Orisuke
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バブル世代の趣味人です。 オーディオと写真、山登りは趣味の3本柱で30年くらい下手の横好きをやっています。

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D58ESのニアフィールドリスニング?
D58ESのニアフィールドリスニング?
借家(戸建) / 専用室 / オーディオルーム / ~10畳 / 防音なし / スクリーン~100型 / ~4ch
単身赴任をいいことに、一軒家の貸家の一室を念願のオーディオルームにしました。しかも、「ど」のつく田舎なので音は出し放題。ただ、D-58にはちょっと狭いかな・・・・。巨大なヘッドホンの中にいるような、巨…
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日記

パッケージメディアの愉悦

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2021年04月12日

Node2iでAmazonmusicHDのサブスクをする様になってから、ポップス、ジャズ、などのプレイリストが激増して、我が家のオーディオ環境はとても賑やかになっています。ただ、クラシックの特定分野だけは意外にプレイリストが増えません。これは、ステレオ初期など過去の名演奏はパッケージ版CDの最新リマスターの方が音が良いことが多いこと、古楽などでパッケージメディアのライナーノートの情報がとても重要なことを身に滲みて感じたこと、我が家の再生環境ではフルオケの響きだけはCDに分があること、などが理由だと思います。そんなわけで、結局、サブスクを始めてもCD購入ペース自体はさほど落ちませんでした。今日は、最近入手の盤から、マイナー古楽レーベルをご紹介します。

数あるouthere系のレーベルの中で、L’Encelade(いまはouthereから独立?)と並んで入手性があまり良くなかったRaméeが、HMVでほぼ全タイトル問題なく手に入る様になったことが分かって、試しに3枚ほど買ってみました。このレーベルの特徴は、猛烈に手間の掛かった美しいアートワーク。「耳からの喜びは、手や眼からの喜びと連動するのであり、Raméeはコレクターの総合的な喜びを追求する」(outhere HP)と公言して憚らないレーベルです。

マイナーレーベルはどこもアートワークは頑張っているけれども、このレーベルは別格。ジャケットの紙質、印刷、デザインの良さは、定評のあるChallenge ClassicsやAliaVoxに勝るとも劣らぬ精妙さで、ライナーノートの情報量も凄いものがあります。値段は普通のCDと変わらないので、赤字覚悟の真剣勝負。手に取って、ディスクを聴くまでの過程で、現代のパッケージメディアの意味を購入者に問いかける造りになっています。このアートワークはLaurence Drevardという人が一貫して担当。音の方はReiner Arundtという人が録音、編集、マスタリングまで一貫して行った盤が多く、音づくりにも手間暇かけた感じが濃厚に漂っています。各盤のコンセプトと選曲もかなり手が混んでいて、普通の盤というのは一枚もない感じ。AmazonHDでも聴くことはできるけれども、RAMÉEは気に入ったら是非パッケージ版をお薦めします。


トッカータ
バッハ オルガンの場合とハープシコードの場合
Leon Berben(org. & cemb.)

2008年5月 聖ローレンス教会(オランダ)
2009年4月 ノートルダム寺院(ベルギー)
P&E: Reiner Arundt
Ramée REM0903
(amazonHD検索キー: Leon Berben)

バッハのトッカータのうちオルガン曲をCD1枚目、チェンバロ曲をCD2枚目に入れて対比させた2枚組。このレーベルの中では2008〜2009年録音と古く、Reiner Arundtの録音の傾向を掴む出発点として良い感じ。本盤では、オルガンを入れたCD1枚目の音が良い。フォルテでも輪郭が崩れず、バックロードホーンから噴き出す低域が気持ち良い。Fレンジ、Dレンジは近年のオルガン録音としては水準だが帯域バランスは良く、解像感は高い。2枚目のチェンバロの音も悪くないが、楽器の状態かホールトーンの問題か、中域に若干抜けの悪い部分がある。

奏者のLeon Berbenは1970年生まれの中堅鍵盤奏者で日本では知られていない人だが、師匠はレオンハルトとコープマンで、ソロデビュー前はゲーベルのムジカ・アンティクワ・ケルンの専属鍵盤奏者として活動してきた、隠れた大物。AmazonHDで検索すると結構な数のソロアルバムが出てくる。ライナーノートの写真をみる限り、細身の知的で優しげなイケメン紳士という感じ。演奏は、高名な師匠たちとそんなに似ておらず、オルガンでは華やかさは控えめで、構築性には特徴があるのだが、オルガンではそれがあまり表面に出てこない感じ。オリジナリティが前面に出るのはチェンバロ演奏の方だと思う。テクニック的には流石に素晴らしく、いろいろ聴いてみたくなる。

このDiskの「バックロー度」★★★★



バッハ オルガンと弦楽のための協奏曲集

Bart Jacobs (org.)
寺神戸亮(cond.)
Les Muffatti

2018年5月 Church of Our Lady and St. Leodegar (ベルギー)
P&E: Reiner Arundt
Ramée REM1804
(amazonHD検索キー: Bart Jacobs)

バッハの協奏曲やカンタータをオルガンと弦楽合奏のための協奏曲に編曲し、原曲の楽章構成も解体して、かなり自由に繋げ合わせることで、新たなオルガン協奏曲を4曲「再構成」してしまった問題作。曲の再構成と編曲はオルガンのバート・ヤコーブスが行なっている。バッハが現代に生きていたら「ざけんなよ、こら」と怒られそうなレベルの改作だけれども、バッハ自身が普通にやっていた事をやってみたまで、というのがヤコーブスの言い分。こんな事をやってもバッハの曲の良さは微塵も変わらないことにも改めて感心する。時代耐久性も改築耐性も驚異的に高い、物凄く堅固な建築物のようなものなのだろう。

本盤は寺神戸亮がレ・ムファッティという野心的な古楽オケの指揮をしているところも聴き物。実は、RAMÉEはベルギーで研鑽を積んだ日本の古楽奏者も大事にしていて、先日も上村かおりの「優」という無伴奏ヴィオール集が出たばかり(これもKenYoshidaサウンドと真っ向勝負できるもの凄い録音)。サブスク時代にパッケージメディアを見捨てない日本人の音楽ファン、オーディオマニアにラブコールを送っているのかも知れないし、HMVで普通に買える様になったのも日本人奏者の積極的起用と連動しているのかも知れない。そういう事なら、私、応援します。個人的には、少し値段が上がっても、SACDも出して欲しい。

オルガンと弦楽合奏を溶け合わさせる録音は相当に困難だっただろうと想像するけれども、巧妙なミキシングとマスタリングで無難にまとめている。無難といっても、CDフォーマットの中ではかなり攻めた録音で、中低音の量が多く、アンビエント成分も豊か。Dレンジ、Fレンジは後半に行くほど拡大していく。低音の解像感とアンプの制動力が試される録音で、一つ間違えるとボワボワになる。オーディオ的にも挑戦し甲斐のある楽しい盤だ。

このDiskの「バックロー度」★★★★




ヨハン・クリストフ ・ペプーシュ「ヴィーナスとアドニス」全曲

キアラ・ヘンドリック、フィリッパ・ハイド(ソプラノ)
リチャード・エドガー・ウィルソン(テノール)
ロバート・ローソン(cond.)
ティクル=フィドル・ジェントルメン音楽協会

2015年6月 St Mary the Virgin, Bishopsbourne, UK
E: Frederic Briant
Ramée REM1804
(amazonHD検索キー: venus and adonis)


「ヴィーナスとアドニス」はシェイクスピアの長編詩やブローのオペラとして有名だが、本盤は18世紀初頭にペプーシュという作曲家がイギリスで上演した英語オペラ(仮面劇)としてのヴィーナスとアドニス。ペプーシュは、パーセルとヘンデルの間の世代のイギリスで最も成功した作曲家で出身はブランデンブルグだったらしい。その出世の原動力となったのは、イタリア語オペラが受け入れられ難かった当時のイギリスで希求されていた英語オペラを作ったことだった、というのがライナーノートの意訳。内容的には、「お願い、行かないで」系の元祖メロドラマ。

本盤はKen YoshidaのHPには、「artistic direction 」として参加とあり、CD側のクレジットには、「artistic direction, recording, editing & mastering:Frederic Briant」となっていて一致しない。一方で、Productionの項目には「Rainer Arendt / Outhere」とあり、本盤がRameeとOuthereの共同制作で、通常の録音とは違う枠組みであることが示唆されている。もしかすると、Arendtにとってホームグラウンドのベルギーではなく、イギリスでしかも英語オペラの録音ということで、Little Tribeccaが助太刀したのか、それともKenYoshidaを派遣したのか。いずれにせよKen Yoshida 私設応援団としては見逃せない一枚。

音は非常に良い。ピンポイントで定位するリアルな歌手の音像、広大なFレンジとDレンジ。柔らかく繊細なオケ、これは、まごうかたなきDPAマイクの音。Ken Yoshida が直接録音した訳ではないかも知れないが、サウンドの共通項がたくさん見られる。古楽オペラ録音としては以前のエントリーで紹介した「ウティカのカトーネ」と並ぶ傑作。26トラック目のヴィーナスとアドニスの掛け合いの中にこだま(echo)が響く部分がオーディオ的にリアルな音像にハッとさせられる。

こんなにマイナーなオペラでも、英語の丁寧な解説書と歌詞のお陰で充分に楽しめる。これはパッケージ版か一部のダウンロード版でしかできない芸当で、サブスクでは対応しきれない世界だろう。

このDiskの「バックロー度」★★★★★

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  1. Orisukeさん、こんばんは。

    自分は先日からSpotify+ラズパイ4:HiFiBerryに切り替えました。ですが、Amazon music HDも契約期間内だったので比較してみました。

    選曲
    ・Amazon music HDは、上から①②③のうち①は選べたのですが再生できませんでした。②③はUHD(ハイレゾ)でした。
    ・Spotifyは、①②③共に選曲できました。ただし、CDレベルの圧縮音源

    音質比較
    ・さすがに、UHD(ハイレゾ)とCDレベルの圧縮音源だと、Amazon music HDの方が、立体感、音色の滑らかさで優位でした。

    ですが、歌謡曲のSDやHD音源だとSpotify+ラズパイ4の方が音もよいのです。

    この結果から、OrisukeさんのAmazon music HD+Node2iはかなりよいのだろうなと想像できました。それでもパッケージメディアは捨てられないですよね。

    byヒジヤン at2021-04-12 19:45

  2. 私は現在ストリーミングはDEEZER Hi-Fiを使っています。
    これで聴いていいのはCDで買います。
    結局ハイレゾ音源は購入しません。やはりパッケージがあるし、ライナーなどもあると大体目を通します。CDのほうが親切に感じますね。
    今のところDEEZERは1470円で割と安いのでしばらくはこれで行こうと思っています。

    NASはもうほとんど使っていません。やはり味気ないですね。便利だったんですが。

    ストリーミングで聴くのが50%以上になっていますが、FMを聴いたりCDをかけてくつろぐのはかえってやめられない感じになっています。便利だから何でもいいというわけにいかないのが面白いですね。

    byうつみくん at2021-04-12 20:11

  3. ヒジヤンさん

    こんばんは

    ラズパイ4も面白そうですねぇ。

    Node2i、ほんとうにビックリするくらいの本格派でした。最初は、あの見た目なので、FMチューナーのつもりでBGMを流しておくつもりだったのですが、NCT-I3+Powerplantの電源カスケードとDAC(CDプレーヤーのDAC部)の間に組み入れると、DレンジもFレンジもガバッと広がってパッケージメディアを喰ってしまうレベルまで変貌しました。

    いま、我が家ではAmazonHD側がUHDフォーマットで、CDP側が普通のCDだと、最近の新譜ではAmazonHDが僅差で勝つことも多いです。ただ、僅差なのでそれだけではパッケージメディアを棄てるわけには行かないなぁ、とも最近思うようになりました。良いCDは作ったスタッフの顔まで見える気がするんですよね。

    byOrisuke at2021-04-12 22:23

  4. うつみくんさん

    こんばんは

    私もNASは使わなくなりました。もともと、我が家のNASとLANでの再生はいまいちで、自然とパッケージメディアとAmazonHDに二極分化していきました。

    自由で便利なストリーミング、じっくり味わうパッケージメディア。この二つは私の中ではちゃんと共存しています。ダウンロード販売とリッピングは、ストリーミングがこのレベルになってしまうと、立場が微妙な気がしますね。

    byOrisuke at2021-04-12 23:00

  5. Orisukeさん

    今晩は。またまた、遅レスですみません。
    美しい工芸品の様なパッケージで、それ自体がコレクションの対象にしたくなる様な存在感ですね。「コンテンツ」にもまして、それが纏っている装飾や逸話、来歴が価値を産み、収集欲を唆る。これこそ趣味の極み、「愉悦」たる所以ですね。

    「薔薇の名前」の原作者エーコと、「ブリキの太鼓」の脚本家カリエールの対談本「もうすぐ絶滅するという紙の書物について」を思い出してしまいました。タイトルから想像される電子書籍と本の世代交替なんて詰まらない話では無く、稀覯本、それも文化財クラスの飛び切りのお宝コレクションに関する蘊蓄の数々。どうせやるならここまでやるかと、パッケージ媒体一筋の捻くれ者は考えたりしてしまいました。

    byパグ太郎 at2021-04-15 00:10

  6. パグ太郎さん

    おはようございます

    80年代のCD初期のときは明らかにアナログ録音のLPの方が明らかに音が良かったので、私自身はCDに目もくれず安くなったLPを買い漁り、いまも宝物になっています(貧乏学生でしたし)。当時もジャケットの芸術性のことは議論されて、それでも大勢はCDに流れ、ストリーミング時代の入口でもまた同じことが起きている様にも感じます。LPが死ななかったように、音楽の世界を40年近くにわたって支えてきたCDもまた完全に死ぬことは無いのでしょうが、その中で生き残るのはパッケージメディアとしての総合的な価値を考えたRaméeのような「作品」であって欲しいなと思います。

    新譜が出ても、聴く人の大部分はストリーミングで聴いて、一部のコアなファンだけがパッケージやダウンロード音源を買う、けれどもそれら「お布施」はさほど音楽業界を潤わすことがなく、結局アーティストの収益の大部分はライヴから、というのが近未来の構図なのでしょうね。そうした中でオーケストラのような巨大なアーティスト集団をどのようにして支えていくのか、苦悩は尽きないですね。小編成オーケストラや室内楽の隆盛は、こういう現状と連動しているのかも。

    byOrisuke at2021-04-15 10:06

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