日記
クロストークの測定について ステレオミニケーブル編
2012年08月01日
また気になることが出たので書きます。今回はクロストークの測定についてです。
まず私の測定装置ですが、100MHzアナログオシロと安物テスタしか持っていません。バイアスと発振してるかぐらいしか見れない場合が多いです。後はPCのオンボードのマイク端子とフォーン端子になります。これの性能が悪いためジッターも見ることが出来ません。本当は意味不明な考察するより、測定器そろえるなりした方がいい気がしてきます。
現状ではクロストークはPCのマイク端子で見ることにしました。20kHz、-100dBまでなら何とか見れるのでこれを用います。因みにすべての自作品はポータブル用途の名残で入出力がフォーンジャックなので、ステレオミニケーブルを使えばマイク端子に挿せます。しかしこのマイク端子、クロストークが悪くそのまま使えないので工夫して用いました。
以下のものを用意しました。
1. L-chのみ正弦波音源を用意
2. 片方のchのみつなげる自作オス-メスコネクターを用意
3. ステレオミニケーブルを用意
これらを用いてR-chのみマイク端子に入力してクロストークを測定することにしました。逆をつなげば逆のchのクロストークも測れます。この方法だと片方のchには電流が流れないはずなので、共通インピーダンスによるクロストークは出てこないと思われます。だから最初はケーブルによる効果はないと考えていましたが実際は違っていました。
以下色々試した場合の一例です。(音源L-ch、入力R-chの場合)
①DAC→自作コネクタ→ステレオミニケーブル→PCの場合
・ステレオミニケーブルによるクロストークの変化はなかった。
②DAC→ステレオミニケーブル→自作コネクタ→PCの場合
・この場合ステレオミニケーブルのL-chには電圧が発生します。
・ケーブルによってクロストークが大きさが変わることが分かった。ひどい場合は10kHzで-70dBになった。
・①の場合よりクロストークが大きくなった。
この時点でL-chにステレオミニケーブルがつながるとR-chに信号がのることが分かりました。
ポータブルユーザーの人はステレオミニケーブル良く使うと思いますが、モノによって音が変わる可能性がありますね。
③DAC→分岐コネクタ→自作コネクタ→ステレオミニケーブル→PCの場合
・この場合②よりマシですが①より悪くなりました。
・分岐により余ったステレオメスジャックにステレオミニケーブルやステレオフォーンプラグなど挿してみたところクロストークが悪化しました。
・ステレオフォーンプラグの種類によって悪化の度合いが変わりました。これもモノによって音が変わる可能性がありますね。
④DACの出力フォーンジャックにzobelフィルタ、もしくはコンデンサをつけて①と同様に測定
・DAC基板上の出力インピーダンスは100Ω。基板からL、R、GNDの3線を出してジャックにはんだ付けしています。
・実は最初に見たのがこれ。クロストークが悪くて驚愕しました。コンデンサの容量を上げると悪くなる傾向があった。
どうやら容量負荷がL-chにあるとR-chに出てきてしまうようです。手持ちの自作DACと携帯プレイヤー(ラインアウト)でも同じ傾向があります。
⑤DACをヘッドホンアンプに変更
・ヘッドホンアンプはLR独立ボリュームなので音源L-chの場合はR-chは0にしました。
・ケーブル等によるクロストークの悪化はありませんでした。
・携帯プレイヤーのフォーンアウトでも同様
どうやらヘッドホンアンプは大丈夫そうでした。
どうして漏れるのか実際のところまだ良く分かっていません。自作DACとアンプの相違点としては出力抵抗100Ωがあります。出力抵抗が無ければオペアンプが頑張って帰還してなんとかしてくれるんでしょうか?
どなたか知っている方がいらっしゃったら教えていただけると助かります。
ここからは妄想になりますが、ヘッドホンアンプに出力抵抗入れるか入れないかは設計によります。
入っていた場合はケーブルやプラグによってクロストークが変わるかもしれませんね。
といってもイヤホンヘッドホンの場合3芯ケーブルを用いるモデルではクロストーク-40dB出てしまう場合が多いので問題ないですね。