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日記

ピエ・イエズ (bb7邸訪問記 結論編)

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2021年10月09日

罪深い連投と長文駄文、恐縮の至りですが、bb7さんのお宅での試聴オフ会のいよいよ結論編です。

3つのテーマを秘かに携えての訪問でしたが、いくつかのディスクを聴かせていただいて、その結論はおよそ見えてきました。

そこで、私の持ち込んだCDを聴かせていただきました。



①幸田浩子 [カリオン」 Tr.1 アヴェ・マリア

ボーカルは、ストリングスよりもやや上方に定位します。ボーカルも前に出て発声もしっかりとした響きできれいです。冒頭のメロディラインのチェロとコントラバスの分離も明確。ただし、ブーミングのチェックポイントであるコントラバスのピッチカートは見事に膨らんでしまいました。

低音についてはbb7さんご自身も気にされていたようで、事前にスピーカー背面のバスレフダクトに詰めものをされて調整されていたとのこと。ただ、定在波によるブーミングは、それぞれの部屋が背負っている宿命のようなもので機器のせいではありません。



ふと見ると後方壁にはヤマハの調音パネルが設置されています。音のエネルギーが右に片寄りがちなので、右コーナーの対策もかねて右パネルだけコーナーにかけて置いてみることを提案しました。すると快諾。bb7さんは、そういうことに少しもこだわるところはないようです。



②Orpheus Chamber Orchestra [Pachelbel: Canon] Tr.1

響きや音色は申し分ありません。ただ左手の第一ヴァイオリンが中央に寄りがちで第二ヴァイオリンとの分離がよくありません。やはり全体に音場が右にわずかに寄っています。右側のスピーカーをほんの2㎜ほど外側に向けて調整しました。その場でのにわか調整(例のトントン)ですので不十分ですが、それだけでもかなりすっきりしました。




③NORDOST SYSTEM SET-UP & TUNING DISC Tr.11~13 LEDR Tone

例のシュッシュッは天晴れなほどにちゃんと上昇、虹のようなアーチを描きました。

上昇はおよそ天井あたりまで。解説にも「基部からだいたい6フィート(“start at the base”“climb around six feet”)」とある通りです。これを「1.83m」などと翻訳する日本語解説は、ほとんど誤訳に近い。あくまでもアバウトなのです。



チャフィングの始点もおおよそスピーカーの基部だとしてますが、それもスピーカー次第。bb7さんのウィルソン7では、ウーファーユニットあたりがスタート地点でしたので、つじつまはあっていました。このあたりの感覚は、オーナーご自身と若いCENYAさんでは微妙に相違がありました。もとより人間の聴感、特に音像定位には個人差があるようです。


(結論と要約)

A.上方定位
  ほぼ完璧。ボーカルの口が膨らんだり不自然に浮き上がるということもなかった。
  音像定位には個人差があるが、その範囲内で見事に整った音像定位。

B.「ノータッチ・ポン置き」
  システムのポテンシャルが高いので、基本原則を守っていればほぼ完成。
  ただしスピーカー・セッティングのミリミリの調整ということはご理解いただけた。
  ご自身も気にしておられたように低域にブーミングがあり、この対策は必要。

C.「トヨさんアンプ」
  回路の詳細は不明。高度で丁寧な仕上がりとその音質は素晴らしく感銘を受けた。
  プリ~パワー~スピーカーのサウンドポリシーは、一貫している。
  聴感上の印象は、位相という理屈はともかく、歪みがなく滑らかで透明な美音。



(最後に)

最後にかけさせていただいたのは、フォーレのレクイエム。



④John Eliot Gardiner [Faure: REQUIEM] Tr.4 Pie Jesu

ソプラノのソロの美しさに思わずうっとりとしてしまいます。何よりはっとしたのは「彼らに安息を…永遠の安息を与えたまえ」の部分で静かに響くへ音の持続音。オルガンのかすかな低域の柔らかく、そして軽く深い響き。とても心地よい。

もともとはソプラノの定位の高さを確認したくて持参したのですが、そんなことはどうでもよくなって思わずうっとりと聴き入ってしまいました。CENYAさんも陶然としていて、声をかけてもすぐには反応がなかったほど。

この曲が皆さんのシステムで最上の音で鳴ったとき、それがbb7さんのシステムのサウンドだという風に想像していただくのが一番わかりやすいと思います。


bb7さん、とても充実の体験でした。お世話になりました。

同行いただいたCENYAさんにもありがとうです。


(おわり)

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  1. ベルウッドさん、おはようございます。

    とても丁寧な記述で私にはとてもよく伝わってきました。
    読んだ他の皆様にも感じ取っていただける事と思います。


    bb7さん
    11月には私のところでオフ会をやりましょうね。
    私のシステムでは「ボディータッチ・お仕置き」の女性ボーカルオンリーの3Dエロヴォイスを聴いて頂きたいです。
    また違った感じですよ。

    byCENYA at2021-10-09 07:04

  2. CENYAさんとはまた別の壮大な日記、お疲れ様でした。こういう連投でしたら歓迎です^_^

    そちらにも書かせて頂きましたが、ポン置きと言いつつもキチンと詰めた設置でかなりのナイスサウンドが奏でられているという事は十分伝わってきました。
    うちも70Hz付近がブーミングとまではいかなくとも僅かに残響が多くピークを感じます。とある事をして抑えたのですが、今度は全ての音が死にました。例のソフトの特定箇所は元々膨らみやすいですし、他が良ければ弄らなくても良いような気もしつつ、しかし人により気になり出すと止まらないのがオーディオの難しいところですね。個人的には御影石とステンの組合せがちょっと気になりますが、これは指摘ではなく病的マニアの習性と捉えてもらえると有難いです(^_^;)

    何はともあれハッピーエンドで良かったです。やはりこういうコミュケーションが健全ですよね。

    byにら at2021-10-09 07:33

  3. ベルウッドさんへ

    丁寧で分かりやすいご感想ありがとうございます。

    歪が無いとソプラノやトランペットなど気持ちよく聴けたかと思います。本当はアナログで「これでどうだ!」と金管楽器の冴えたクラシックとジャズのアルバムをスタンバイしてたのですが、僕のセッティングでは無理でした、残念です。

    それから、70Hz前後の低音ですが、100%詰めてしまえば定在波の感じはほとんど無くなりますが、にらさんの仰る通り、豊かさ、懐の深さ、リズム感などを演出する重要な低音ですので完封はできません。また、外部のサブウーハーが不要ですので位相にも重要です。

    bybb7 at2021-10-09 09:31

  4. 仙屋寺刑事殿

    民間人の警護お疲れさまでした。貴県警本部の管轄は、東西に広く多士済々なので大変だとは思いますが、今後ともよろしくお願いします。


    >他の皆様にも感じ取っていただける

    私も心からそう願っております。
    そのうえで、ご質問、ご意見はどんどん受けつけたいと思っています。その際にも、証言よろしくお願いします。

    byベルウッド at2021-10-09 09:34

  5. にらさん

    例の開放弦ピッチカートはある程度膨らむのが自然ですよね。定在波というのは、どんな部屋にもある程度はありますし、音楽ホールでも低音の伝達特性は席によって違ったりしていて、よい意味で音響の個性にもなっていますからね。殺すよりは、よい方向に導いて活かしてあげたいです。

    部屋の「宿命」みたいなもの…と書いたのはそういう思いを込めたつもりです。

    byベルウッド at2021-10-09 09:41

  6. bb7さん

    先日はありがとうございました。

    そうです。アナログも聴かせていただきたかったです。本文では省いてしまいましたが、トヨさんプリはフォノアンプも内蔵ですものね。事前に知っていれば積極的にリクエストしたところです。

    低域についてはその通りだと思います。フォーレのレクイエムで聴けたオルガンの心地よい低音は拙宅では出ません。一方で、エヴァ・キャシディやジャズ・ピアノトリオでは、リズムの切れとかスピードが出にくく、ベースとキックドラム、ピアノの低弦がかぶってしまい音色やリズムの絡みが聴き取れないと感じました。

    音を殺すのではなく、そういうバランスを整えるのが、本来の「詰め」だと思っています。個人的にはスピーカー足元にWELLDELTAをおすすめしたいところです。

    とはいえ、機器のポテンシャルが高いと、さしたる対策をしないほうがかえってよい音が出るということには納得させられました。

    byベルウッド at2021-10-09 09:57

  7. 《追記》

    実は、テーマのひとつに『国内盤vs海外盤』もあったのですが、本文では割愛しました。

    エベーヌ四重奏団のディスクについては、本文でもちょっとだけ触れました。(国内盤の勝ち?)

    パッヘルベルのカノンについては、本文では触れませんでしたが、その違いは私には明らかでした。(海外盤の勝ち)

    実は、持参したフォーレのレクイエムは国内盤でした。もともとフィリップスは差がほとんどありません。(国内盤の勝ち)

    ということで、私の1勝2敗というところでしょうか。

    持参したディスクには、その他に国内盤/海外盤のペアが2セットありましたが、まあ、国内・海外、再販盤、廉価盤…等々、バージョンによってけっこう音が違うということを共通認識として、ここは痛み分けということにしました(笑)。

    byベルウッド at2021-10-09 10:06

  8. ベルウッドさん、こんばんは。興味深いレビューです。最近また大きくスピーカーセッティングを見直したところでしたので、日記を読んでいて気になったのでコントラバスのブーミングとNORDOSTのチェックをしてみました。弦楽は違う音源ですが。なかなか面白いことになりました。(^^)

    フォーレのレクイエムのくだりは、かっこいいですね。陶然とするフォーレのレクイエム、ちょっと久しく聴いていないです。ずいぶんと昔、ありきたりですが、クリュイタンスを聴いて以来、皆無の経験です。2枚ポチりました。ガードナーではなく、マルチサラウンドですが。(^^)

    byベルイマン at2021-10-10 20:53

  9. ベルイマンさん

    フォーレのレクイエムは、近年、クリュイタンスの時代のフルオーケストラ板とは違って編成が小さい原典版が流行です。ガーディナー(第二稿板)はその嚆矢といってもよいかもしれません。クリュイタンスに耳が慣れていると、響きの違いに少し戸惑うところもあるかもしれませんね。ボリュームを上げ過ぎないように(笑)。

    まだまだスピーカーセッティングの闘いは続いているのですね。

    byベルウッド at2021-10-10 23:03

  10. ベルウッドさん、こんばんは。

    力作のオフ会記、面白く読ませていただきました。
    やはり、web上で百万言を費やすよりも一聴が真実を伝えてくれるのですねぇ。

    各人各様な意図で再生されるディスクがどのように鳴るのか、ゲストとホストの間の微妙な緊張感がたまりません。
    それもまた、オフ会の楽しみなのだと思います。



    一応、wilsonユーザーとしての発言なのですが、オフ会記の中に「70Hz前後のブーミング」とありましたが、部屋だけが原因とは言えないかもしれません。
    SYSTEMシリーズはその構成上、低域が緩んだ感じになりやすいです。
    拙宅ではパワーアンプのキャラクターもあって、基本的に低域は出さないようなセッティングにしていますが、それでも辛口とはいきません。
    まあ、そういう所が好きなんですけれども(笑)

    byfuku at2021-10-11 06:33

  11. fukuさん

    Wilson System のオーナーとしての貴重なコメントをありがとうございます。

    >部屋だけが原因とは言えないかもしれない
    >SYSTEMシリーズはその構成上、低域が緩んだ感じになりやすい

    特に低域の味は、共振や共鳴の取り方と駆動と制動のバランスに左右されます。そのキーとなる周波数は部屋の音響特性と重なるわけです。偶然の重なりのようですが、部屋も家具も楽器も人声も聴覚も全てが人間のサイズが基本ですので、どうしても重なり合っているわけです。これを微妙に回避させて整えていくのが、部屋のチューニングだと思っています。イコラーザーや音響補正でポンと合わせられるというものではないです。

    でないと、あのピエ・イエズの心地よい低域は出ないですね。

    アンプの制動(ダンピングファクター)とのバランスもあるような気がします。この辺りの選定も決して評論家の評やブランドバリューでは決まらないことですね。

    >そういう所が好きなんです

    最後は自分の耳とセンスですよね。

    byベルウッド at2021-10-11 10:11

  12. ベルウッドさん、鋭いですね。

    SYSTEM6以降は知らないのですが、WATTは使用するアンプのダンピングファクターによってバスレフダクトを交換するようになっています。
    メーカーのマニュアルでは真空管とソリッドステートで使い分けることになっていますね。
    サブウーハーのPUPPYは低域のレンジと能率を稼ぐためにユニットを並列駆動していて、最低域ではインピーダンスが3Ωを切ります。
    使用するアンプには駆動力よりも制動力が求められるようです。
    拙宅のENCORE150はBTLアンプですので、このタイプのスピーカーは得意なタイプではありません。
    素子を大量に並列駆動してユニットを強力に押さえつけるタイプのアンプをメーカーは想定しているのだろうとは思います。
    前に使っていたJeff Rowland Model8Tのほうが低音は制御しやすかったですね。

    >最後は自分の耳とセンス

    自分の部屋で自分が最も良く聴いているわけですから、何を使っていても自分の好みにどうしても近づけてしまいますね。

    その意味でも自分で自分を鍛えていかないといけません。

    来年はまた遠征に行きたいと思っていますが、情勢が落ち着いて欲しいです。

    byfuku at2021-10-11 11:22

  13. fukuさん

    ENCORE150はDF200と半導体アンプとしては高いほうではないですね。BTL接続ですとさらにそれが約半分(60%程度)になってしまいますから、現代アンプにしてはかなりDFが低くなってしまいますね。

    Non-NFBというのも出力インピーダンスが高めになりますからDFは低くなります。またA級アンプというのもそれを求めるリスナーの好みに合わせるためなのかメーカーによってはDFを低めに設計するようです。

    ですから、無帰還がよい、A級がよい、BTLがよい…とやっていくとどんどん制動の緩いアンプになっていってしまい、スピーカーによってはかなり低域の緩くて甘く、リズムや音程の聴き取りづらいサウンドを聴いていることになりかねませんね。

    ブーミングもある程度はそういう傾向と関係がないとは言いませんが、アンプの制動力のせいで起こるとか、制動力を上げれば解消するというところまではどうでしょうか。

    Wilsonは、歪みのない音の純度の高いアンプであまり締めすぎず開放的に鳴らしてみたいスピーカーなんだろうなぁという感じがします。

    byベルウッド at2021-10-11 17:48

  14. ベルウッド刑事長の徹底した捜査おつかれさんです。
    定位が悪いと捜査対象にされてしまうのですね。 (怖っ)

    ウィルソンは私も低歪み、高純度なサウンドと言うイメージですがやはり熟練した人でも追い込むのは容易では無いんですね。

    日記からbb7さんさんのイメージも少し違うのかな?と思うようになりました。

    byニッキー at2021-10-19 22:15

  15. ニッキーさん

    私はデカ長ではありません。職位は刑事部長、階級は警視長です。仙屋寺刑事は、万年ヒラですから巡査ですね。警察組織は軍隊と同じ、階級が違えば、ヒトとハエぐらい違いますよ(怒)。

    ウィルソンは、こまやかな配慮は必要ですが、素性が極めて優秀なので気難しさのようなものはないスピーカーという気がします。おだてにはのらないけど、心からの理解と真情を求めるタイプという感じでしょうか。すぐにひとになびくという女ではない。一見穏やかだけど実は手強い美女という感じでしょうか。

    それがbb7さんの「ポン置き」の正体という気がしました。

    byベルウッド at2021-10-20 11:05

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