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日記

「とっておきブラームス」 (芸劇ブランチコンサート)

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2021年10月17日

秋になるとブラームスが恋しくなってきます。

夏にはちょっと暑苦しい…ということの裏返しなのかもしれませんが、かといって春というわけでもない。やっぱりブラームスは秋が一番お似合いなのかも。

それでもハンガリー舞曲というのはちょっと例外なのかもしれません。

この曲、特に第5番は、オーケストラのアンコールピースとしてとても有名です。子供の頃、音楽課外授業ということで区の公会堂でのオーケストラコンサートに行くのが楽しみでしたが、アンコールはたいがいこれだったというのも懐かしい思い出。

ウィーンなどのビアホールでの楽団のライブなんかも連想させますが、そちらはヴァイオリン独奏板でしょうか。実際、この曲集はブラームスが若い頃にジプシー楽団から得た曲想をリメイクしたもの。それを当時、ピアノが普及し始めた富裕な市民家庭で人気があったピアノ連弾用に出版したもの。はじめからウケを狙ったもの。実際に楽譜は大ヒット。そういう意図は大成功だったというわけです。

ピアニストの三原未紗子さんは、桐朋音大を卒業後、ベルリン芸大に学び、その後もザルツブルク・モーツァルテウムでも学び、ともに首席で卒業。2019年のブラームス国際コンクールで優勝したというから、この曲はお手のもの。ところが、ほとんどを第二奏者ばかり演奏してきたそうです。それを清水和音さんが、やっぱり男性が低音側を担当するほうが座りが良いということで、強引に第一奏者をやらされたらしい。弾くこと自体よりも、相方の音や響きが違うことがとても新鮮だったのだとか。

あらためてオリジナルのピアノ連弾版を聴くと、プライベートな楽しさももちろんですが、ブラームスの濃い目のシンフォニックなピアノ作法がよく見えてきてとても楽しい。


この日の池袋・東京芸術劇場の大ホールは、いつもとは違ってオルガンが見えません。



ここのパイプオルガンは、コンサートホール備え付けのものとして恐らく日本最大。珍しい回転式で、一方は、ルネサンス様式とバロック様式という2台のオルガンがはめ込まれたクラシック・デザインで、もう一方は、ロマン派移行期の5段鍵盤のモダン・デザイン。どちらが見えるかで、ちょっと風景が違います。



なぜ、この日に限って音響パネルなのかはわかりませんが、オーケストラ公演では音響パネルを使用することが多いようです。



そのせいなのか、この日はちょっと残響が長く、遠い。一次反射が遅く遠く残るので室内楽としては少し違和感があります。それでもブラームスの厚い響きにはむしろマッチしているとさえ感じるところがブラームスのブラームスたるところなのでしょうか。

そして、二曲目のピアノ四重奏曲が素晴らしかった。

編曲といえば、この曲はシェーンベルグの管弦楽編曲版が有名。私自身は、若い頃にNHKFMからエアチェックしたシェーンベルク版にすっかり馴染んでしまい、頭の響きはむしろそちらのほうなのですが、改めてオリジナルをナマで聴くとその素晴らしさに惚れ込んでしまいました。響きがとてもシンフォニックで、しかも、音調の濃淡や、色彩の遠近が鮮やか。終楽章コーダ直前の擬古的でロマンチックな弦楽器の掛け合いなど、曲調も変幻自在。シェーンベルクが絶賛するのもわかる気がします。

特に松田理奈さんのヴァイオリンにはぞっこん。



終楽章の主題には装飾音符の前打音(アポジャトゥーラ)がついていますが、それをボーイングのアップダウンでしっかりと弾いている。装飾的というよりしっかりとした後拍に近い強アクセントに感じさせて、それが厚みと力強さを感じさせていかにもブラームスらしい。どんな奏者でもあのように弾くのかはわかりませんが、松田さんの正確なボーイングテクニックとその美音がそこかしこに発揮されていて、とても強く印象に残りました。




芸劇ブランチコンサート
清水和音の名曲ラウンジ
第32回「とっておきブラームス」
2021年10月13日(水) 11:00~
東京・池袋 東京芸術劇場コンサートホール
(1階N列22番)


ブラームス:ハンガリー舞曲 第1番~第6番(ピアノ連弾)
(Pf)三原未紗子、(Pf)清水和音
ブラームス:ピアノ四重奏曲 第1番 ト短調 op.25
(Vn)松田理奈、(Va)佐々木亮、(Vc)佐山裕樹
(Pf)清水和音

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  1. ベルウッドさん、おはようございます。

    またまた風流なコンサートですね。本当に羨ましいですよ。(^^)

    ハンガリー舞曲は管弦楽版はカラヤンで聴いていました。1959の録音。やたらとカッコ良かったなぁ。連弾もフランス人のデュオで聴いてました。録音とかは分かりませんが、くるくる回りながら、悲しい。かつて愛聴してました。清水さんのもぜひ聴いてみたい。清水さんはSACDはでてるのですが、サラウンドはあまりないようで、ラフ3を買いかけたのですが、、、(^^)

    お勧めいただいたホーネックのショス5、良かったです。ベートーヴェンとは同一人物とは思えません。ブラ4を、同じくREFERENCE RECORDINGSから出すようです。

    今、バンベルク交響楽団のブラ3を聴いています。ジョナサン・ノットを引き継いだフルシャの指揮で、BRのSACDです。録音も極めてオーソドックスで、ヤンソンスの同じブラ3のSACDコンバート盤のような帯域の奇妙な不釣り合いもありません。まったく爽やかな演奏で、違和感がなければ、感傷もない。どうも私はBRとは縁がないのか、ホーネックに期待します。(爆)

    byベルイマン at2021-10-18 10:30

  2. ベルイマンさん

    ヤクブ・フルシャは都響の首席客演指揮者として日本にもファンが多いですね。彼はチェコの出身です。

    一方で、バンベルク交響楽団というのは、大戦前にはプラハにあったプラハ・ドイツ・フィルハーモニー管弦楽団が前身で、ドイツ敗戦後に追放されドイツに逃れた楽員によって創設されたオーケストラです。

    ズデーテン・ドイツ人を巡っては、ドイツ領有時代の恨みと、その反動でドイツ敗戦時の復讐がすさまじかったことを両国国民は長い間引きずっていました。ドイツとチェコがようやく正式に和解したのは1997年のことです。

    そういう意味で、バンベルク響の指揮者にチェコ人が就任するということは感慨深いものがあります。旧オーストリア帝国の領域は、日本人の我々が想像する以上に根深い民族問題があります。それだけにその音楽は多様性と多層性を持っていますね。

    byベルウッド at2021-10-18 17:38

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