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オーディオに興味を持ってからいつの間にか40年。 波はありましたが、細々と続けています。 この趣味って奥が深くて本当に面白いですね。 <現有システム> ネットワークプレイヤー:Volumi…

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日記

Topping PA5導入

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2022年03月19日

長い間、AcousticRealityのeAR202というパワーアンプを使用してきました。

これはIcepowerの250ASPという電源一体型のアンプモジュールをほぼそのまま使用しているD級アンプです。元はといえば、自分の不注意で壊してしまったeAR501(500ASP)ペアの代打として使用し始めたものです。500ASPより音質的に落ちてはしまうものの、ユニバーサル電源の採用やサイズ感など総合的にとても使いやすく、気が付けば15年くらいは愛用したことになります。

特にデザインは大のお気に入り。無駄がなく、洗練されていて、飽きが来ない理想的なものです。
しかし、使用15年です。そろそろもう良いかなと。

そこで、2年前くらいから新たなパワーアンプを物色し始めました。

私は、D級アンプ特有の、淡白でスピード感のある低域が好きで、今回新たに入手するアンプもD級以外は考えていませんでした。重量級アンプに憧れる気持ちが全くないといえばそれは強がりになりますが、とてもとても現実的ではありません。

海外に目をやると、Icepower、Hypex、Purifi、Pascal等の優秀なD級アンプを搭載した製品をよく見かけます。

Rouge Audio Design(https://www.rougeaudiodesign.com/
Nord Acoustics (https://www.nordacoustics.co.uk/
XTZ Sound(https://www.xtzsound.eu/index.html
March Audio(https://www.marchaudio.com/
APOLLON AUDIO(https://www.apollonaudio.com/)
VTV(https://vtvamplifier.com/)

以上のようなメーカー群です。これらのメーカーの製品は代理店を持たず、直販ベースなので安価なのが特徴です。
キャッシュカードをお持ちの方であれば、日本からでも簡単に購入できます。住所記入の方法で少し迷うくらいでしょうか。サイズも重量も控えめなので送料もそれほどかかりませんし。

これらのアンプの中身を見てみると、なんのことはない、“モジュールに電源・入力・出力ケーブルをつなげただけの、プラモデルよりも簡単に作れるようなもの”であったりします(全ての製品ではありません)。しかし、そのような単純な構成のアンプ達のスペックや音質が、その価格や大きさから想像できるよりも遥かに高いレベルにあることは、1つの世界的なトレンドとして認められつつあるように思います。

そう、例えば、ユニットメーカーとして有名なノルウェイSeasの最新ユニット(grapheneシリーズ)の説明にはこのような表現がされています。

Low mechanical and electromagnetic damping ensure high quality
reproduction of even the finest micro details in music. At the same
time, the high-performance titanium voice coil former and its
connection to the cone has very high powerhandling, suitable for
modern amplifiers (e.g. Class-D).

“(このユニットは)機械的および電磁的減衰が低いため、音楽の細部まで高品質で再現できます。同時に、高性能チタンボイスコイルフォーマーとコーンへの接続は非常に高いパワーハンドリングを備えており、最新のアンプ(クラスDなど)に適しています。”


というわけで色々調べてみて、ようやく、“VTV社の(Purifi)EVAL-1搭載アンプ”を導入することに、取り合えずは決めました。この製品もご多分に漏れず「Purifiのモジュール+Hypexの電源+ghentaudioのシャーシとケーブル」という簡易キットのような作りです。しかし、“一般ユーザーがこれらのパーツを自分で輸入して組み合わせてもこの価格を超えてしまうのでは”と考えられるほどの、極めて良心的な価格設定(1000ドルちょっと)だったので、CP的にも魅力的だったのです。

このモジュールがスピコンの出力端子しか持たない特殊仕様なので、予めスピコンまで用意していたのです。

しかし、購入直前でその決心を覆すような製品が発売されてしまいました。

それがこれ、Topping PA5でした。



いわゆる、中華デジアンです。中華デジアンなのですが、従来のものとは異なるスペックを備えたものと言って良いでしょう。

最近、耳にすることが多いAudio Science Review掲示板(https://www.audiosciencereview.com/forum/index.php?threads/topping-pa5-review-amplifier.28512/)においては、メーカーが発表したその驚異的スペックが、決して虚偽ではないことが証明されています。


このグラフはHypex NC500で4Ω負荷のときの歪率です。


このグラフはTopping PA5の4Ω負荷のときの歪率です。

高域にいくにつれて歪みが上昇していた多くのD級アンプの欠点を克服したことがNcoreのとても分かりやすい優秀性だったのですが、さらにこのPA5はNcoreでさえ上回る全域で0.0005%という水準を達成しています。

PA5の場合にはNcoreより遥かに低い出力である、55W付近(8Ω)から歪みが急上昇してしまいますが、この55Wという上限は一般家庭でのリスニングにおいてはまず十分な出力といえるでしょう。

そして、歪率のみならず、S/Nが124㏈、チャンネルセパレーションが106dB、出力インピーダンスが0.01Ω(DampingFactorは8Ωのスピーカーで800となる)とこれも十分に驚異的です。

DACと同等水準の歪み・SN・チャンネルセパレーションで、50W出力ができるアンプを、掌に乗せられるようなコンパクトさかつ40000円で実現してしまったということです。ある意味、革新的製品といえるでしょう。

とはいえ、この特性はあくまで静的なものです。

歪率やSNやチャンネルセパレーションの優秀性が、音質の良さを保証してしまうのであれば、この世から真空管アンプやアナログプレイヤーの愛好家はいなくなっている筈です。

オーディオ製品がそこまで単純ではないこと位は十分に承知しているつもりですが、とにかく技術力に驚いてしまったので、手元において鳴らしてみたくなりました。

2月末に注文して、つい先日自宅に届きました。


本体より大きなDCアダプタです。


本体はかなり小さいですね。eAR202が大型アンプに見えます。

PA5はボリュームがついているので、単体プリメインとしても使用できます。
そこで、“DACとPA5を直接接続した場合”と“DACとPA5の間にプリを挟んだ場合”を比べてみました。DACはTopping D70、プリは最近割とお気に入りで使用しているウエストリバー製のWRP-α9/ANです。

改めて紹介しますが、私の使用しているスピーカーは、Lii Audio F-18という18inchフルレンジを使用したコンパクトオープンバッフルです。ネットワークレスだと“もの凄いハイ上がり兼かまぼこ型特性”になるため、それを解消するために変則的BSC回路(高域だけBSCの効きが弱くなるようにしたもの)である程度特性を整えています。インピーダンスは5Ω~10Ω、感度は93dB程度なので、駆動が難しいタイプのSPではありません。※最低域はFOSTEX CW-250A×2にて、最高域はDaytonAudio ES-104AMTにて補完しています。




『D70(バランス出力)→PA5(バランス入力)』
Topping D70とPA5の接続においては“XLR-TRS”ケーブルが必要です。自作も考えたのですが、面倒なので手持ちのバランスケーブルにコネクタをつけました。
D70自体の特性も素晴らしいので、ハイスペック同士の組み合わせとなります。XLR出力レベルは4Vあり、入力感度(最大音量)が2.6VであるPA5にとって、音量も全く問題ないです。
『D70(アンバランス出力)→PA5(バランス入力)』
“RCA-TRS”のコネクタを入手しました。上記バランス同士の接続に比べると、ボリューム位置は1時間半くらい小さくなります。

スペック上、当たり前かもしれませんが、異様なまでの静けさです。ノイズが「スピーカーユニットにピッタリ耳をつけてようやく聞きとれる程度」ですらなく、ピッタリくっつけても全く聞こえません。電源ONを疑うレベルで、これはバランスでもアンバランスでも同じです。電源ON/OFFや入力切替によるノイズも皆無です。

音量に関しては、アンバランスでも私の環境では問題を感じませんでした。


『D70(アンバランス出力)→プリ(アンバランス出力)→PA5(バランス入力)』
もし、大きな部屋で、低い能率のスピーカーを使用するのであれば、アンバランスのダイレクト接続では、音量が不足する可能性があります。その場合、ゲインを持ったプリを挟むというアイディアは悪くないと感じました。

D70とのダイレクト接続に比べるとホワイトノイズが少しだけ聞こえるようになりましたが、リスニングポジションでは全く大丈夫です。

さて、肝心の音です(言うまでもなく、私の装置で、私の部屋で、私の好きな音楽で、私の感性によるインプレです)。

総合的な評価を一言で表現すると、「購入を後悔する人はほとんどいないだろう」ということです。

以前、TEAC AX-505(Hypex NC122MP使用)をお借りした時のレビューを書きました。PA5とAX505の最も大きな違いは低域です。AX-505は中低域がタイトに引き締まり、より下の帯域の重低音に力感と解像度を感じるような特長がありました。PA5の方は(AX505で少し寂しい印象があった)中低域が少しふくよかではありますが、目立った特徴はありません(もちろんD級らしい低域の良さは持っている)。
高域は、さらさらと美しい印象です。ただ人によってはハイエンド方向の音圧が強すぎと判断する可能性があり、ここが評価の分かれ目になるかと思います。

総じて、中低域とハイエンドが若干強調された緩やかで質の良いドンシャリなように思います。したがって、大人しい音色の装置の方が相性の良さがあると思います。

音場は透明度が高いです。それは宇宙空間を彷彿させる無機質な透明ではなく、きちんと空気が介在していることを感じる透明です。音像の立ち位置に関してはAX505の場合は立体的ではあるものの前に出すぎて私はあまり好きではなかったのですが、PA5は距離感が程よいです。

eAR202とAX505で、どちらがPA5に近いかといえば、間違いなくeAR202です。PA5はeAR202の高域をより美しく、中低域の量感と力感を少し増やし、背景をさらに見通しよくしたように聴こえます。

ルックスが落ちること、小さすぎて端子が使いづらいこと、少しだけ熱くなることがデメリットとなりますが、音質的には明らかに向上したように聴こえるので、メインシステムへの導入は初日で確定しています。

バランスのダイレクト接続が最も使いやすいことは確かですが、アンバランス接続でも、プリを挿入しても、音質が明らかに落ちることはないでしょう。個人の感性や環境で決めてよいと思います。私も現時点では決め切れていないです。
接続方法が確定したら、ケーブルを新調する予定です。


個人的には、フルバランス出力を持つ良質なプリでどのような音になるのか興味があります。また、とてもコンパクトなので、AVアンプのプリアウトに繋げてパワー部を補強するとか、全帯域同一パワーアンプで組むマルチアンプシステムとしての使用法が面白いと思います。

“PA5以上の音質のアンプは必要ない”なんて言うつもりは毛頭ありませんが、価格を考慮するならば文句なしのハイCPであることは断言できます。

むしろ今後において上級機(PA7?PA9?)が発表されたとき、つい買ってしまいそうなことが、一番の懸念事項となってしまいました。

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  1. taketoさん、おはようございます。

    ピュアオーディオの世界ではスイッチング電源とデジタルアンプが敬遠されてきました。
    そういう私もトランス電源の呪縛から離れられない人間です。。。
    キレ、タイト、スピード感を求める時にアナログでは限界があって、そんな場合は よくできた「スイッチング電源+デジアン」の組み合わせがベターなのだと思います。
    taketoさんの場合は制動力が弱めなスピーカーシステムにマッチしたという理解で良いでしょうか?

    byCENYA at2022-03-19 07:20

  2. taketoさん

    拙日記のレス欄に引き続き、連投失礼します(笑)。

    >D級アンプ特有の、淡白でスピード感のある低域

    全く同感です。私が初めてD級の音に触れたのは、パイオニアのAVアンプでした。その前に使っていたヤマハのアナログAVアンプに比して、スピーカーを交換したかのような「鮮烈」な低音が出てきて、びっくりしました。

    いずれ上梓しようと思っていますが、今回、K&Kさんと一緒にマルチチャンネルパワーアンプの聴き比べ(AB級1台、D級3台)をしたときに、一番違いを感じたのは低域で、AB級だけが良く言えば重く深い低音、悪く言えば、音離れの悪い、まったりした、フォーカスの甘い低音が出ていました。これは好みが分かれますし、再生したい楽器によっても好ましい方が変わりますね。

    ただ、AB級の美点である「重さ・深さ」は、D級アンプをBTL接続で使用するとカバーできる(その代わり、高域が荒れるので、理想を言えばバイアンプの低域のみD級のBTLがベストかと)ことが、二人によるブラインド試聴で確認できたこともご報告しておきます。

    >制動力が弱めなスピーカーシステムにマッチ

    CENYAさんのコメントを引用させていただきましたが、私は「バスレフ+D級」の組み合わせだと、「淡白でスピード感のある低域」というご指摘の特徴がより良く表れるような気がしています。なぜなのかは素人なので(笑)、お二人の解説を待ちたいと思います(汗)。

    byAuro3D at2022-03-19 07:56

  3. Takeoさん
    おはようございます。

    PA5に関しては、入っているFBのグループで話題になったことから、ブログやYoutube動画で紹介したことがあります。
    とても参考に(特にアンバランスからの接続など)なり興味深く拝読しました。

    そこで、私のブログの方にも、本記事をリンクと一部引用で紹介させていただきました。

    ブログタイトル「ゲームチェンジャー?Topping PA5(D級パワーアンプ)超高性能でハイエンドに挑める高コストパフォーマンスなパワーアンプの研究」
    https://globalaudio.info/topping-pa5/


    それと、上位機種が発売されたら、という件ですが確かに悩ましいですね。

    by百十番 at2022-03-19 08:16

  4. CENYAさん、レス有難うございます。
    スイッチング電源ではCHORD、LINNなどが有名どころですね。デジアンは日本ではSPECやNmodeなどが粘り強く頑張ってます。ソニーが評価の高かったs-masterをやめてしまったのは残念です。

    海外に意外と多いオープンバッフル愛好家は2つに分かれていて、
    ・QTSの低いユニットをマルチアンプとイコライザで鳴らす
    ・QTSの高いユニットをLCネットワークで鳴らす
    となっています。
    私は、両方試しましたが一長一短で、今は後者のアプローチです(前者は色々大変)。
    で、後者に取り組んでいる方で最も多いのは、実は真空管アンプ使用者なのです。オープンバッフルはバスレフや密閉よりも同じような特性であっても低域が不足気味に聴こえるので、真空管の低域がマッチするのだと思います。私も試したいのですが勇気がありません。
    私はバスレフのQTSが低いウーハーを使ったスピーカーを使用していた頃からD級を好んで使用しているので、単純にこの音色が好みなのだと思います。

    bytaketo at2022-03-19 09:01

  5. Auro3Dさん、レス有難うございます。
    きっかけはかなり似ています。私の場合はDENONの安いAVアンプでした。ただサラウンドで鳴ってくれるだけで良いと思って購入したものだったのですが、その低域に衝撃を受けました。
    重く深い低域に魅力もあるので、D級が苦手な方がいらっしゃるのは理解出来ます。ただ、その音の差は良悪ではなく好みであるとは思っています。新たな記事を楽しみにしています。

    bytaketo at2022-03-19 09:14

  6. 百十番さん、レス有難うございます。
    リンクの件、承知しました。公開されているyoutubeはとても分かりやすいですね。
    「フルバランス入力だからフルバランス出力の機器を繋げないとまともな音にならない」と最初から諦めてしまう方が多いような気がして、それはとても残念なので、アンバランス接続の件は少しだけ強調させて頂きました。少しでも門戸が広がると嬉しいです。
    私としては、上級機はせめて2年後とかに発表して欲しいです。
    まぁ、Toppingは貪欲なので、そんな慎ましさはないでしょうけど。

    bytaketo at2022-03-19 09:52

  7. taketoさん、こんにちは。
    fukuと言います。

    海外メーカーのデジタルアンプ、ご紹介ありがとうございます。
    以前、調べたころとはメーカーも結構変っているようですが、まだまだ元気なところが多いようで安心しました。
    AcousticRealityは以前、導入を真剣に考えていたのですが、結局購入には至りませんでした。

    自分が満足できるなら、ハードは目立つべきではないと考えていますので、小型高音質の機器には惹かれます。
    現在の使用機器を考えると、そんなことを言っている自分が信用できませんけれども(笑)

    将来のマルチ系のテコ入れのために、6chでラックに収まるサイズのアンプを探そうと思っているのですが、まだまだ結構選択肢はあるようで、これからが楽しみになってきました。

    byfuku at2022-03-27 11:24

  8. fukuさん、レス有難うございます。
    fukuさんの場合、2chシステムに個性があるので、マルチ系は分離したくなりますよね。紹介させて頂いたリンクのメーカーはコンパクトさを活かしたマルチチャンネル向けの製品も多いので、お役に立てると嬉しいです。

    bytaketo at2022-03-27 17:09

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