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日記

シャシーアースの変更

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2020年12月22日

先だって日記にグラウンドアンカーということを書きました。

そのなかで、電気回路には電圧の基準となるGND(シグナルグラウンド/SGND)があって、最終的にはこのSGNDラインが金属製の箱(シャーシ)に接続される。それがフレームグラウンド(FGND)というもの…という主旨のことを書きました。

このフレームグラウンドの接続ポイントがとても大事なのです。それがグラウンドアンカーという言葉にすることで、どこにアンカーを降ろすかということがとても大事だということに改めて目覚めました。そのことは、古来、アンプ製作の諸先輩方が口を酸っぱくして説いてきたことです。

そこで、ずっと気になっていたことを実行してみました。

それは自作の金田式プリアンプのシャシーアースポイントの変更です。実に簡単なことなのですが、その効果はあっけないほどに明らかでした。


気になっていたのは、フォノ再生時のミューティングスイッチです。

金田式プリアンプの回路は、極めてシンプル。信号ラインは、全て直結になっていて、接点は皆無です。フォノとラインの切り換えは、トグルスイッチひとつ。ロータリースイッチのような接点は一切入っておらず、切り換えはそれぞれ一方の信号ラインをアースに落としてしまうというようになっています。フォノのミューティング回路も同様で、ミューティング・オン時には、アースに落としてしまい信号をフラットアンプに流れないようにするというシンプルな手法です。



前々から気になっていたのですが、このミューティングスイッチの切り換えでボツッという大きなノイズが出ます。最初だけで2回目からはほとんど聞こえなくなるのですが、このスイッチに指が触れるとガサゴソとノイズが出ます。特に身体に静電気がたまる冬場にはこれがひどくなります。

スイッチ不良を疑って、半田づけをやり直したり、スイッチを新品に交換してもみましたが改善がみられません。もう一度交換するしかないかと思い悩みましたが、その前にアースのことも再考してみることも必要だと感じていました。そう思いながらもなかなか実行しなままでいたのです。

もともとは、ヘッドフォンジャックにつないでいました。このジャックの取り付けがシャシーに導通しているからです。

ところがこのジャックがクセ者で、構造上、絶縁が不完全で使用しているうちに左右chでクロストークが発生するというトラブルになりました。それでヘッドフォンをやめてしまいました。ジャックは一応新品に換装しましたが、それきりヘッドフォンで聴くこともなくなり信号ラインも外してしまったのですが、アースポイントはそのままにしていたのです。

一方のシャシーアース端子は、同様にシャシーに導通しています。設計者は、ループを避けるためにヘッドフォンジャックでフレームグラウンドが落ちるのでシャシー端子には何もつながないようにしているのです。つまり、シグナルアースとシャシー端子間はアルミフレームでつながっているというわけです。

今回、作業を前にして製作記事をよく読み直してみると、ヘッドフォンジャックを省略する場合は、フォノ入力の左ch(アース端子に近い側)のコールドから端子に落とすようにと明記されていました。何のことはありません、設計者はちゃんと明示していたのです。これで気が楽になりました。



つなぎ換えてみると…

やはり、ノイズは出ます。ダメかな。

…ところが、3日か4日経ってみると、あれあれ、ものの見事にノイズが出なくなってしまいました。その効果は明らかでした。



それにしても結果が出るまでに3日も4日もかかるとは。

グラウンドアンカーという考え方は、機器の電位をより電荷容量の大きな堅固なグラウンドにつないで安定させるということです。そのグラウンドの電位が低ければ低いほど、機器の信号グラウンドの電位も下がりSNが上がります。つまり電荷容量の大きさ、電位(≒接地抵抗)の低さの両方があってこそアース効果が大きくなるわけです。

ところが、この電位の移動は、亀の歩みほども遅いのです。

電気信号の伝播速度は光速に準ずるのだから、電子は目にもとまらぬ速さで移動していると思われがちですが、それは間違いです。信号伝播はあくまでも電磁波です。波動現象とモノの移動は別物です。

「ゆく川の流れは絶えずして、また、もとの水にあらず」(方丈記)と言われますが、電気はその逆。「ゆく電気の流れは絶えずして、また、電子はもとのままにありき」なのです。電荷そのものの移動には時間がかかり、すなわち、アース線でつないだ基板や機器間のグラウンドが平衡に達するのには時間がかかるようです。

このことは、仮想アースの効果発揮にはかなりのエージング期間が必要だという事実によって体験済みのことです。

なるほど、そういうことだったのかと腑に落ちる思いがしました。



気持ちの問題かもしれませんが、音も落ち着いて音色の深みや休符や空間の静けさがさらに増したような気がします。

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レス一覧

  1. こんにちは。

    長年の謎が解決してよかったです。
    この内容は自作派でないと理解できないと思います。

    シャーシアース(GND)のポイントは諸説あり、ぺるけさんは入力ジャックのGNDをシャーシにつなぐことを推奨しています。またプラスマイナスの電源の場合は整流後のコンデンサーのGNDを連結した中点を近くのシャーシに落とすことが一般的です。
    いずれにしてもそれぞれのアンプや機器ではその応用問題になるので正解を見つけることは大変苦労します。メーカーでも苦労しているというコメントもあります。

    今回ミューティングスイッチONOFFということからGNDを見直されたのはベルウッドさんに神のおつげが舞い降りたのでは(笑

    アースやGNDの問題は各自の使われている機器に共通な課題と個別な課題が混在しているので、よく機器を観察してそれぞれの方が自己判断で対応することが重要だと感じました。機器の内部を知らないで地中アースとつないだり、仮想アースを使うことはいばらの道になってしまう恐れがあると思っています。

    byマイペース at2020-12-22 10:16

  2.  ベルウッドさん、お早うございます。

     日記読ませて頂きました。

     私も今は、MCヘッドアンプに取り組んでいます。ニュービスタ管のアンプは、ノイズも収まり完成状態となりましたが、6AU6アンプはまだ僅かなノイズが残っています。気にすれば気になるノイズです。


     ベルウッドさんの日記を読ませて頂き、私も同アンプのシャーシアース取り付け位置の変更を行ってみました。現状は入出力部の共通アース線に何も気にせず繋いでいました。

     その接続をフォノ入力 Lchアース端子に直接接続しました。
    結果は良好で、僅かなハムノイズ様のノイズは消えました。
    接続位置の変更は距離にして僅か30mm程度ですが本当に微妙なものですね。線材・線長を変えても変化するかもしれませんね。


     まだまだ繋ぎ変えただけですので、詳細は分かりませんが効果は出ている様です。

     貴重な情報有難うございます。

     yhh

    byyhh at2020-12-22 11:32

  3. マイペースさん

    >機器の内部を知らないで地中アースとつないだり、仮想アースを使うことはいばらの道に…

    まったくその通りだと思います。
    いばらの道を自覚するのならまだよい方で、かえって劣化しても気づかずに仮想アースがどうの、接地抵抗がひとけたでどうのとはしゃいでいる方の何と多いことか…。

    電源の中点アースは、私のプリアンプはバッテリー電源ですのでちょっと考えあぐねています。±電源はそれぞれに独立して0V側がアンプ基板のSGRDラインに直結されていて「中点」というものが存在しません。とりあえず設計者の考え方を尊重することにして手出しをしないことにしています。

    byベルウッド at2020-12-22 12:44

  4. yhhさん

    いつもながら素早い実践が素晴らしいですね。

    入出力のコールドとSGND、FGNDの接続は、いろいろな考え方があります。木村哲氏の「情熱の真空管アンプ」では、とにかく「信号ループはコンパクトに」ということだそうです。

    入出力のコールドは、基板や素子のSGNDにつながず、1本の太めの裸銅単線でつないでアースラインとして、そこから直接FGNDに落とすというのが、古典的な管球重量派の基本だったような気がします。

    とはいえ現実には、配列上、入力信号などの内部配線もシールド線にしないとトランスなど内部ノイズを拾ってしまうということになると、今度はまた大きなループができてしまう。この辺りはちょっとドロ沼です。回路図とにらめっこしながら部品配置と実体配線を考えるというのがとても大事です。

    金田式アンプでは、入出力のコールドはそのまま基板のSGNDにつないでいます。アンプ動作の安定性を優先重視してのことだと思います。そうなるとシャシー端子との接続は、最短かつ1点でつなぐということが正解でした。

    byベルウッド at2020-12-22 13:09

  5. ベルウッドさん

    安物改造で電源作ったり自分に必要のない余計な経路を短絡したり部品交換したりでとても自作を名乗れないのですが、「川の流れは...」上手い表現で目から鱗でした。
    つまり、自由電子の移動ではなくて結晶中の電子ホールの移動なんですね。電子とは逆方向でアース方向へあたかも椅子取りゲームのように椅子は移動していないのに移動する。だから遅い。
    私は、±電源を作ってオフセット電圧に機器のアースをループを作らずにつないでアクティブアースと称して失敗して倉庫の肥やしになっています。現在はアースは部屋の柱鉄骨にM8のネジを切って繋いでいます。半年ほど2v弱で安定してますが電子が減ったら外の駐車場の鉄骨にネジを切ってやろうと企んでいます(笑)

    毎度毎度お見苦しいコメントを書かせていただきありがとうございました。

    by雑居ビル at2020-12-24 11:25

  6. 雑居ビルさん

    おっしゃる通りです。

    アースを電子回路的にとらえると間違えちゃうところがあるんです。電気には、電磁波という波と電子という物質の二面性があるんです。アンテナ効果とか高周波ノイズのドレイン、信号の回帰経路などは、波の世界ですが、電位とか静電気帯電を除去するとかは、電荷という電子移動の世界になります。

    シャシーや固定ネジ等の電気的特性も大事ですし、大地アースは接地抵抗が低ければ低いほど効果は高いですよね。

    byベルウッド at2020-12-25 10:48

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