日記
B&W リスポジ聖戦、終結せず〜
2014年11月02日
前回日記のレス欄での展開によって
「徹底的に結論を出す。手段は選ばない。最期までやり抜く。」
という原理主義というかマキャベリズムを貫くことにしました。
憶測では終わらさないですぞ。
・・・例えどんな結末になろうとも。
そして2つの手段をとりました
1つは突撃!本社メール
UK本社からも返事が来るように上手くやりました。
送った物を要約すると「タイムアラインメントを考えると下で聴かないと行けないしスタジオはそう使ってるし聴感上軸上は不自然に感じますが、何処で聴くべきか設計者のご意見はこれいかに?」
返事が来るのは週明けと思われます
来たら追記します。
2つ目は
友人がやってくれたああああああ!
diamondの詳しい設計資料ゲットオオオオオオ!
ゆ、有能すぐる・・・
さて、私よりも英語の圧倒的に堪能な友人が簡単に要約してくれました。
・ユニットがある以上純粋な1次のフィルターは不可能
・てかそもそも1次って90度ずれた2つのユニットからの音を合成して「合成波は位相ずれが無い」としているから理論上でも軸からずれると特性が暴れるから厭。
・なので我々は以前より最小限の部品で理想的な2次のリンクウィッツライリーの特性に近いフィルターを実現して採用して来た。
・この方式では同じ位相の音が合成されるので視聴位置によるばらつきが少ないが、ツイーターを逆相で繋ぐ必要があった。
・それもなんか音のフォーカスが甘くなる感じがして厭だったから最近の製品では避けて来たんだよね。
・そこで今回我々はツイーターを半波長分前にずらして同相で繋いでみた。
・『本当の意味でのタイムアラインメントを犠牲にして』クロスオーバーの機構をシンプルにするという試みはとても良い結果をもたらした。
これで色んなことがわかりました。
「憶測の大半は合っていた」
大賢者様の「タイムアラインメントの起点は三分の一」理論を使用しての計測にて4cmちょっと、つまり「半波長ぐらい前進していた」という結果が出ましたが、計測及びその方式がかなり正確であったと言うことです。良かった!
さらに「タイムアラインメントがずれている」ということもゲロッパしているので確定しました。やはりタイムアラインメントを整合するには視聴位置はそれなりに下の様です。
さらにさらに、「理論上ではツイーター軸上で聴くのは合わない。あくまでフォーカス優先の上で『聴感上』設計者が理論を犠牲にして造った。」ということ。
私のふざけた憶測の「設計者の会話」、そうそう間違っちゃいないということになるじゃない。しかも我々オーディオファイルが「設計者の聴感を超えて、真に理論的なポジションを自然に選択した」とも言えます。フォーカスだけを求めるのはオーディオファイルとしては未熟です。「実の無いこけ脅しのハイファイ」です。様々な楽器の全ての音域での音色、音触が自然に出ないと物凄く違和感を生じます。音楽に入って行けない。タイムアラインメントが合わないとそれが出来ないのです。
ショップなどで聴いて「B&Wは繋がりが悪く、質感がバラバラ。うるさい。音楽的ではない。」というオーディオファイルの方々。ピアノの高音域の違和感を感じ取られた大賢者。あとスクワットを続けた私(笑
みんな聴感は正しかったのです。
でもタイムアラインメント合わせると凄くまとまりのある暖かい自然な音なんですよ。
レス一覧
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グルマンさん 追究がとまりませんね~ アゼン
原文を見ていないので正確には理解できていないでしょうが、私の理解は、
①従来は12dB/octの2次フィルターを使用していた
②その場合は、肩特性がウィッツ・ライリー型になるので、クロスオーバーでー6dB、逆相接続としていた
③しかし最近は1次フィルターにもどし、正相接続+アライメントを半波長ずらすことでほぼ理想を得た
④しかし、タイムアライメントは犠牲になった
という風に読めます。もちろんユニットの特性を知り尽くすメーカーですのでフィルターは単純なものではなく回路技術を尽くして補正をかけているのでしょう。
なお②は、アマチュアにもよく知られている従来のコンベンショナルな方法そのものだったとして解釈しています。
犠牲となったタイムアライメントは、もともとモニタールームでは高い位置に設置するので問題にならない。一般コンシューマーには黙っていればよい。コンシューマーのセッティングは自由であり、その方法はユーザー側に委ねられるべきである…ということでしょうか。
個人的には、B&W800シリーズは少し持ち上げてセッティングするほうがよいと感じていました。個人の802ユーザーの音を聴いても床置きは低域が遅れ気味でブーミーになりがちという感覚があったからです。
自分が使っていたN805でもスタンドで上げきらないところを本能的に仰角をつけて折り合いをつけていました。これは耳に先達する高域倍音が耳に痛いと感じていたからということでしょう。
なんだか自分の聴感が正しかったと言われているようでうれしい気もしますが、一方ではずいぶんと不勉強だったなぁと打ちのめされたところもあって複雑な気持ちもします。もういちど理論的なことも勉強しなおしです。
ありがとうございます。
byベルウッド at2014-11-02 10:21
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グルマンさん
お手柄&お疲れ様です。
お陰で随分とスッキリしてきましたね〜
やはり「自然」に沢山触れているオーディオファイルの耳は財産ですよ。
不自然な感覚は本能的に分かるもの。
それを各自が自由にタイムアライメントまで補正したセッティングを見出して、自然体で聴いてきたのでしょう。
各社様々なSPをそれぞれのユーザーが惚れて使い込んで行く過程で、突き詰めれば詰める程、理論的な確証が欲しいものですし、そうした取組がより安心感を生んで音楽を心から楽しめるのだと感じています。
そうすると...JBLは?なんて邪な考えが...まあ、それでも人間の聴感も捨てたもんじゃないですね。
聴感で気持よければ大方正解なんでしょうと気を楽に持っていれば楽しめます。
自らが愛着を持って、ほんの少し気を使えばOKという気になりました。
ありがとうございます。
では、では
byバズケロ at2014-11-02 13:03
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大賢者様
後程原文は掲載致します。
ただちょっと情報に少し欠ける文章なので、更に精密に、またダイナ河又氏の文の内容も交えて整理して見ました。(N800S800は二次と三次の正相接続)英語が堪能なブレーンの奮闘のもとに(笑)
どうも
二次リンクウィッツライリーでの逆相接続→逆相は鈍って嫌だ→二次三次正相接続→ユニットの改良などで一次でリンクウィッツライリー的な肩特性の切り方を出来るようになるも逆相で繋がないと行けない→じゃあ半波長前にして合うようにしてしまえ(タイムアラインメント犠牲に)
という流れで大体間違って無さそうです。
あと「単純な一次カットは良くない(だからユニットなどで工夫している)」という事も書いてました。詳しくは次回日記で原文と共に書きます。
設計者は「測定と試聴の鬼」のようです。半端ないです。最新のネットワークも「タイムアラインメント以外は完璧に。」ということだと思います。ただ、タイムアラインメントはおっしゃる通り「スタジオなら上げるし一般ユーザーなら解らんだろう」と思ってる節はありそう。
いえいえ、原理主義が行きすぎているだけです。ベルウッド様の助けがないと無理な難題ですし!
byグルマン at2014-11-02 13:34
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バズケロ様
人間の聴覚は凄まじい物です。鍛え上げられた人間の聴覚はまさに宝ですね。計測器など全く及びもつきません。タイムアラインメントを推し測る事などは可能でしょう。
バズケロ様の聴覚ならば明らかに正しい位置に持っていってるでしょう。私も「回答あわせ」に相応しいと判断したくらい全く自然でしたし。
是非とも我が家でスクワットして感想を教えて下さい(笑)
byグルマン at2014-11-02 20:27
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グルマンさん、
つまり、B&Wのスピーカーは、ツイータ軸上で聞けばミッドとツイータのクロスオーバー周波数での位相が合って、周波数特性は乱れないがタイムアラインメントはずれてしまう、タイムアラインメントが合う位置で聞けば、ミッドとツイータが逆相になってクロスオーバー周波数付近で周波数特性が乱れてしまう、ということでしょうか。
そうだとすると、これはかなりやっかいですね。
私が使っているカーオーディオはその点、シンプルなものです。
4CHパワーアンプで、2ウェイステレオスピーカーを駆動していますが、まずパッシブネットワークはないですし、FIR型フィルターなのでクロスでの位相の回りも無いみたいです。4本のユニットへのタイムアラインメントが調整できますし、左右独立の31バンドグラフィックイコライザーがありますので、これらにより音圧と位相の周波数特性を理屈の上では理想の状態にもっていけます。
ただ問題はタイムアラインメントの調整が7.7mmステップで、最大誤差が3.8mm程度になってしまうことです。
B&Wが4cmのタイムアラインメントのずれは問題ないとして無視しているみたいなので、まあ問題無いのでしょうか。
byミネルヴァ at2014-11-02 23:11
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グルマンさん
世界広しと言えども、オーディオルームスクワットで体を鍛えている方も、800シリーズのタイムアラインメントや逆相の議論をしているファイルもそうそう存在しないでしょうね。
この日記ではそのくらいハイレベルな議論を楽しまれていると思います。
私は”自分が気持ち良ければそれで良し”派なのですが、まもなく結審するであろう皆様の議論を、自分の糧にしようと興味深く拝見しています。
bymerry at2014-11-03 08:45
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ミネルヴァ様
まさにその通りです。
軸上で聴けば位相は完璧。
でもツイーターはタイムアラインメントで前に出過ぎる。
タイムアラインメントの正確な位置だとちょっと位相が乱れる。
私が最近ありかなと思っている位置はどうも更に下、「半波長ツイーター後ろの位置」のようです。タイムアラインメントはずれていますが、位相は正しい。そしてツイーターが後ろの分には深いではない。
位相対タイムアラインメント、難しい勝負ですね。
FIRフィルターはいいですよね、やりたい放題な上に位相も回転しない。
4mm程度なら全然大丈夫でしょう、それでダメならマルチウェイスピーカー、全滅ですし笑
byグルマン at2014-11-03 09:23
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merry様
皆様の力をお借りしつつ、このスピーカーの性質を明らかにすることで色々な使いこなし方法が有り、また本当は音楽的なスピーカーであることを広められれば、と思います(残念なことにそう思われてない節もあります。)
どうも「ツイーター軸上」はあまり良くなさそうな方向になりそうです。
byグルマン at2014-11-03 09:30
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グルマンさん
ミネルヴァさんのようにカーオーディオをやられている方にはタイムアライメントは常識なのでしょうね。カーオーディオ派のかたはピュアオーディオとはまた違った視点をお持ちなのでいろいろ教わることが多いです。私のオールバッテリーアンプ+A&R/CPMもピュアオーディオのベテランからは異端視されるのですが、カーオーディオ派のハイエンダーの方からは逆に背中を押していただきました。ピュア派はなぜか、変電所のような大がかりな交流電源でないと気が済まないところがあります。
デジタルフィルターもそのひとつです。
そうなるとDEQXというのも選択肢ですね。スピーカーと部屋の相互干渉による周波数特性、位相特性、群遅延特性を、リスポジでの測定と聴感によって精緻に追い込んでいける優れもの。群遅延特性(=タイムアライメント)であれば、パルス波を出してリスポジのマイクで拾った波形をPC上で観察してパルスを一致させるようにプログラムしていくわけです。
アナログ入力ですとアナログ・デジタル変換を往ったり来たりしますが、グルマン邸の構成ですとデジタルのままでのプロセスが可能だと思いますので理想ですね。
部屋がものすごくシンプルになりますよ~(…と誘いかけてみる)
byベルウッド at2014-11-04 09:59
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あああ…
地下の倉庫にDEQXあるんですわ…
いつかホーンの為に、と出物を買ったんです…フルセット…マイクも高い奴付いてました…
どうしよう(笑)
byグルマン at2014-11-04 11:45
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グルマンさん
こんにちは
ベルウッドさんのご提案に強い一票!
ここまで追及したら、折角のフルデジタルアンプなのでヤル価値有りますよ〜
放心、悦楽、快感、エロがシンプルな部屋で堪能出来るかも〜(...と誘いかけてみる)
では、では
byバズケロ at2014-11-04 11:47
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くうううううううう(カピラ風)
みんながDEQXの封印を解けという笑
確かに良いに決まっているw
byグルマン at2014-11-04 21:08
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グルマンさん、こんばんは。
僕も今まで試聴位置がツィーター上で正解とは実感したことはないですね。大体それよりもう少しウーハー側で聴いています。……単に低音が出せてなかっただけとも思いますが(^_^;)
DEQXですが、最初からそれでバシッと決めてしまうのか、あくまで耳で追い込んだ最後の微調整に使うのか、どっちのアプローチが良いのでしょうね。
是非、実験レポートをお願いします(^-^)/
by2Hくん at2014-11-04 21:52
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くううううううう(カピラ風)
また「使え」という声が笑
DEQXの実験、ある意味「B&W対デジタルの粋の対決」ですね。これで800Dをして改善せしめたらどのSPメーカーもコレを搭載しないと勝てないでしょうね。
・・・デジタルケーブル、2本あったかな笑
byグルマン at2014-11-04 22:03
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