日記
レコード芸術を聴く悦楽 @ステレオサウンド
2021年12月20日
他社雑誌ですが、ステレオサウンド誌に岡崎哲也氏が連載されている「レコード芸術を聴く悦楽」を楽しみにしています。2017年の202号からの連載で、最新号でちょうど連載20回を迎えました。

取り上げられる作品の多くは著名なもので、私のような平均レベルのクラシック・ファンにも馴染みのあるものです。私が気に入っている点は、曲(作曲家)、演奏(演奏者)、録音(録音スタッフ)に関する解説のバランスが良いこと。この連載を読んで購入したレコード/CDが幾つもあります。
そのうちの一部を紹介すると:
213号のレコード#38『マーラー:交響曲第1番 ニ長調「巨人」』
213号のレコード#40『マーラー:交響曲第8番 変ホ長調「千人の交響曲」』
215号のレコード#44『リムスキー=コルサコフ:交響曲「シェエラザード」』
219号のレコード#63『チャイコフスキー:ピアノ協奏曲第1番 ロ短調 作品23』
220号のレコード#64『ブラームス:交響曲第4番 ホ短調 作品98』
221号のレコード#68『モーツァルト:ピアノ協奏曲第9番 変ホ長調 K271「ジュノーム」』






室内楽曲も多く紹介されているのですが、私は交響曲とピアノ協奏曲が好きなので購入したレコードは明らかに偏りがあります(苦笑)。
丁寧にクリーニングすれば数十年前のレコードでも殆どスクラッチ・ノイズの無い再生が可能で、当時のアナログ録音のクォリティに驚かされます。編集をしても位相を殆ど弄っていないからか、「千人の交響曲」のソフィーエンザールのような大空間を確保した「スタジオ録音」が可能だったからか、ダイナミックな音場は最新のデジタル録音盤に引けをとりません。
1960年代から1980年頃までの作品が多いので、購入はほぼ全てdiscogs経由です。https://www.discogs.com/
1枚30ユーロくらいを上限に、なるべくオリジナル・プレスで状態の良い(Near Mint)盤を探します。多くの場合、10ユーロ程度で納得のいく盤が見つかります。クラシックの場合、稀代の名盤以外は大体そのようなものです。
Decca、Deutsche Grammophon、Philipsの作品が多いので、欧州大陸か英国国内からの発送になり、送料は10ユーロ以内で収まります。
近年では多くの場合、レコード専用の段ボール箱で送られて来るので輸送中に商品が傷んでいたことはありません。開封する時のワクワク感は何度経験しても楽しいものです。ジャケットや盤の状態を観察した後、焦る気持ちを抑えてまず盤を丁寧にクリーニングします。期待に違わない音が流れた時の感動は筆舌に尽くしがたいものがあります。
一通り聴いた後、盤を再度クリーニングして、アンダンテラルゴのグラシン紙のインナースリーブに入れます。新しい透明ビニールケースに外装ジャケットとレコードを別々に入れて片付けるのが私の流儀です。

このような話をしても「日本からは送料も時間もかかる」と言われそうですが、殆どの盤は欧州でのオリジナル盤の発売と同じ頃に日本でも発売されており、日本盤の品質は国際的にも高評価です。日本盤は当然ながら日本に最も多くの在庫がありdiscogsのサイトでも日本盤は相当数取引されているようです。送料もリーズナブルだと思います。
なんかdiscogsの宣伝のようになってしまいましたが、クラシック好きな方は是非一度試してみて下さい。病みつきになりますよ。
レス一覧
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のびーさん こんばんわ。
早速discogs、お気に入りにしました。
輸入はEbayだけでしたので、選択肢が増えました。
海外からの購入は偶に行方不明とか、異常に遅れたりとかありますが、
国内で評判が高い物が
海外ではその割安価だったりしますので送料を含め格安物を贖ってます。
by田舎のクラング at2021-12-20 18:03
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田舎のクラングさん
レスありがとうございます。
discogsはebayよりバージョン管理がしっかりしているので、概ね狙い通りの盤が手に入るところが気に入ってます。
>送料を含め格安物を贖ってます。
先日購入した『モーツァルト:ピアノ協奏曲第9番 変ホ長調 K271「ジュノーム」』は4ポンド(約600円)でした。地道に探すと掘り出し物は結構ありますよ~。
byのびー at2021-12-21 01:29
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のびーさん
このようなソフト評やコラムもオーディオ雑誌の存在意義を示す重要な項目ですよね。オーディオ趣味の豊かさを感じる場所でもあり、むしろ間接的にオーディオの存在意義を示す役割にもなっている気がします。
discogsは出品物が「Japanでは利用不可」の場合もありますが、それでも十分活用できています。評価制度もありますから日本のヤフオクのように使えて基本的にハズレも少ない印象ですが、大穴を狙いすぎたせいで見過ごせない瑕疵があるものを掴んでしまったという経験も二度ほど・・
しかしこういう体験も楽しみの一環にしています。
今後日本国内にある資産が海外にどんどん流出してしまうのかと想像するとちょっと切ないですが、まあ時代の流れとして行きつくべきところに行きつくという事に過ぎないのでしょうね(^_^.)
byにら at2021-12-21 07:07
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のびーさんも光カートリッジ入れてからレコードコレクション加速してますね(笑)
Discogsは小生もユーザー登録してますが、アナログ盤の購入目的ではなく、FMエアチェックした楽曲を楽章単位で切り分けて音源のテキスト情報をタグ付けする目的で活用しています。
楽章ごとの収録時間も記載あるので、切り分けるときの時間の目安が付けやすく、タグ付けするテキスト情報も大半はコピペで捗るので重宝してしてますよ。
こんなことばかりで活用していると、時折Discogsからアクセスした盤を持っていたら売らないか?のようなメールがくるようになりました(笑)
by椀方 at2021-12-21 09:09
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のびーさん、
私もアナログレコードを聴くようになってからはしばしばdiscogsから購入しています。安心して使えるショップですよね。
のびーさんのような流儀は持ち合わせていませんが、届いた物を開封するのはわくわくしますね。
byHarubaru at2021-12-21 16:23
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にらさん、
こんにちは。
>ソフト評やコラムもオーディオ雑誌の存在意義を示す重要な項目ですよね。
そうなんです。その辺りのことを、先日のAuro3Dさんの「オーディオ雑誌の在り方を考えてみませんか?」という日記のレスに記そうと思っていました。
私は数部の古いステレオサウンド誌をリビング・ルームに置いて、音楽関係のコラムを時々眺めています。オーディオ雑誌ならではの音楽評論が楽しいです。
Discogsを見ていると、海外からの日本盤の出品者も既に相当数あります。一方で、 「ベーレンプラッテ」さんのような海外から買い付けた音源を日本国内で販売する業者もあり、仰る通り「行きつくべきところに行きつくという事」だと思います。
byのびー at2021-12-21 18:15
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椀方さん
引越作業の進捗は如何でしょうか?
>FMエアチェックした楽曲を楽章単位で切り分けて音源のテキスト情報をタグ付けする目的で活用しています。
なるほど、これは上手い使い方ですね。演奏時間や録音日時、演奏者のクレジット等、情報が豊富ですし、アルバム・アートもバージョンに合ったものがアップされています。
早速活用させて頂きます。ありがとうございました。
byのびー at2021-12-21 18:19
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Harubaruさん
ご無沙汰しています。
discogsは、楽天市場のような多くのショップの寄せ集めですから、時々「はずれ」もあるのですが、『「はずれ」があるから「あたり」が嬉しい』くらいの感覚で使うと楽しさ倍増です。
レコードを触っていると、「面倒だから楽しい」という趣味の逆説性を実感します。
byのびー at2021-12-21 18:53
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