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2011年、4年間の上海駐在を終えて東京に帰任。 東京の狭い部屋でLAT1と家族と同居。 2017年、10年ぶりに上海に赴任。 LAT1と逢瀬と一緒に暮らしています。 一生懸命に生きていれ…

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二度目の上海。3LDKに一人暮らしです。 思い切ってリビングをオーディオ専用にしました。 上海の「音が見える部屋」まであと少し!? <現在のシステム 2021年3月~> …
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日記

EM-DAC 9018D_I2Sによる驚異の音質とは・・・

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2012年03月21日



EM-DAC 9018Dの音を一言で表すと「強靭」ということになるだろう。
これに比べると、Krell CASTもCapriceも美音の部類に入るのではなかろうか。

完成直後に、元気がある音だが少々うるさいと感じた印象は相当に緩和された。
高音のきつさはエージングに比例して軽減しており、そろそろ比較テストしても良い頃だろう。

我が家ではシングルエンドの伝送は全くダメである。このためKrell Evo505とEvo202のCAST伝送、CapriceのSPDIF入力によるバランス出力、EM-DACのSPDIF入力とI2S入力によるバランス出力を比較した。

ちなみにEM-DAC 9018DにはUSB入力が用意されている。PC(windows7 & itune)との接続でもちゃんと音は出た。しかし高品質なUSB環境がないので、今回はテスト対象としていない。ちょっと聴いた感じでは普通に良い音が出ているようにも思われるが。

さて、最初に試聴結果を順位付けする。

オーディオ的な性能という意味での順位は以下である。

1位 CAST SACD = EMDAC I2S (Lowest)
2位 EMDAC XLR = Caprice XLR = CAST CD
3位 EVO505 XLR

音楽を楽しく聞くという順位にすると以下になる

1位 CAST SACD
2位 Caprice XLR
3位 CAST CD
4位 EMDAC XLR

音質という点で、EMDAC I2S(Lowest)は驚異的た。
贅肉がない音と言う感じ。付帯音が本当に少なく、音が乾いて聞こえるほど。
例えるならゼロヨン・マシン。

しかし音飛びする。
一曲に1度以上、多くて3回くらい飛ぶ。Lowestだから仕方ないのだが…。

電源が安定すると音飛びまでの間隔が長くなるが、音飛びすると瞬時に興ざめするので、音楽を楽しく聞くのは不可能。

でも音は魅力的だ。
I2Sの後に、SPDIFに変更すると、明らかに付帯音、わずかな濁り、響きに気づく。
音質は全く問題ないレベルだが、オーディオマニアとして物足りなさを感じるのは仕方ない。

しかし、これはまだ実験の世界だ。
ごく一部のマニアだけが垣間見る境地。

音飛びと天版を開けて接続するという面倒さ。
極端なハンデと引き換えに手に入る桃源郷。

それは音楽を聞く喜びとは対極にある、オーディオ的快楽の歪んだ境地ともいえる。
速さだけを求め、他の全てを犠牲にしたレーシングカーあるいはゼロヨン・マシンを思い出した。



音質と音楽性の両方で最も高いポジションにあるのが、CAST SACDである。
この接続はオーディオ的快楽と音楽的な要素が高度に交わっている。

低音のしまりや付帯音が一切ないストイックさで言うと、EM-DAC I2Sが明らかに上回っているが、CAST SACDのSNの高さは唯一無二かもしれない。

PLAYボタンを押してピアノとボーカルが静かに鳴りだすさまは神々しさすら感じる。
I2Sに比べると低音がやや膨らんでいるし、音像も奥に引っ込んでいる。
しかし、この究極の研ぎ澄まされた音は、krell Evoでしか聴けない。

ボンネットを開けて確認した、あの大量の部品の必要性は私には理解できないが、そこから、
こういうシンプルで切々とした音楽が出てくるのはすごい。
やはりダゴスティーノ恐るべしというところか。

語弊のある表現を承知で言うと、経験の浅いオーディオファイルは、EMDAC I2Sの音の方が圧倒的に良いと言うだろう。
しかし聞き込んでいくと、CAST SACDが長く音楽を楽しむ高度なチューニングがされていることに気づくはずだ。

2位以下に進む。

オーディオ的な音質では、CapriceとEMDACのバランス出力の音は同等と書いたが、両者の音調は意外にもかなり相違している。
DACのモノラル使用らしい広がりや3基のトロイダルトランスと、1基のスイッチング電源により分化された低音の量と質、全体的な押し出しについて、EMDACは申し分ないHIFIな音を出す。



これに対してCapriceは、低音がやや軽いものの歪み感が全くなく、キリッと定位し全体的に美音である。注意深くボーカルに集中するとその実在感は、EM-DACを上回っている。

あるいは、Capriceの音は、「自然」と総括できるかもしれない。

「剛と柔」とでも言うべきか。



EM-DACの音は、やや押し出しが強い分、聞き疲れする懸念がある。
Capriceの方が、安心して長時間音楽を楽しむことができる。

ただしEM-DAC 9018Dのこうした印象は、エージングとともに着実に緩和してきている。
今回2週間たってから比較テストを行ったのは、ようやくCASTやCapriceと同レベルの音が出始めたと感じたからだ。

今後さらに良くなれば音楽性の順位付けがさらに上遷する可能性もある。

また、忘れてはいけないのは、CapriceとEM-DAC 9018Dのバランス出力は、ともにEvo505のバランス出力の音質を上回っていることだ。これだけでも十分に驚くべきことかもしれない。



正直なところ、ほとんどの部品を自分で組んだEM-DACからこれほどの高音質が出たことに驚いている。

自分的には間違いなく大成功である。

まだエージング段階で、しばらくは使えば使うほど音が良くなるだろう。

しかも、比較試聴は実は、安いオペアンプのコンビ(OPA134 & LME49710)で行っている。

今後は、高価なOPA627やLME49990あるいは、OPA211に変更するなどしてベストコンビを模索したい。

その後の改良も自由だ。

アースの落とし方も工夫したいし、基盤はシャーシにシール付けしただけだが、ちゃんと穴を開けてネジ止めしたい。
インシュレーターも電源ケーブルも汎用品を使っているだけ。
まだまだ全然使いこなせていない。

自分なりに満足できるチューンが出来上がった時に、他の方のオーディオルームに持ちこんで聞いてもらいたい。
そんな将来の計画すら芽生える素晴らしいDAC。

まさに夢のあるDACである!

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レス一覧

  1. こんばんは!

    待っていました。
    物凄く詳しく書かれていますね。
    しかし自作DACがCAPRICE並の音が出るなんて凄いです。
    憧れちゃいます。
    ES9018を2つというのがスペック的に魅力的ですね。
    自分も自作DACに挑戦したくなりました。
    勉強してみて出来そうだったらやってみたいです。

    bynekosan5715 at2012-03-21 23:41

  2. minormeetingさん

    お疲れ様でした。力作レポート大変興味深く読ませていただきました。自作でここまでできるとはうらやましい限りです。
    オーディオの楽しみ方も色々ですが正に桃源郷にはいられましたね。
    近くであれば是非持ち込んで聴かせていただきたいのですが残念です。
    エージングでさらに良くなると思います。

    byオルフェのサンバ at2012-03-22 00:13

  3. 黒木さん

    読んでいただき有難うございます。

    そうですね。Capriceはオペアンプ、クロック、レギュレーターなど自社開発部品をKEYパーツで採用しており、世界的に見てもここまでオリジナルで高レベルかつ安価な製品はないと思います。EMDACの部品は市販されているものですが、電源も部品も普通に買えるもっとも高いレベルの部品を使っていますし、EMISUKE氏の設計センスも良いのではないでしょうか。

    少なくとも私がこれまでに作ったDACの中では突出して音がいいです。もしDACを作られたことがないようでしたら、まずはYAHOOオークションで売られているTDA1543DACから始められてはどうでしょうか?確か2500円もしない金額でキットが買えます。作りながら仕組みを勉強されると非常に良いと思います。

    byminormeeting at2012-03-22 00:29

  4. オルフェのサンバさん

    そうですね。私もD02の音が聞きたいです。持ち込むのは怖いですが、比較することで足りないところも分かります。802Dとラックスのコンビであれば機器の比較試聴は非常に分かりやすく楽だと思います。

    自作する人は皆そうだと思いますが、どうしても自分のアンプやDACが良い音に聞こえます。でも、そこを冷静に分析比較してより高みに向かう楽しみもあると思います。とりあえず音楽が楽しく聞けるDACになるよう改良して、良い感じになったらまた日記を書こうと思います。

    byminormeeting at2012-03-22 00:33

  5. こんばんはです。

    レポお疲れ様です。

    minormeetingさんのこだわりが、成果となって現れた感じでしょうか。お世辞抜きで素晴らしいですね!

    恐らく、これほどの部品群をつんだDACはコンシューマではそう無いはずですし、部品のチョイス一つとっても変化がある世界。。。
    でも、ここに自作の醍醐味が凝縮されてるように感じるんですよね。

    DACの世界に足を踏み入れたコトはありませんが、その際は、ご相談させて下さい^^

    byRICHEBOURG at2012-03-22 22:06

  6. 今晩は。

    詳細で高レベルな日記拝読させて頂きました。
    EM-DAC9018D_12S自作DAC良さそうですね。

    自作なら自分の好きな音が作れそうですね!
    強靭な音なら微弱な音他も引き立つと思います。

    改良されたらかなりの音になりそうなので次の日記も期待しています(^^)。

    byはやぶさ at2012-03-22 22:26

  7. RICHEBOURGさん

    ありがとうございます。Krell Evo 505のCDの音であればEM-DACで聴くのも十分良い音なので、通常のCAST接続と並行でメインシステムで活躍してもらえそうです。

    自作の場合は部品レベルで贅沢ができますので、自己満足度は高いです。基本設計は経験豊富なEMISUKEさんがやってくれたものですし、安心感もあります。

    深夜にごく小音量でEM-DACから音楽を聴きながらお酒を飲むのが最高です。

    byminormeeting at2012-03-22 23:11

  8. はやぶささん

    以前、TEACのVRDS25Xを使っていたとき、結構しっかりした音が出ていました。最終的にはESOTERICのX50Wというプレイヤーで強靭さが極まったような気がしますが、EMDACの音はちょっとそれに似ています。

    内部の部品の選択やノイズ源となる部品のシールドを徹底する改良を加えつつ、トランスポートも色々と試して見たいと思います。それによりさらなる強靭さ、あるいは柔軟さも出していければと思っています。

    近くであればぜひ家に来ていただくかDACを持って伺いたいところですが。音が良くなったり、他の高級DACと比較したらまた報告させていただきます。

    byminormeeting at2012-03-22 23:16

  9. minormeetingさん、今晩は!

    まっこと、美味そうなレヴューですね。(笑)

    DACの自作と一流メーカー品をここまで比較視聴した例はこのコミュで初めて見ました。

    さらに聴き方自体で順位も変わる。変わる。(笑)

    一点、面白かったこと。

    >音飛び

    音の魅力と引き換えに、そのような世界(自作でかつコストの制限有)では、ありえる話なのですね。。。驚きです。これまでCDの盤の不具合以外でそのような症状にお目にかかったことがないので。

    >TEACのVRDS25X
    あぁ〜小生、当時これが欲しかったのです。
    見かけが30Xほど、ゴツくなく、シンプルで好みでした。(トレーの形の差ですかね?)

    >EMDACの音はちょっとそれに似ています。
    あぁ〜そんなこと云われると欲しくなってしまうではないですか。(笑)

    byウラキンスカイウォーカー at2012-03-28 23:10

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