日記
音質優秀と思われる円盤たち 2014年下期編
2014年11月10日
2014年下期と書いてしまうには少々気が早く
今年はまだ一月半以上ありますが……
今年発売予定のタイトルが予約分含めて結構多く、
一番買ってるグラモフォン、デッカあたりは
無難な音ばかりになってたりしますが、
マーキュリー、ヴィーナス系では
優秀音源が結構潜んでそうなので
もし書くとしたら来年あたり併せて書くかもです。
以前の日記
音質優秀と思われる円盤たち 2014年上期編+α
と同様に音がよさげな方からあげてきます。
【B】
マーラー 交響曲第1番「巨人」
インバル指揮 東京都交響楽団
(Direct cut Hybrid SACD)
[Octavia Exton / OVXL00085]
C/P比は考慮してませんので、
ダイレクトカットSACDはちょっと反則気味ですが
今年の私的No.1ディスクで久々のBランク。
ワンポイント録音、3公演を編集した一枚で
ライヴとセッション録音の中間になるのでしょうか。
色々試してみるのも悪くない気がします。
違うホールが混ざってますが鑑賞上ほとんど問題なく
素晴らしい音質、演奏でなかなかイケてます。
鮮度、透明感は今ひとつで微妙ですが
力強く広帯域、S/N高くて空気感のある音。
ワンポイント録音にしては解像度良好で起伏に富み、
マーラーの醍醐味?ブリブリくる金管は魅力的。
指揮者の声は大きくて普通に口ずさんでます。
ホントにでかい鼻歌でちょっとおもしろいです。
【C】
ショスタコーヴィチ 交響曲第5番「革命」
ベルリオーズ 愛の情景 (from ロミオとジュリエット Op.17)
スクロバチェフスキー指揮 読売日本交響楽団
(Hybrid SACD)
[DENON / COGQ70]
いまいちパッとしない音が多かった当コンビですが、
ワイドレンジ、高S/N、厚みのある魅力的なサウンド。
繊細、コシのある弦、ハリがあり透き通る管、
インパクトある打楽器等、エッジ感を効かせて
少々緊張感を伴う感じながらエネルギッシュで
奥行きのあるリアルな響きは臨場感あります。
なんとなく長らく手元に残りそうな予感がする一枚
最近コロンビアの音質がよくなってる気がします。
【C】
レスピーギ ローマ三部作
バッティストーニ指揮 東京フィルハーモニー交響楽団
(Hybrid SACD)
[DENON / COGQ68]
1987年ヴェローナ生まれの若手バッティストーニ。スゴイデス!
広帯域、色彩感豊かで勢い、厚みのある音。
音と演奏に一体感のようなものがあり、
ローマ三部作の魅力を引き出してると思います。
ちょっと自分の再生環境に問題がありそうで
タイトに感じる部分がなきにしもあらず。ということで、
パッパーノ指揮のSACD [Warner / WPCS12843~4]
こちらは音質的には劣りますが聴きやすく演奏含めて優秀。
両者甲乙つけ難く、ムーティを聴く機会は減りそうな予感。
【C~D】
アヴェマリア 森麻季
(SACD)
[Avex Classics / AVCL25857]
プレミアムラインSACDの再販で
CDと比較すると声のなめらかさがUP!
聴く機会が増えて試聴ディスク常連になりました。
CDよりSACDの方が個人的に好きなせいもありそうです。
ちなみに試聴用には4,14 & 2 Tracks をよく使ってます。
同時再販のSACD
日本の歌~花は咲く [Avex Classics / AVCL25856]
震災復興を応援するチャリティーソング
"花は咲く" をリード曲に掲げた一枚。
ピアノ伴奏のシンプル編成で鮮度高く同等以上のクオリティ。
もう一枚のSACD同時再販、
生誕150年 R.シュトラウス 四つの最後の歌は
そこそこの音質でEランク。
【C~D】
ラフマニノフ ピアノ協奏曲第2番 & チェロソナタ
ビエロフラーヴェク指揮チェコフィルハーモニー管弦楽団
河村尚子(p) クレメンスハーゲン(Vc)
(Hybrid SACD)
[Sony RCA / SICC10214]
河村尚子さん2004年11月デビューからちょうど10年。
今までラフマニノフを意識的に避けてたようですが
マネージャーのお勧めで弾く決心をしたんだとか。
目前にピアノが出現する感じで力のこもったピアノが魅力。
このピアノが深々としたスケール雄大なオケとうまく融合する
リアリティよりも雰囲気重視のライヴ録音。
前作ショパンのバラード同様レンジ、解像度は微妙ですが
中低域を軸にした音は安定感があるように思います。
チェロソナタはもっと力強くなかなかイイです。
ラフマニノフの中ではかなり音がイイ方かも。
【C】
モーツァルト 後期三大交響曲集
アーノンクール指揮 ウィーンコンツェントムジクス
(Blu-spec CD 2)
[Sony / SICC30170~1]
39, 40, 41番を一つの大曲として解釈した演奏で
アーノンクールらしく解釈、演奏がユニーク。
今ひとつだった音質のハフナー交響曲&ポストホルンとは
打って変わってバランス良好、ワイドレンジ、鮮度感のある
素晴らしい音質のモーツァルト。でも聴く機会は少なそう……
個人的に好きなLinzが楽しみです。出るんでしょうか。
【D】
モーツァルト レクイエム & ヴェスペレ
鈴木雅明指揮 バッハコレギウムジャパン
(Hybrid SACD)
[BIS / BISSA2091]
アイブラー、ジュスマイヤーの手稿譜を基に
鈴木優人が補筆校訂したレクイエム。
爽やかなレクイエムで透明感が魅力。
神戸松蔭女子学院大学チャペルの効果か
奥行きのある響きで綺麗な音場展開。
BIS Records らしくスリムな低域で
レクイエムがHi-Fi志向の若干クール系、
ヴェスペレは雰囲気重視の柔らかな質感。
単独でもよく登場するポピュラーな曲
ヴェスペレのラウダーテ ドミヌムがお気に入り。
【D~E】
ブラームス 交響曲1番、ハンガリー舞曲
小林研一郎指揮 読売日本交響楽団
(Hybrid SACD)
[Octavia Exton / OVCL00545]
全域に渡って力強く、ハリ、コシがあり、
重心低めの迫力ある音が魅力。
若干直接音が多めな印象で奏者に近めながら
遠近感のある展開で間接音もしっかり響く。
レンジが狭く音抜け微妙で解像度にしても
なんとなくオシイなーって感じですが
S/Nはよさげで繊細なニュアンスは伝わる感じ。
今後の本シリーズに期待したいところです。
【E】
ラストダンス
キース ジャレット(p) チャーリー ヘイデン (b)
(CD)
[Universal / UCCE1146, Ecm / 3780524 / 3782250 (LP)]
「僕たち2人が一緒に演奏すると
まるで2人の人が歌っているようなんだ。」
と語るキース。
このような宣伝文句はMagicMusicホイホイで
まんまと捕獲されてしまいました。
Last Dance リリース後まもなく逝去された Charlie Haden...
なんとなく追悼アルバムになってしまったような
ジャスミン同音源からの続編な一枚で
ECMらしく変な強調感のない素直な音。
今年の夏はマゼール、ホグウッド、プリンツ等、
好きなアーティストの訃報が多くて驚き連続な季節でした。
~番外~
エクストリーム III Sides to every story (1992年)
お世話になってる店4FのS氏ご紹介のアルバム。
ステレオ再生なのに1st trackで、
20秒くらいからの鼓動音が真横から聞こえたり
30秒過ぎのジェット機が右耳の真横ちょい上まで来たり
50秒過ぎにヘリが左耳真横の天井まで行って
浮遊する変わった処理が施された音。
YouTubeでも一応上述のようになります。
ウチでこれ聞いた人はみんなキョロキョロして
必ずスピーカー探し出しますが、
環境次第では普通の定位になるそうです。
このアルバムは当時の評価が高く
ヌーノ ベッテンコートのギターか
エクストリームが気に入れば
中古だと数百円だったりするので
聴いてみていいかもしれません。
音質はごく普通のHR/HM系の音です。
以上、人、環境によって印象は異なると思いますので
毎度のことながらご参考程度ということで。。
レス一覧
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MagicMusicさん
今晩は。
音の良いSACDおよびCDの紹介有り難うございます。
新しいCDが聴けると楽しみです!
ただ、好きなアーティストの訃報は残念ですね。
byはやぶさ at2014-11-11 19:09
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EVAさん
レスありがとうございます。
LPイイデスネ!レコードはとても興味ありますが場所と時間(使いこなしとレコード収集)が厳しくちょっと残念です。いつかは……!?
私も基本まとめ買いで結構な数を購入するので値引率だったりクーポンGETで少しでも予算を抑えたい感じです(^-^)b
クラシックは周りの影響もあり好きになったんですけどジャズはかじってる程度で最初ケニードリュートリオがジャズを好きになるキッカケだったような気がします。初めてのライヴは大西順子さんでなんともパワフルなピアノに魅了されたり、それから大御所と言われる方々等の演奏をCDで聴いたりでボチボチでしょうか。
byMagicMusic at2014-11-14 08:58
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はやぶささん
レス&ご参考にしていただきありがとうございます。
プリンツの訃報は9/23サントリーホールで通訳を通して聞いたので、最初信じられずに耳を疑いましたが時間が経つにつれて寂しさ、それと時の流れってやつを感じました。
byMagicMusic at2014-11-14 09:01
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MagicMusicさん 遅レス失礼いたします。
というのも、この日記に触発されて、昨夜、久しぶりにKeithの「Standards Vol.1 」と、Charlie Hadenの「In Montreal」を聴いてみました。ほんとうにいいですね。
Keithに対してはいろいろありますが、20年前ぐらいにはこのアルバムでけっこう気に入っていたことを今さらながら思い出しました。
「Last Dance」も持っていたはずなのですが見つかりません。勘違いだったかもしれませんので、あらためて買ってみようかと思いました。
byベルウッド at2014-11-14 09:22
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ベルウッドさんこんにちは。
レスありがとうござます。
私もふとしたきっかけで思い出したように聴くことがよくあります。当コミュでも見かけて、なんてこともありますし。
それにしても気になるのはLast danceの勘違い。「あれーおかしいな。まあ買っちゃおう」なんて思って、買ってから出てきたなんてこと2回くらいあったかなぁ……。お気を付けて(^-^;)
byMagicMusic at2014-11-15 17:53
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