ベルウッド
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クラシック音楽ファン:よい演奏会があると知れば遠征もいといません。オーディオシステムは、音楽そのものを楽しむのが本来というモットーのもとにコストパファーマンス重視で小ぶりな装置を目指します。正統オーデ…

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スピーカー:    PSD T4 Limited Special-ネットワークレス・マルチアンプ駆動 調音パネル:    Escart Ventoスクエア パワーアンプ:   金田式DCアンプ…
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日記

音の良いCD

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2020年12月08日

 最近、また、たびたび聴くようになったのがこのCD。



 正確に言えば、CDで聴いていたのは昔のことで、今は配信ダウンロードの176.4KHz/24bitのハイレゾ音源で聴いている。

 Reference Recordings(RR)は、言わずと知れたスペクトラルの設計者であり、HDCDの発明者でもあるキース・ジョンソン博士が率いる高音質レーベル。デジタル録音が成熟した現代であっても、このレーベルは優秀録音の宝庫。

 なかでも特に印象深いのが、大植英次が指揮したミネソタ管弦楽団の一連の録音で、このCDは好きなレスピーギの大編成オーケストラの醍醐味が味わえるのでもっとも気に入っている。

 何が良いのかということを、ひと言で言ってしまえば、音像や音場がきわめて自然で、ツギハギ感がないこと。大編成のオーケストラをホールのロイヤルシートで俯瞰するような自然なたたずまいと幅いっぱいの拡がりを持つステージ感がある。打楽器など音のキレとスピードがあり、広大な帯域とダイナミックレンジがあり、同時に弱音も高精細で澄み切った美音で鳴ってくれる。

 特に、最近になって再び愛聴しているのは、その奥行きの距離感を見事にとらえた自然な立体音場が、新バージョンのMFPCでより鮮やかに感じ取れるようになったからだ。

 けれども、この立体音場という感覚は、ソースが一般にはとっつきにくいクラシック音楽ということもあって、なかなか理解してもらえない。オフ会などのデモには向いていない。ただ、とにかく大音量の部分で驚かすだけならともかく、聴かせどころを聴いてもらおうとしてもあまりわかっていただけない。


 一曲目の「シバの女王ベルキス」(Tr.1~Tr.4)は聴きどころ満載。

 もともとはバレエ曲で、あまりに大がかりな曲なので再演はほぼ不可能ということで、作曲者自身が4曲のオーケストラ用組曲にした。近年、吹奏楽のレパートリーとしても人気があるようだが、原曲に較べれば編成は縮小されている。

第一曲「ソロモン王の夢」(Tr.1)
 寝室でまどろむソロモン王。フルートとクラリネットの重なり合うメロディのピュアな音色。やがて、盛り上がり荘重な行進となるのは「王の入場」の場面。ダイナミクスとともに低音の魅力が聴きどころ。これが静まるとハープのアルペジオにのせてチェロのソロが愛を語る。こういうソロを決してクローズアップしないでそのままの距離感で捉えているのはこのCDで一貫している。立体感とともに弱音のコントラストをしっかり再生する能力が問われる。

第二曲「夜明けのベルキスの舞」(Tr.2)
 絶世の美貌と気品ある叡智の女王ベルキスは、まだ、朝方のまどろみのなかにいる。アラビアの大太鼓のリズムと、フルートのソロ、チェレスタ、コールアングレの調べ。こういうオーケストラの楽器の音色のが織りなす色彩は、続く「舞い」の場面でも弦楽器が加わって、このトラックの聴きどころ。

第三曲「戦いの踊り」(Tr.3)
 打楽器群の狂宴ともいうべきトラックで、まさにアップテンポのリズムが交錯する。大事なのは甲高いEs管クラリネットや雄叫びをあげるトランペットなどと、乱舞する打楽器との奥行きの距離感の違い。そういう階段状に幾壇にも連なるレイヤーが、この喧騒のなかでどれだけ感じ取れるかというのも聴きどころ。

第四曲「饗宴の踊り」(Tr.4)
 ソロモン王とベルキス女王の結婚の饗宴。バレエの大団円。第三曲に続いての狂乱。それが一瞬静まって、バンダからテノールがヴォカリーズ(言葉無しの母音)で歌う。バンダというのは舞台裏の楽器のことを言う。はるか遠くから、まるでコーランを詠唱するかのように恍惚と響いてくる。この《バンダ》は、後ほどの「ローマの松」にも使われる。このテノールの遠さが、単にボンヤリと聞こえるようでは、システムの実力が知れる。あるいは、聴き手の音楽的教養の浅薄さ、お里が知れてしまうということにもなりかねない。この《バンダ》の効果は、ベートーヴェンの「レオノーレ序曲第3番」がおなじみだし、マーラーもその交響曲でよく使っているからだ。まさに、この《バンダ》のテノールが、このCDの自然な立体音場を聴き取る一番わかりやすいポイントになる。


 二曲目の「地の精(ノーム)の舞曲」(Tr.5~Tr.8)
 レスピーギのオーケストレーションは、最高域と最低域といった音色のコントラストを強調して、猟奇的な原詩の鮮烈さを描く。ここでは、あまり立体音場ということよりも、そういう帯域やダイナミクスの両端の対比が生き生きと出ているかがポイント。ホールトーン豊かな音場のなかで、音が芯を食うように痛烈になるかどうか。そういうところが全体として聴きどころになる。


 三曲目は、人気曲の「ローマの松」(Tr.9~Tr.12)。

 これも聴きどころ満載。

 話しが長くなってしまったので次回に続けることとしたい

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  1. ベルウッドさん、おはようございます~♪
    RRはイイですね。
    私のお気に入りは、ARNOLD OVERTURES(RR-48CD)です。

    今年は25年ぶりに録音機材(マイク&オーディオインターフェイス)を新調しまして、192kHz、24bit録音をするようになりました。
    いや~ハイレゾ録音はイイですね。
    安物マイク(ペア2.6諭吉)ですが44kHz、16bitじゃ録れない音まで録れます、、、しかも繊細、滑らか、エネルギッシュで音場広大(笑)

    ってことで、ハイレゾ音源をCD品質にしてしまうのは勿体無いと思います。
    ハイレゾ音源がもうチョイ入手しやすいお値段になれば普及すると思いますが、どうなりますやらですね。
    と言っても、クラシック系以外は恩恵が少ないかも?

    byspcjpnorg at2020-12-09 08:50

  2. ベルウッドさん、おはようございます。

    大植氏をちょろっと聴いてみました。AmazonのストリーミングはFLAC 44.1/16です。「シバ〜」は初めてですが、なかなか良いです。Amazonの音質は少し乾いていますが、恰幅が良く、ダイナミックです。詳細な続編を希望します。何小節とか言われても分かりませんが。ローマ3部作はシャイー&BPOのBlu-rayと東フィルのSACDを発注してしまい、これ以上は嫁に叱責されそうなので、大植氏はベルウッド邸で聴かせてください。(^^)

    byベルイマン at2020-12-09 09:15

  3. ベルウッドさんへ
    >このテノールの遠さが、単にボンヤリと聞こえるようでは、システムの実力が知れる。あるいは、聴き手の音楽的教養の浅薄さ、お里が知れてしまうということにもなりかねない。

    厳しいな、僕も自分のブログでテノールが遠いのを駄目だと記してしまいましたので。
    僕が自分を「国内盤オーディオ」と称しているのはそのようなアイディアがライナーノーツに記されているのを見て感心するのが常です。

    ですが、外盤は芸術性がありません。外盤は位相差のある巷の高音が歪みやすく低音が出ないのを補うピラミッド型なのです。しかし、音楽は皆ピラミッド型ではありません。「二」と「ハ」長調は帯域的にバランスが良いですが、「ホ」長調以上は高めのバランス帯域になりますし、「イ」と「ロ」は低めになります。位相差の無い僕のシステムで分かるのです。中立なフラットな特性により、国内盤には芸術性があります。いつも僕は審査員になったつもりで拝聴するのです、。

    bybb7 at2020-12-09 12:57

  4. spcjpnorgさん

    生録を楽しんでおられるのですね。イイデスね~。

    生録は、再生システムによいインパクトを与えてくれますね。何しろ元の生の音を自分が記憶しているのですから、いろいろと見えてきます。それに、うまくいくと、生演奏そのものよりも録音再生の方がバランスやパースペクティヴの点で凌駕することさえあって、あらためて再生音楽の楽しさがわかります。そのことはジャンルを問いませんよ。

    マルコム・アーノルドの序曲集もいいですね。HarubaruさんやMFPCさんもデモでよく使われています。

    アーノルドは「戦場にかける橋」の映画音楽の作曲者ですし、吹奏楽、ブラバンでも有名です。だから、初めてこのCDを聴かされたときに、オーケストラの配置が伝統的なものかちょっと判断がつきませんでした。でも、やはり正統クラシックなんです。それほど、この録音の立体的なパースペクティブは素晴らしい。

    おかげさまで、Harubaruさんのところではプリアンプのちょっとしたトラブルが見えてしまったというハプニングもありました。

    byベルウッド at2020-12-10 07:13

  5. ベルイマンさん

    東フィルのレスピーギといいうとバッティストーニが指揮したものですかね。

    CDは聴いたことがありませんが、YouTubeには「シバの女王ベルキス」があります。ここでは、第4曲のテノールは、トランペットに置き換えられています。さすがに、たったこれだけのフレーズのために一流のテナーを呼ぶのはお高くつくので、トランペット版が現実では多いようです。画面では、やはり、ここを吹いているトランペットは見えません。

    落ち着いたらぜひまた聴きにお出でください。

    byベルウッド at2020-12-10 07:21

  6. bb7さん

    このテナーが遠いとダメ出しされて、「もっと近う寄れ」などと書かれたのであれば、かなり赤恥になります。老婆心ながらそのブログは削除されたほうがよろしいかと。

    byベルウッド at2020-12-10 07:33

  7. 付け加えて

    私は、可能な限り原産地主義を取っています。つまりヨーロッパ録音なら欧州プレス盤、日本録音や国内企画なら国内盤。それでもままならないまま心ならずもということもあるし、いろいろ例外もあります。あくまでも原則・方針ということで決めつけるつもりはありません。

    一般論として、日本のオーディオファンは、中低域はフラットで高域エンドをしゃくり上げた冷ための音域バランスを好み、欧米の音楽通は、カマボコ型あるいはピラミッド型の音域バランスを好むということは言われています。

    とはいえ、同じマスターなのに欧米プレスと日本プレスとでスペクトル分布が違うということはありません。あるのは品質の違いです。

    ひとつは、非原産地に送られてくるプレス用マスターの世代管理。デジタルといえどもコピーやデコード・エンコードを繰り返せば劣化します。さらに、マスタースタンパを作る上でも音質の微妙な違いがあって、非原産地ではオリジナル・マスターを知るエンジニアやトーンマイスターの監修を経ないままに量産プロセスへと進んでしまうからです。

    現代では、ウィーン・フィルのニューイヤーコンサートなどは、演奏会の後、あっという間に日本でも発売されます。昔の「日本先行発売」盤ほどは酷くはなくなってきましたが、それでも品質の違いはあります。

    例えば、かつてのフィリップス・レーベルでは、日本人演奏家の場合は日本で録音されたり、日本人スタッフが関わっているものが多く、それらは日本プレスで問題ありません。

    byベルウッド at2020-12-10 07:51

  8. さらに付け加えて

    第4曲の大団円では、さらに、オフステージのトランペットも登場します。

    オフステージというのは、ステージの定位置でもなく舞台裏のバンダでもなくて、例えばステージ背後のパイプオルガン席上方とか、二階や三階のバルコニー席に配置された楽器のことです。

    この場面は、エルサレムの王とシバの女王との国家統合をも意味する栄光の結婚の場なので、祝典の祭礼の演出として高いバルコニーからのトランペットということになります。

    この録音では、左上方やや奥目から鳴ります。これが直感的に感知できるかどうかはかなりの上級レベルだと思います。ステージ上のオーケストラのトランペット配置は右寄りですから、ここで「おや?」と思えばオーディオ聴感は合格。それがオフステージのトランペットと気づけば音楽感覚も合格ということになります。

    それが合わさってこそ《芸術性》を云々することの初めの一歩となるわけです。

    byベルウッド at2020-12-10 09:16

  9. ベルウッドさんへ

    >このテナーが遠いとダメ出しされて、「もっと近う寄れ」などと・・

    僕のプリアンプ製作者に向けて発信しているブログですから、別にご愛嬌の一つてな感じですよ、問題なし。

    ユーチューブで4⃣の場面をやってます↓
    https://www.youtube.com/watch?v=MlE7sSpEFQU&list=RDMlE7sSpEFQU&start_radio=1&t=16

    こちらの方が音高が高くて良いように思います。
    国内盤の高めの音高で慣れているので、外盤のように低めだと気分的に拒否反応が起こってきます。また、西欧は石造りが多いのでライブな環境ですから響きの抜けた盤を好むとは思えませんよ。日本人の方が和室でデッドになれていると、。

    bybb7 at2020-12-10 12:43

  10. bb7さん

    余計なお世話でしたね。失礼いたしました。製作者の方が迷惑と思われないのであれば、それはそれでまた…?ですが。

    ヘッドフォンで聴くユーチューブとメインシステムの再生とは比較にはなりませんが、覗いて聴いてみた限りでは銅鑼(タムタム)が、まるで抜けがらのように響きます。低音がまったく出ていないのでしょう。こんな音のタムタムで、チャイコフスキーの「悲愴」やマーラーの「大地の歌」を聴いてもぴんとこないでしょう。

    byベルウッド at2020-12-11 09:16

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