日記
TIMEDOMAIN lightの測定
2018年07月12日
つい最近タイムドメイン関係のイベントに参加してlightの音を聴きました。
オーディオマニアでない(と思われる)参加者はYoshii9と区別がつかないと感想を述べられていました。
私はそうは思いませんでしたが、それでもなかなかの音質ではないかと興味を惹かれました。
そんなわけで、中古ですがlightを入手しました。
早速測定してみます。
軸上30センチでのf特

miniとは違い、ストレートコーンらしい素直な高域共振特性です。
経験的にはこういう2次LPFによく近似できる高域共振特性を示すスピーカは素直な音質で、EQで補償すれば特性・音質ともに良好なスピーカになります。
以前発表したStereo誌付録のScanSpeak10センチなどが好例です。
バスレフダクトをふさいで密閉動作させても大きく変わりません。軸上30センチと言いながらマイク位置を厳密に固定しているわけではないので誤差範囲です。
軸上3センチでのf特

軸上3センチで振動版の音圧のみを測ると、約90Hzを中心にバスレフ動作の効果で振動版が(少し)制動されていることがわかります。
空気抜きの効果があるのかどうかはわかりませんが、低音増強の効果はほとんどないバスレフです。
サインショット

低域で微分波形になるのは仕方がありませんが、中高域は良好です。
(小口径フルレンジとしてとびきり優秀というわけでもありませんが)
こんなスピーカで聴いていると、タイムアラインメントを考慮してない普通のマルチウェイは不自然で聴けたものではないかもしれませんね。
レス一覧
-
光陰さん、レスありがとうございます。
フルレンジに限界を感じてマルチウェイに進む人もいなくはないでしょうが、ほとんどの人は積極的にマルチウェイを選んでいないと思っています。
単品コンポで提供されるスピーカの多くがマルチウェイなだけでしょう。
「何を重視するか」、あれもこれも重視するとタイムアライメントをとったマルチウェイに行かざるを得ないと思っています。
大音量を出せないことに妥協してEQで特性を整えた広帯域なフルレンジがセカンドベストです。(私にとって)
by大福丸 at2018-07-12 22:50
-
タイムアラインメントをとったマルチウェイでいまの製品なら、KEFのUNI-Qがそういう思想でしょうか。
LINNのEXAKTもそうかもしれませんね。デジタルなら時間軸合わせも簡単だし、合わせない理由がない。
どっちも実物を見たことも聴いたこともないので評価はできませんが。
テクニクスのSB-C700もリニアフェーズとか言ってるし、ひょっとしたらいいかも。どこかで聴けないかなと思っています。
効果がどの程度かは聴く人しだいですが、ほかの大部分のスピーカを否定することになるので評論家が"方式を"絶賛することはないでしょうね。製品を褒めることはあるかもしれませんが。
タイムアラインメントをとらないマルチで不満がない人に「合わせるべきだよ」と言う気は全くないんですが、タイムドメインのような(中高域の)波形を良好に再生できるスピーカに惹かれている人には「だからって低域までのびたf特をあきらめたり馬鹿にしたりしなくてもいいんじゃない?」とは言いたいですね。
by大福丸 at2018-07-13 09:08
-
こんにちは
興味深く読ませていただきました。
タイムアライメントの言葉に反応です。
オーディオの究極はシングルの低面積のスピーカーなのでしょうが、低域と高域が足りなくなてしまい、しかたなくマルチ構成のシステムになっています。
私のシステムは38cmのフロアースピーカーを30年以上前に買って、オーバーホールしながら最近はマルチアンプになっています。
同軸2ウエイ+スーパーツイーターをフルデジタル構成のマルチアンプ、デジタルによるタイムアライメント校正して使っています。
これも、リスニングポジションを変えると効果がなくなるので、測定器だけでなく最後は自分の納得できる音像で調整しています。
まあ、理論値と測定値、自身の耳はそんなにかけ離れていないのは、フラシーボ効果かもしれませんが。
by風じ at2018-07-15 11:03
-
風じさん、レスありがとうございます。
デジタルチャンデバでタイムアラインメントをとった3ウェイですか。いいですね。
音源がPCだけでいいなら比較的簡単にできるので、大きいスピーカを使用できる日が来たらやってみたいことではあります。
by大福丸 at2018-07-15 14:19