ベルウッド
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クラシック音楽ファン:よい演奏会があると知れば遠征もいといません。オーディオシステムは、音楽そのものを楽しむのが本来というモットーのもとにコストパファーマンス重視で小ぶりな装置を目指します。正統オーデ…

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持ち家(戸建) / リビング兼用 / オーディオルーム / 16畳~ / 防音なし / スクリーンなし / ~2ch
スピーカー:    PSD T4 Limited Special-ネットワークレス・マルチアンプ駆動 調音パネル:    Escart Ventoスクエア パワーアンプ:   金田式DCアンプ…
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オーディオの「壁」

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2016年10月29日

文字通り「壁」のお話しです。

ステレオ再生では、左右だけではなく奥行きも表現されます。スピーカーの後方にも音場空間が広がります。まるで後方の壁が無くなったかのように後方に音像が立体的に展開します。まるで壁を突き抜けて空間が出来たかのように。ところが、人によってはなかなかそれが感じ取りにくいということがあるようです。

以前、スピーカーの床置き平行法を試してみたことがあります。



両スピーカーをずっと前に出して、床に置いてやや上向きに仰角をつけて平行にセッティングするというのが基本です。すると、まるで後ろのスピーカーが鳴っているかのように感じてびっくりしてしまいます。

これは視覚的な「壁」のせいです。人間は相対的に視覚が発達した動物で、認知上視覚の優先度が高いので通常のセッティングでは奥行きを「壁」が邪魔してしまうのです。一方でスピーカーを前に持ってくると、壁との間にスペースがあるのでそこに音像が展開するように感じ、まるで壁際に置いたスピーカーが鳴っているように感じるのです。

つまり、実は壁に近いセッティングであっても、壁から離して前のほうへリスナーへ近づけたセッティングであっても、立体的な音像や音場が実現できていれば同じなのですが、どうしても目の前の壁を中心に音像展開や音場を感じ取ってしまおうとするのです。これがすなわちオーディオにおける「視覚の壁」です。

もうひとつは「物理的な壁」です。

後方に限らず部屋の壁は反射面として作用しますので、反射波による位相干渉や定在波などの複雑な音響現象を起こします。理想は壁がない空間で聴くということかもしれません。無響室とか広野の真ん中で聴くとまではいかなくとも出来るだけ広い、何十畳もある部屋で聴くのが理想かもしれません。ところが人間とはやっかいなものでそう単純でもないのです。そのことは無響室を体験するとわかります。人間はふだん生活している空間の響きに慣れていてそこでこそくつろげるのです。慣れ親しんだスペースの響きのなかで聴くオーディオ音響がむしろ理想といえます。録音やマスタリングの際のモニタールームもだいたいは人間の身の丈に合ったスペースになっています。

よくオーディオ再生の要素は、過半が「部屋」を占めると言われます。オーディオの趣味とは、気に入ったアンプやスピーカーをいかに自分の気に入ったように鳴らすかだと思うのですが、結局は部屋の要素が大きい。そのことはその通りだと思います。

けれども、ばかでかい劇場用のスピーカーやとてつもない性能の業務用機器は別ですが、コンシューマー向けやモニター用のオーディオ装置であれば、部屋の大きさやアコースティックは、私たちの一般的な生活空間とかけ離れたものを求めているわけではないと思います。

そこで問題となるのが「壁」というわけです。

特にスピーカーの位置取りでは、壁と離してセッティングすることが肝要です。ノードストは、ウーファー中心の高さYの2乗が横壁からの距離Xと後の壁との距離Zとの積に均しくなるような計算式を提唱しています。



拙宅の場合、高さY=97㎝、横壁からの距離Xが92cmなので、後の壁からやはり1mは離した方がよいということになります。現実は、部屋のレイアウトなどで今の64.5㎝が精一杯。この公式はもっぱら低音域のことを問題にしていて、実際、私のシステムは以前の805の時代から低域の量感が不足気味です。T4になって改善しましたが、本音では、もうちょっと前(リスナー側)に出したいところです。

日本の間取りを考えると、江戸間を前提にしたモジュールでは6畳間ではタテが3.6m、ヨコが2.7mとなり、タテ遣いで仮に横壁からそれぞれ50㎝ずつ離して左右のスピーカー間隔をおよそ1.7mとした場合、後壁から離す距離は1.9mということになります。これだともはや6畳間の真ん中近くにスピーカーを置けということになってしまいます。8畳間であれば、形のバリエーションはありますがそれでもおおよそ部屋の1/3ぐらいになるでしょう。

しかし、生活空間で真ん中とか1/3に置くというのは現実的ではないでしょう。家具類を入れ、リスニングポジションを考えれば、現実には壁近くのセッティングを前提にして最大限どれだけ離せるかということになるでしょう。そのことがオーディオの壁(=障壁、障害、ハードル)というわけです。

そうであっても、スピーカーの壁との距離調整はとても大事です。

部屋の反射や定在波はとても複雑ですので、もちろん計算通りにはいきません。あくまでもこうしたことを目安にして、あとは聴感を頼りに位置決めをしていくことになります。もちろん妥協の産物でもあるわけですが、それでも可動範囲で最良の位置を求める努力は惜しむべきではないでしょう。私の場合は、量感を欲張らずに質感を大事にしています。うまく壁を利用すれば量感が得られますが、その分、低域楽器の音像はぼやけて触感表現の精度や音色の個性を失っていきます。反射による逆相成分によるキャンセルが増えれば、もちろん量感が減って音が痩せて、硬くなっていきます。うまくバランスさせれば量感も質感もよくなるという最適点が見つかるでしょう。

壁は、障害にも味方にもなりますね。

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  1. こんにちは

    ステレオでもホームシアターでも
    部屋を暗くしたり、目を瞑ったりして
    部屋よりも広い別の空間を頭に描くようにして聴くので
    「視覚の壁」は気にしたことがありませんが
    無意識に意識しているものなんですかね。

    壁にスピーカーを近づけると量感不足になるというのは
    経験していますし、悩みのひとつではあります。
    ホームシアターだとステレオよりも
    物理的な設置条件は厳しくなるので、
    拡散吸音などで工夫するしかないなぁというのが実情です。

    byHermitage at2016-10-29 11:54

  2. ベルウッドさん、活動再開したと同時に反論的な書き込みで失礼します。

    ご意見には概ね同意するものですが、そうは思わないと言う点もいくつかあって、弁証法的に議論が深まることを期待して書き込みしておきますね。

    無響室がオーディオ再生における理想などの意見を聞くと、この人無響室で再生音楽を聴いたことがあるんだろうか?と思うほど無機質でつまらない音の世界であったことを思い出します。。。

    反対に小さめの教会で壁が近くにあっても、そこで聴く音楽がまるで宇宙空間にいるように感じることもあったりします。

    視覚が聴覚に優先することは同意なのですが、モノラル音源を聞く時に目を閉じて聴くとモノラルに聞こえるものが、目を明けて聞くと立体に聞こえることも体験しました。映像があると多少音が悪くても気にならずに楽しんで聴けることもありますね。

    世の中、簡単な理屈では割り切れないことが沢山あるように思います。その意味からは、オーディオ再生においても壁をどのように味方に付けるか。視覚も聴覚の邪魔をせずにどのように味方に付けようかと考えることが合理的な気がしています。

    byヒジヤン at2016-10-29 13:24

  3. ベルウッドさん

    やはり視覚が作用してるのでしょうか。私も大きな部屋では広い音場感を感じ、拙宅の様な狭い部屋では解放感に欠ける音場と感じています。
    これは錯覚?だとすれば我が家でもセッティング次第で広い音場を実現できるかもしれませんね。

    なんだか少し嬉しい。(^_^;)

    byLotus Roots at2016-10-29 20:16

  4. ベルウッドさん、こんばんは。

    私はノードスト理論に対し、自己流のねじまげ理論で、スピーカーの最適位置を決定しています。

    ノードストの数式
    Y*Y=X*Z
    が成立する理想はX=Y=Zである。
    この時リスニングポジションの理想位置は、前壁と側壁から等距離となる、スピーカーを見込む角度90度である。
    この時、スピーカーの中心軸をリスニングポジションから投影すると前壁と側壁のなす角の線になる。
    しかしスピーカーを見込む角度は60度が理想である。
    見込む角度が60度の状態で、スピーカーの中心軸をリスニングポジションから投影した縦線を前壁と側壁のなす角の線になるようにスピーカーを壁よりに平行移動する。これがスピーカーの最適ポジションである。

    この配置は、Y*Y=X*Z から逸脱するのですが、これまでに経験したことのない素晴らしい3次元立体音場を味わえております。

    上記とは無関係なノードスト理論の補足ですが、
    X=ウーファから床または壁までの最短距離
    Y=ウーファから床または壁までのその次に短い距離
    Z=ウーファから床または壁までの最長距離

    ですので、ベルウッドさんのところでは、
    X=後壁からの距離=645mm
    Y=側壁からの距離=791mm
    Z=ウーファの高さ=970mm
    でY*Y=X*Zの式に合致します。

    六畳間では例えば
    X=側壁からの距離=500mm
    Y=ウーファの高さ=630mm
    Z=後壁からの距離=794mm
    となります。

    byミネルヴァ at2016-10-29 21:30

  5. ベルウッドさん、こんばんは。

    最近、密にお付き合いさせていただき、ありがとうございます。

    タイトルを目てドキリとしました。部屋の壁ならぬオーディオの壁とは意味ありげですね。視覚の壁、物理的な壁、に加えてスキルの壁もありそうです。いつまで経っても終着駅の見えないオーディオは、元来壁との戦いかも知れませんね。

    by横浜のvafan at2016-10-29 21:34

  6. Hermitageさん

    どうしても視覚が優先するので無意識にそう感じているというのはあると思います。暗くしたり、目をつぶるというのは視覚に左右されずに立体感を楽しみたいという意識だと思いますし、ふだんからそう感じるように感性をトレーニングすればけっこう視覚に邪魔されないようになりますよね。

    シアターファンの方の2chステレオのSPセッティングは難しいですね。もともとソフトもそうできているので、シアターを楽しむのならサラウンドがよいのだと思います。

    byベルウッド at2016-10-30 09:38

  7. ヒジヤンさん

    ヒジヤンさんは壁を味方につける名人ですね。

    弁証法的反論…大歓迎です(笑)。

    でも、仰ることは概ね私の言っていることと同じだという気がします。

    無響室の気分の悪さということは本文でも申し上げたとおりです。オーディオ専用部屋や防音工事というのは得てして吸音を強くしてしまいがちですがよくないです。防音工事も、設計や施工業者のベースは音大生の練習室ですので音が響かないようにしてしまうことが多いです。

    教会は、残響が多く長いので響きが隅々まで行き渡りますね。でも音楽ホールの一般的なセオリーは「壁際の席は避けろ」だと思っています。

    モノラルも音が凝縮して中心にある間は焦点がまだ合っていません。合うと響きが拡がるようになります。ただ、目を開けた方が壁に響きが拡がる感覚があって、ここではかえって視覚の壁が多幸感をもたらすという気もします。

    byベルウッド at2016-10-30 09:49

  8. うごうごさん

    電線や飲酒…いやインシュに感染、中毒になる前に、スピーカーのセッティングをつめるのが肝要です(笑)。

    byベルウッド at2016-10-30 09:52

  9. キタサン

    >音楽を聴くのに部屋の広さや機器はそれほど意識しない

    これってほんとに大事ですよね。こういうステータスを大切に保ちたいです。

    部屋は、同時に自分の生活やくつろぎの空間であること。大きい小さいにかかわらず音楽を聴く空間として演出できるということだと思います。

    byベルウッド at2016-10-30 09:55

  10. Lotus Rootsさん

    スピーカーは、この辺りがよいと初めからあまり考えずに置いて、そのままずっと見直さずに聴いているということはありませんか?案外、スピーカーの位置で音色や帯域バランスは大きく変わります。位置が決まれば、焦点合わせです。焦点が合うと例え小さな部屋であっても大きな音場感や立体空間が感じられるようになるものです。そうなると、部屋のドアを開けたとたん、入り口に一歩踏み入れた位置でもそう感じられる「どこでも」感が得られますよ。

    byベルウッド at2016-10-30 10:02

  11. ミネルヴァさん

    >理想はX=Y=Z

    というのは私も何となく同じことを考えていました。検証はできていませんけど…。

    独自の計算式は面白そうですね。私の現状のセッティングが理想状態になっているというのはうれしいです(笑)。

    byベルウッド at2016-10-30 10:05

  12. ベルウッドさん、先日は、拙宅の訪問ありがとうございますm(_ _)m

    オーディオの壁……

    ウチの場合は後ろ壁とヤマハの調音パネルでした。
    ルームチューニングのパネル類も壁と捕らえるべきでしたね。
    上手く行けば、スピーカー設置の後方空き空間を減らせるかもしれないと考えておりましたが、もくろみが外れました。(^-^;

    byニッキー at2016-10-30 10:14

  13. ベルウッドさん、再度失礼します。

    後半に書いた計算式は私の独自案ではなく、ノードストの説明そのものですよ。
    もう少し側壁にスピーカーを近づけると(Y=側壁からの距離=791mm)ノードストの理想状態になると思います。

    byミネルヴァ at2016-10-30 11:02

  14. 横浜のvafanさん

    昨日はありがとうございました。いつものように話しが盛り上がりましたね。

    「壁」は打ち破り、乗り越えるものです。とかくやたらに高いハードルを設けたがる人もいますが、めげずに楽しんでやっていきましょう。

    byベルウッド at2016-10-31 11:17

  15. ニッキーさん

    壁は壁のことですよ(笑)。

    ニッキーさんのような○○貴族は、部屋のレイアウトを自分の思うがままにできるのでうらやましい。壁との距離をうまく取れなかったり、壁の影響をなんとか調整しようというのが調音パネルです。ニッキーさんは、まずはパネルを外して距離合わせをしてみてはいかがでしょうか。

    私のほうは、昨日、横浜のvafanさん宅を久しぶりに訪問してみて、ちょっとヤマハの調音パネルが欲しくなっちゃいました(爆)。

    byベルウッド at2016-10-31 11:24

  16. ミネルヴァさん

    なるほどよく読むと、最も近い反射壁までの距離をX、順次、距離に近い方からY、Zとして数式を設定するとありますね。ご指摘ありがとうございます。

    私の場合、部屋に対して左寄りのセッティングなので、本文は左スピーカーの数値を書いていますが、全体的にさらに左に寄せるなどいままでの固定観念を捨てて調整の実験をしてみます。面白そうですね。

    byベルウッド at2016-10-31 11:31

  17. ベルウッドさん、こんにちは。

    ノードストの資料は紛らわしいですね。私は最初ブックシェルフ型とフロワー型でX,Y,Zの取り方が違うのだと思っていました。

    新しいスピーカーの位置は、1か月ほど前に見つけた位置で従来とは10cm程度しか違わないのですが、「部屋のツボ」を押さえた感じで、音圧が2dBほど上がった感じになり、かなり違います。

    結局スピーカーをどこに置いて部屋の空気全体を振動させるか、ということで、ここで振動させると良いという「ツボ」があるようです。
    いろいろ移動させて試すと新発見があったりして面白いです。

    byミネルヴァ at2016-10-31 16:04

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