日記
ピンクフロイド&ヒプノシス:1970年代アートワーク集団@ロンドン
2021年09月14日
レコードの楽しみはジャケットのアートワークにもありました。回転する盤に針を落とした後、見開き60cm横幅の絵としておもむろにじっくり味わうことができました。以下写真はDiscogsから引用
1968年にピンク・フロイドのロジャー・ウォーターズからアルバム「神秘 A Saucerful Of Secrets」のアートワークを依頼され、ヒプノシスのキャリアがスタートします。その後シド・バレットのソロを含め「アニマルズ」までピンク・フロイドのアルバムすべて担当しました。
最も有名なのが「狂気 Dark Side of the Moon」でしょう。プリズムで現れる虹が無限につながります。

内側見開きです。音楽冒頭の心臓の鼓動、虹が鋭いパルスの形になっています。

「炎〜あなたがここにいてほしい Wish You Were Here」はルネ・マグリットのような不思議な絵です。

「アニマルズ Animals」は実写で、テムズ川沿いにあるバタシー発電所の上空を長さ40フィート(約12m)の豚の風船を飛ばして撮影が行われたそうです。

他のグループではT・レックス「電気の武者 Electric Warrior」やエマーソン・レイク・アンド・パーマー「トリロジー Trilogy」が有名ですが、ヒット作としてはウイングス「バンド・オン・ザ・ラン Band on the Run」でしょう。1986年の活動停止まで300タイトル以上ありますが、松任谷由実「VOYAGER」がほとんど最後となります。
個人的に好きなのは幻想的な物語性のある絵柄で、例えばレッド・ツェッペリン「聖なる館 Houses of the Holy」

内側見開き

アシュラ「コーリレイションズ Correlations」

70年代ブリティッシュ・ロック勃興期に活躍し、音楽にアートワークの付加価値を与えたヒプノシスの紹介でした。
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こんにちは。
みんな魅力的なアルバムアートワークですね。 中身(音楽)が伴っているからなおさら。
こういうのはやっぱりLPサイズが良いですね。
最近なぜかPink Floyd、Roger Waters、そしてアートワークは関係ないけどKing Crimsonなどをよく聴いています。
byBI1961 at2021-09-14 11:25
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MacWinFanさん
こんにちは。
恥ずかしながら、これらのジャケットが同じアートグループの作品とは知りませんでした。
Pink Floydの世界を上手く表現しているので、同一アーティストの作品だろうとはぼんやりと思っておりましたが、結構、手広く活動していたのですね。
AnimalsのBatterseaの石炭火力発電所の撮影秘話が面白いです。
撮影のために豚の気球を3回も飛ばしたのに、変幻自在のロンドンの天気に翻弄されて、結局あのカバーアートの豚は初日の背景と3日目の豚の合成らしいです。
今ではBattersea地区は大規模な再開発で高級住宅地に生まれ変わっています。あのアイコニックなアールデコ調の煙突の建物は今も残っていますが、中身は高級マンションに改装されてStingもペントハウスの一角に住んでいるそうです。
byのびー at2021-09-14 19:39
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BI1961さん、初めまして。
LP初版で全部持っていたんですけれども「これからはCDだ」と処分してしまいました。画集や写真集もそうですがフィジカルメディアの価値は時の経過とともに高まっていく、ということが分からなかった。アートワーク込みでの表現でありコンセプトアルバムなのだと思います。哲学的な英国人気質といいましょうか、ロバート・フリップもそうだと思います。
キューブリックもお好きなんですね。「2001年宇宙の旅 2001: A Space Odyssey」は2日続けて観に行った唯一の映画です。70mmシネスコの大画面で観客は数人、クラークの「幼年期の終り」「都市と星(銀河帝国の崩壊)」は愛読書だったのですが最後の15分間の宇宙トリップは映像でしか表現できない、他の客も連日通っているのではないかと。クリストファー・ノーラン「インターステラー Interstellar」が真の意味での続編だと思っています。彼は「時間」に拘っていますが「時空 spacetime」の解釈でその人の宇宙観が違ってきます。
キング・クリムゾンには16chアナログマルチトラックからロバート・フリップがミックスし直したリマスターがあり、ずいぶんと印象が違うのですがこれは後日の話題としたいです。
byMacWinFan at2021-09-15 10:30
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