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日記

ルイ13世が聴いた歌 (東京・春・音楽祭ミュージアム・コンサート)

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2021年04月21日

東京・春・音楽祭も、今年もまた来日予定の演奏家による公演の中止が相次いでいるなかで、日本在住の演奏家による地道が活動が音楽ファンの気持ちを勇気づけてくれています。

そんなシリーズのひとつが、博物館や美術館のスペースでの小さなサロン的なコンサート。美術展とのコラボレーションやキューレーターのレクチャーなどは実現できていませんが、古楽のコンサートは、この音楽祭の楽しみのひとつです。

私が足を運んだのは、ソプラノとリュートのデュオ・リサイタル。



ルイ13世は、ちょっと地味な存在かもしれません。親のアンリ4世、息子の太陽王ルイ14世にはさまれ、アンリ4世の暗殺で幼いまま即位し母親の統治支配が続いたこともあったのかもしれません。女嫌いの変人でもあったようですが、音楽には造詣が深かったそうです。

そういうルイ13世が聴いていたのが、エール・ド・クールという世俗歌曲の音楽。

ちょうどルネサンス音楽末期とバロック音楽にかけてのフランスの上流階級に人気絶頂だったのが、ちょうどルイ13世の治世にあたるというわけです。

それまでの四重唱や五重唱の多声楽からと通奏低音による伴奏というものが生まれる前の、ちょうどその狭間にあって、リュートに伴奏された独唱曲というスタイル。羊飼いの男女の恋など愛らしい情景をテーマに、単旋律のフレーズの繰り返しに違う歌詞をのせて歌う形式は、現代の私たちにとってとても身近に感じられます。

リュート独奏のプレリュードの演奏を先頭にして、いくつかの歌曲をグループにして歌うという演奏スタイルも、エマ・カークビーやキャロリン・サンプソンのジョン・ダウランドなどの歌曲集でもおなじみです。ダウランドはまさに同時代で、大陸のこちらはフランス語のシャンソンの世界というわけです。

鈴木美紀子さんは、ベルギー王立リエージュ音楽院に学び、フランスバロックの宮廷歌曲、フランス民謡では、今や日本のちょっとした第一人者。

瀧井レオナルドさんは、日系ブラジル人三世。サンパウロでギターを学んだ後、バーゼル・スコラ・カントルムでホプキンソン・スミス氏に師事。ブラジルや欧州、日本などで活動を拡げ、2017年には日本に移住されて、つのだたかし氏や波多野睦美さんとの共演で活躍されています。プログラムは、お二人の解説を節目に入れながら進行していきますが、瀧井さんのちょっとぎこちない日本語が微笑ましい。

それにしてもリュートの音のほんとうにかそけき響きなこと。

それだけに歌も自然な発声で、生身の気持ちがよく伝わってきます。ラモーなどフランス古典(バロック)時代の音楽とは、ちょっと色気を含んだ雅びなところは共通していていかにもフランスの粋ですが、もっとずっと素朴で親しみやすい。



会場の東京都美術館の講堂も、こういう音楽にはうまく合っていてとてもよい雰囲気です。個人的には、西洋美術館講堂の響きが好きなのですが、館内施設工事のためにずっと休館していて今年も会場にはなっていません。こちらはあちらに較べるとややデッドなのですが、反射音が抑えられ声やソロ楽器の発音が明瞭でこうした古楽のアンサンブルには意外にマッチすることは共通です。



コンサートの前には、上野公園も散策。



桜以後、初夏以前の上野公園のはんなりした風情もとても素敵でした。






東京・春・音楽祭2021
ミュージアム・コンサート
美術と音楽~鈴木美紀子(ソプラノ)&瀧井レオナルド(リュート)

2021年4月16日(金)14:00
東京・上野 東京都美術館 講堂
(B列6番)

ソプラノ:鈴木美紀子
リュート:瀧井レオナルド

「フランスの宮廷音楽~ルイ13世が聴いた歌」
E.ムリニエ:
 ついに美しい人が
 穏やかな暗い夜
 仲間たちよ(王弟帰還を祝う歌)
R.バラール:リュートによるアントレ
A.ボエセ:
 苛酷な美しさ
 去っていく狂おしい瞳
P.ゲドロン:恋の喜びと悦楽に
J.ベルヴィール:“残酷な苦しみ”によるクーラント
P.ゲドロン:残酷な苦しみ
G.バタイユ:プレリュード
P.ゲドロン:ある日の恋するシルヴィ
F.リシャール:森を潤すせせらぎよ
P.ゲドロン:それは軍神マルスなのか?

[ アンコール曲 ]

F.リシャール:偉大なる王

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