ベルウッド
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日記

音場と定位はなぜ大事か その1

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2019年02月14日

音楽再生において音場と定位はとても大事。でも、意外に多くのひとが無頓着で、ちゃんとした音場や定位が再生できていないシステムが多く、そのまま聴いていても気がつかない。右と左がどうとかああとか言うとかえって煙たがられてしまう。

なぜ、音場と定位が大事なのか。特にクラシック音楽では、楽器の配置のイメージとか、実際に生で聴いたホールの響きや雰囲気をとても大切に感じているからです。確かに、ポップスやジャズでは、ピアノがどこから聞こえようと、サックスがどこに立っていようと構わないかも知れません。そんなことを気にするよりは、音楽を聴けよ、と言われかねません。けれども、歴史や伝統のある古典正統の世界は、そうもいかないのです。

例えばオーケストラでは、おおよそ楽器の配置というものが決まっています。

その配置が違って聞こえれば、違和感を感じてしまって、そもそも音楽に入っていけない…。時々、左右の接続を逆にしていて気がつかないままのことが試聴会などでありますが、もうそれだけでこちらは気になってしまいます。



オーケストラの伝統的配置は、基本は同じですが、楽団によって、あるいは同じ楽団であっても時代によって変遷があります。また、最近では、指揮者によって違っていたり、楽曲によって変更があります。おなじみなのは、左手にヴァイオリンの二つのパートを並べる配置で、二十世紀半ば以降はこれが一般的になっていました。これに対してヴァイオリンを左右に振り分けて配置する「両翼対向配置」も最近では多く見かけられるようになりました。この対向配置型は、ロマン派の時代に多かった旧い配置で、それが復活してきた背景には、オーケストラの合奏能力の向上があります。



モーツァルトなどウィーン古典派の音楽では、二声部のヴァイオリンが互いに掛け合うような楽想が多く使われていて、左右に分かれていた方が立体的に楽しめます。あるいは、マーラーなどロマン派後期の巨大な編成でも、左右に大きく振り分けられていることによって広々とした空間に高域が拡がって響き壮大な雰囲気感が味わえます。従来は、密接に連携する同じ声部が離れていると互いに聴き取りにくく複雑なオーケストレーションでは高いアンサンブル技術が要求されるので難しかったのです。


話しが長くなりそうなので、続きは、以下のテーマで順番に記事をあげていきたいと思います。


その2:モンテヴェルディの「聖母マリアの夕べの祈り」あるいはガブリエルの「カンツォーネ」




その3:バッハの「マタイ受難曲」あるいは武満の「ノーヴェンバーステップス」



その4:レイチェル・ポッジャーのバッハの協奏曲


そして、最後に、パッヘルベルのカノンを取り上げて、このCDをどうしてリファレンスとしているのか、そのチェックポイントや聴き方をご紹介したいと思います。



どうぞお付き合い下さい。

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  1. ベルウッドさん

    「音場と定位の話」、興味深いです。
    それぞれのCDがどう聴こえるかの解説は多くありません。

    そもそも年末休暇中にベルウッドさん愛聴のオルフェウスのカノンを繰り返し聴いて、左耳の変調を確信しました。
    音像とそれに付随する響きの部分が安定して聴こえるかですね。私の場合は、音像はなんとかベルウッドさんのガイダンスに沿っていたのですが、響きがやたら右に流れるのが気になっていました。

    シリーズ展開になるとのこと。期待しています。

    byのびー at2019-02-14 20:50

  2. のびーさん

    以前、私のプリアンプがフォンジャックの不良が原因で、本人が気づかないままクロストークがひどくなっていたのを目ざとく(耳鋭く)ご指摘されたのはのびーさんでしたね。

    http://community.phileweb.com/mypage/entry/2408/20151105/49296/

    そののびーさんの耳が耳垢で不調になったとは、ほんとうに耳あか恐るべしだと思いました。

    しばらく連投となりますが、どうかよろしくお付き合いください。最終編はオルフェウスのカノンです。

    byベルウッド at2019-02-14 21:20

  3. どんぐりさん

    私も同世代です。あの当時は、楽器配置はオーケストラの伝統であって専管事項という考えが頑固に信じられていましたね。

    サヴァリッシュが、N響とのサントリーホールの公演で低域をもっと厚くしたいとコントラバスをP席下の背面壁に横に並べることを提案したらN響が拒否したということがありました。ウィーン・フィルでも普通にやっていることだと説明しても、N響の伝統だからと譲らなかったそうです。

    両翼対向型の古典配置の復活は、80年代頃でしょうか。個人的には、レヴァインがウィーン・フィルと録音したモーツァルトの交響曲シリーズのCDを聴いてから意識するようになりました。同時にその頃から、オーケストラの配置は固定的ではなくなり指揮者の指示や、あるいは指揮者とオーケストラ側が相談して、都度、確認しながら決めるようになりましたね。

    クラシックでは、音の方位感や配置バランスにはとても繊細なんです。それは、やはりそこに歴史や時代感覚があるからなんでしょうね。

    byベルウッド at2019-02-15 10:56

  4. ベルウッドさん
    音場と定位の連載楽しみにしています。

    話は変わって、小生が学生時代の大阪フィルはビオラがステージ向かって右側前列で、チェロがその奥という配置でしたので、その頃指導を受けていた大フィルのチェロ奏者からは、この方が埋もれがちなビオラの音がステージの方に良く届く?と聞いた記憶があります。

    録音された音源はマイクセッティングやミキシングで、どのようにも定位する位置を変化させることができるでしょうから、ワンポイントが優れていてマルチが、、、といった固定概念を捨ててかからないといい録音には出会えませんね。

    by椀方 at2019-02-15 12:56

  5. 椀方さん

    私も、ヴィオラ右前の方が好きですね。

    チェロが正面を向いて朗々と歌う感じが好きです。チェロは、左右どちらにも目を配れるので弦パートの要としてアンサンブルの座りが良いですね。

    N響もずっとその形でした。それはウィーンフィルに倣ったのだとか。オレたちはウィーン本流で、他はアメリカ式の新興オケだとちょっと偉そうにしている雰囲気がありましたね。

    欠点は、ヴィオラが客席に楽器の背を向けてしまうことです。チャイコフスキーとかドヴォルザークのシンフォニーのように内声の厚みで旋律を歌うような曲は、やっぱりヴィオラが真ん中の方が気持ちよく聴けます。

    今はデジタルで簡単にタイムアライメントも合わせられますから、ワンポイント信仰は無意味というのはその通りですね。でも、配置やマイクアレンジはやっぱり大事ですよね。

    byベルウッド at2019-02-15 15:45

  6. ベルウッドさん

    とても良い題材の日記(しかもシリーズもの)をお書きですね。
    本当に音場と定位は大事ですね。と言いますか、音像定位だけなら部屋の影響を避けて、ステレオの基本的なセッティングだけでもかなりの範囲で再生可能かと思いますが、立体的な音場までを求めようとすると、オーディオ装置と部屋の整合を図りつつ、使いこなしでしか得られない特性です。ですので、オーナーの腕が試される特性ですね。

    少し脱線しますが、先日ヤマテツが遊びに来たときの会話の一部からです。
    ヒジ:オーディオは使いこなしが大事だよね。
    テツ:でも、ハイエンドでないと出せない音もあるんだよね。
    ヒジ:そうだね。でも、その音は現実にはない音だよね。
    ふたり:そうだね(笑)

    オーディオは個人の趣味なので、オーナーが好きな音を出せばよいと思いますが、現実離れした音を聴かされても、他人からすると違和感が出てしまいますね。こんなケースはハイエンダーのお宅で巡り合うことがままあります。俗に言うハイエンドの音ですね(笑)

    例えば、「楽器の音がその楽器の音に聞えない」「前にいるはずのものが後ろから聞こえ、後ろにいるはずのものが前から聞える」「人や楽器が異様に大きい」などなど。そう言えば天井から楽器演奏が聞こえてきたこともありました。

    それらのことも、(経験上)この音像定位や音場を整える調整で是正されるものです。物理的な位置で捉えることが可能ですのでわかり易く、好みの影響が入りにくいので、自分でも客観的な評価が可能です。

    ご紹介のオーケストラの配置のような高度なものでなくても、簡単なものからはじめるのがよいですね。一番最初はセンターボーカル、次は二つ、次は三つと徐々に音源の数を増やしてゆくのがよいように思います。

    興味深い内容なので、このシリーズ順次拝見させていただきますね。

    byヒジヤン at2019-02-15 20:22

  7. ヒジヤンさん

    そうですね。

    多くのハイエンダー(そのほとんどが巨大化したシステムです)が、この音場と定位ということを素通りしてしまう。そこに気づいていない。だからどこか人工的で非現実的な音になっているのではないか…というのが、このシリーズを書くきっかけにもなっています。

    それは何もハイエンダーに限らないことで、オーディオを究めて行こうとすると、必ず突き当たる課題なのですが、やはり、多くのオーディオ愛好家が気づかないまま過ごしてしまうことでもあると思います。

    もうひとつは、仰るように、多くの課題のなかでこの問題は客観的で具体的なんですよね。それこそ右と左の接続ミスとか、スピーカーの極性接続ミスだとか。音色だとか迫力だとか、あるいは、実は低域がどこまで出ているかだなんて、けっこう主観的な好みの世界で人それぞれということになって結論が出ません。それに較べると、音像定位というのは右とか左とか真ん中とか簡単に言葉で説明できて具体的なんです。同好同志であれこれ議論したり情報交換することもけっこう有効で楽しい話題です。

    …でも、軽視もしくは無視、素通りされている。

    それは、やっぱり音楽における空間表現ということがちゃんと理解されていないからなのではないか???ということなんです。

    ぜひ、よろしくお付き合いください。

    byベルウッド at2019-02-16 10:49

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