホルンは、金管と木管のコウモリみたいな存在ですね。この音楽祭では巨大な木製のアルペンホルンが名物になっています。

    私も高校オケ時代には、八ヶ岳富士見高原で夏休み合宿をしていましたよ(笑)。

    こういうプログラムを企画するには、ひとつのコンサートを構成するのが難しいんだと思います。それとリハーサルの時間と場所の確保。やっぱり高原の「合宿」が一番ということに…(笑)。

    音大の学園祭とか発表会コンサートとか、日本の高等音楽教育ももっと室内楽に力を入れればいいのにとも思います。それには、この音楽祭のように地道な努力とそれを支える事務方やファンが必要ですね。

    byベルウッド at2015-09-05 09:30

  3. こんばんは。

    学生オケに反応してしまいました。

    私も4年間。一応学生オケに籍を置いておりました。

    現役時代、同期にめちゃうまいチェロ。そして1年上にめちゃくちゃうまいヴァイオリンがいました。
    同期の彼は卒業してからしばらくはフツーの社会人でしたが、一発奮起して芸大に入り、新日本フィルへ(その後フリー)。
    そして、1年上の先輩は楽器をヴィオラに替えて卒業と同時!に芸大へ、今もN響で弾いております(変わったアルバムを出している四重奏団の一員)。

    思えば、私を含めて3人とも工学部出身。
    何にも才能のない私は楽器店に勤める事になりましたが、二人とは仕事で何回もご一緒させていただきました。

    音楽関係の仕事もリタイアしてしまった私ですが、懐かしい思い出です。

    byジュン at2015-09-06 00:06

  4. ジュンさん

    レスありがとうございます。

    大学オケの仲間から、ふたりも芸大再入学してプロの道に進んだなんてすごいですね。

    私の場合も、高校合宿では芸大作曲科に進んだ先輩がやってきて指導してくれましたし、隣で合宿していた合唱部で女護の島状態でピアノと指揮をしていた同級生も同じく芸大作曲科に進学しました。ふたりとも超のつく有名人です。

    byベルウッド at2015-09-07 13:59

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