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あくまで音楽を聴くための手段としてオーディオを愉しみたい。 グルメ同様、評価基準は自身の感性との整合度。感性なんて十人十色。分析的な出音よりも響きが感じられて情緒的な耳当り優しい出音が好みです。 …

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家族で愉しむリビングオーディオ
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持ち家(戸建) / リビング兼用 / オーディオルーム / 16畳~ / 防音なし / スクリーンなし / ~2ch
肩肘張って対峙するのではなく、オーディオの奏でる音楽が生活の中に自然と溶け込む、そんなリビングオーディオを目指して2014年9月に完成した、天井高2.6m広さ20帖のリビング兼用オーディオルームです。…
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日記

好音源探訪#04 パーヴォ・ヤルヴィ&パリ管のシベ4

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2021年09月10日

今回ご紹介するのは、北欧出身の指揮者パーヴォ・ヤルヴィがフランスの名門であるパリ管の音楽監督に就いていた時に創り上げたシベリウスの交響曲全集より、第4番です。

タイトル:Sibelius Symphony No. 4
指  揮:Paavo Järvi
演  奏:Orchestre de Paris
レーベル:RCA Red Seal
録音年月:2016年3月

シベリウスは幻の第8番とその構成から交響曲と俗称される事があるクレルヴォを除き、その生涯にて7つの交響曲を遺しています。そのうち第4番は、腫瘍を患った経験から自身の死というものを意識することになって以降初の交響曲である為か、第3番までとは大きく趣が異なっているように感じます。

特に第1楽章は独奏チェロの描く世界観が印象的で、「凍てつく冬の夜、どこまでも暗くどこまでも深く、知らぬうちにすっと吸い込まれてしまいそうな、そんな漆黒の海原に立ち尽くした自分」を想起させます。
これまで聴いてきた演奏ではその情景の中には常に恐怖や息苦しさといった内に向かう負の感情が内在しているように感じられたのですが、パーヴォ・ヤルヴィとパリ管のこの演奏では、不思議とそれらが意識の上にのぼってくることがありません。

そして第3楽章では木管と弦の関係が何かの起こりを予感させ、迎える第4楽章、ようやく迎えた朝日なのか、漆黒の世界に一縷の光が顔を覗かせる。しかしそれもやはり幻だったのかもしれない。

標題音楽ではないはずなのに、目を閉じるとそんな情景が眼前にはっきりと浮かんできます。ふと新婚旅行の北欧クルーズで甲板から見た景色を思い出しました。もしかしたら浮かんでくる情景は、聴く者の心に拠るのかもしれません。

興味を持たれた方は是非一度、シベ4を聴きながらそっと目を閉じてみてください。皆さんにはどんな情景が見えるのでしょう?

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 バックナンバー
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好音源探訪#00 予告編
好音源探訪#01 アレスのゴルトベルク
好音源探訪#02 オノフリのラ・フォリア
好音源探訪#03 ティルソン・トーマスのマラ5
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  1. miyaさん

    ヤルヴィはパリ管でシベリウス全曲を録音していたのですね。フランスの管弦楽団とシベリウスというのも何だか以前は考えられない組み合わせですがどうなんでしょう。特に、第3番は病からの再生ということで、シベリウスならではの陰鬱さが第一楽章には満ちています。そこから昇華していくわけですが、花の都パリのオーケストラがどんな韻律を奏でているのかかちょっと興味津々です。

    ヤルヴィはもうとっくにパリ管のシェフを降りているのですね。ドイツ・カンマーフィル・ブレーメンでは前任者だったダニエル・ハーディングが、パリ管では後任というのも因縁です。ドイツ・カンマーフィルは、ハーディングからヤルヴィに変わったときにずいぶんと音が変わっちゃいましたが、パリ管はどうなのかなぁ。

    ちょっと話しがずれてしまいましたが、いろいろ考えちゃいました。

    byベルウッド at2021-09-11 00:22

  2. ベルウッドさん こんばんは

    ちなみに私の中でパリ管といえば、やはりミュンシュによる幻想交響曲。色彩感豊かなあの演奏はまさにパリっ子の真骨頂。
    そんなパリ管が、決して慣れ親しんでるとは言えないであろう北欧の曲にトライしたらどんな演奏になるんだろう?
    この音源については、そんなある種の興味本位で購入したのですが、結果としていい意味で想像の斜め上を行く素晴らしい演奏だなぁと思い、今回ご紹介させていただきました。

    なおパリ管はフランスの楽団にも関わらず、何故か歴代指揮者はドイツ系の方が大半だったと記憶しています。
    しかしいつの時代も決して指揮者の色に染まりきることなく、根底にパリっ子の粋?を大切にしながら、その確かな土台の上で指揮者に応じた表現を自由に創り上げる事で、ある種のパリ管らしさという伝統を紡いでいるのかもしれませんね。

    bymiya at2021-09-11 21:20

  3. miyaさん、こんばんは。

    PIEGAをお使いなので、さぞかしシベリウスに合う音だろうなと想像しつつ拝読しました。

    >特に第1楽章は独奏チェロの描く世界観が印象的で、「凍てつく冬の夜、どこまでも暗くどこまでも深く、知らぬうちにすっと吸い込まれてしまいそうな、そんな漆黒の海原に立ち尽くした自分」を想起させます。

    特にこの部分にとても共感しました。ここのチェロは、なぜか私も似たような、冷たく暗い水のイメージです。
    若干異なるのは、「漆黒の海原に立ち尽くした」ではなくて「静かな湖の底に沈んでいる」であることくらいでしょうか。
    シベリウスの交響曲を聴き始めた頃は何が良いんだかさっぱり分からなかった4番ですが、この静謐さが今では一番好きかもしれません。
    ヤルヴィの全集はなんとなく未聴でしたが、そろそろチャレンジしてみたいと思います。

    ちなみに動画なのですが、medici.tvのメナヘム・プレスラーの90歳バースデーコンサートで、後半プログラムがシベリウスの6番と7番です。
    (以前はアマプラでも無料で視聴できたのですが、残念ながらそちらのコンテンツは今は観られないようです。)

    https://www.medici.tv/ja/concerts/paavo-jarvi-orchestre-de-paris-haydn-mozart-sibelius-menahem-pressler-birthday-concert/

    調べてみたら、全集CDの録音が2014年1月29,30日(第6番、第7番)、バースデーコンサートが2014年1月29日と出てきましたので、同じ演奏かもしれません。
    前半のハイドンとモーツァルトも素敵な演奏でしたので、機会があれば是非。

    by眠り猫 at2021-09-13 23:48

  4. 眠り猫さん こんばんは

    標題音楽ではないにも関わらず、全く異なる人間の脳裏にほぼ同じような光景を描くこともあるんですね。この曲には本当に不思議な力を感じます。
    そして静謐さと、その背後にぼんやりと見え隠れする情熱。情熱≠諠譟という場合もありえるのだ、ということをリアルに体感できる稀有な曲だと思います。

    ちなみにプレスラー氏については、実はこれまで一度も演奏している様を見たことがありませんでした。
    そのため、あの羽根で撫でるように軽く、繊細で、透明感溢れる響きが、お世辞にも繊細とは程遠そうなあの指先からどのように紡ぎ出されているのか、いつも不思議に思っていました。

    しかしご紹介いただいた動画を見て、本当に大切そうに優しく鍵盤の上を転がり、そして時に楽しそうに鍵盤の上を飛び跳ねる指先をみて、ようやく納得ができました。
    素晴らしい動画のご紹介、ありがとうございました。

    私の音楽の楽しみ方は、コンサートに聴きに行くか、家でオーディオで聴くか、の2択でしたが、こういう楽しみ方もいいものですね♪
    今後ともよろしくお願いします。

    bymiya at2021-09-14 19:11

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