日記
刺激満載 東海の旅 KOTOBUKIショールーム訪問編 音極線 音快速極音
2020年06月20日
2ヶ月振りの日記です。4月、5月は日記をおやすみしていました。
これまでネタがないなりに毎月何かしら絞り出して記事を上げてこれたのですが、そろそろ本格的に失速&ネタ切れでしょうか。振り返ってみると私の日記は相対的に導入記事が少なく、オフ会記事(それも訪問する方がメイン)で水増ししていたことに気づかされました。
さて、本題です。
vanillaさんの2020年06月20日付けの日記で前振りしていただいた「もう一カ所」について報告させて頂きたいと思います。
・どこに行った?
私の2019年02月12日付けの日記でも取り上げた事のあるKOTOBUKIさんのショールームに当日アポイントで突然立ち寄る事になりました。
オフ会などの旅先でオーディオショップやオーディオ関連業者を訪問される際は、前もって訪問の連絡しておく事をおすすめします。今回立ち寄ったところはたまたまお互いの都合がついたため歓待してくださいましたが。
(写真はGoogleストリートビューより)
・なぜ行った?
vanillaさんが音快速シリーズのユーザー。それも抽選で当たるというラッキーエピソードをお持ちの。温泉に入りながら名古屋にショールームがある事をふと思い出されたとのこと。
言われるまでは忘れていましたが、自分自身一聴の価値ありと太鼓判を押すくらいオーディオ体験としては推奨できます。名古屋メシの予定をひとつ削ってスケジュールを調整しました。
・KOTOBUKIって何?
本業は建築。オーディオや楽器のための防音や音響改善工事を提案、施工する会社。全国対応可。インシュレーターや調音パネルなどの開発販売もされている。名古屋にあるサウンドジュリアというオーディオショップと懇意。
SNSには向かない性格のためか、はたまた小さなパネルで80Hzを吸うという音響工学上恐らく実現不可能な事を売り文句にしているためか、一部のSNSユーザーの間では評判は芳しくない。少なくともドラム、ベース、大音量、部屋といった切り口ならデモルームの出音から推測すると第一人者だと思います。
・どうだった?
KOTOBUKIさんにはやり慣れた定型のデモがあります。今回は次の予定があったので◯◯時くらいには退出しますと伝え、当日アポで押しかけた上に即席ショートバージョンのデモを強いるというとんでもない要求をする我々一行でした。
その中でオーディオ用スピーカーとしてはかなり低価格なエアパレスA200というアクティブスピーカーを、普通のPad型端末からBluetooth接続のSpotifyで鳴らす、という何とも無防備かつカジュアルな再生のデモがあります。
JBL4350とBluetoothスピーカーを聞き比べた後でビリージョエルのライブ中にヘリの音が偶然混じる音源がかかっている時に「今のはどちらで鳴らしていたと思いますか?」と茶々を入れた私。一瞬考えてしまったにゃんすさんの表情は見逃せませんでした。(にゃんすさんの名誉の為に言っておくと私も同じ事をされたら初見ではあやしかったです)
そんな感じでデモとしては大成功。生ドラムが目の前にあるのと遜色ない程の大音量でJBLのポリシーである「ラウド&クリアー」を4350と部屋が体現している素晴らしいデモでした。防音と音響的に成り立つことという相反する特性が両立しています。
私は一度体験済みだったのですが得る物が無かったかと言えば違います。ちゃんとバージョンアップされていたのです。
まず使用される音源が前回とは違っていました。前回はコーネリアス中心。今回かかった曲の中で特に感銘を受けた2曲はこちら。CDポチってしまいました。
・JB projectのBrembo!(KICJ-733)のTr8 Brembo …ドラムがすごい
・Marcus MillerのM2 (VICJ-60737)のTr2 Cousion Jhon … ベタですがベースがすごい(語彙力が迷子です)
・バージョンアップその1「音快速極音」
高域用、中域用、低域用の3つの音快速をひとつにまとめて1200x400にリサイズした音快速シリーズの「極音」なるものが2019年の11月頃いつのまにかデビューしていました。
(写真は社長ブログより)
ファイルウェブニュースにもGoogleにもヒットしません。KOTOBUKI公式サイトにも情報なし(そこは頑張って!)。
紙媒体ではオーディオアクセサリー誌に載ったようですがウェブ媒体では社長のブログを除くとこの日記が恐らく初です。
蛇足ですがこのファイルウェブ日記、個人ブログ系の中ではSEOが異常に高く、いつも検索上位に表示されます。ちゃんとした製品リリースニュースが出なかったらこの日記が長期間検索上位に表示され続けるかも知れません。
肝心の音快速極音の事を書くのを忘れました。音そのものへのメリットは実はそれほどアピールするポイントがなく、私個人的には音快速3枚と同程度と感じました。すでに3枚セットで所有していて、固定して動かす事なく使っている人には買い替え動機持ち難いかも知れません。
メリットは設置と移動です。vanillaさんの様に日常的に出したり引っ込めたりする使い方の場合、片側3枚、合計6枚を動かし調整するのは面倒ですしパネル転倒のリスクも増えます。片側1枚、合計2枚であれば最も気をつかうパネル移動の回数が1/3になります。
そして120cmと縦に伸びたため、足もとへの転倒対策が追加され安定して自立します。耐震、とまでは言わないですが軽く手や足が当たった程度では倒れることはないでしょう。スピーカーやラックの近くにも安心して置けます。(これはかなり大きいメリットのはず)
音快速シリーズは一通りAmazonで買えるのですが、「極音」はこの記事を書いている時点では買えないようです。受注生産のためか商品登録が上手くいっていないためかわかりませんが。
・バージョンアップ その2「音極線」
「おんごくせん」と読むらしいです。ちなみに「音極振」は「おんごくしん」だったらしいので過去の日記はさっき訂正してきました。

こちらはAmazonで買えます
デモ中に試しに外して頂いたところ、有りと無しではドラムのスネアのパシーンやバスドラムの腹にくるズシンの立ち上がり、ベースの弦のビリビリとビリつく感じのリアリティに有意差を感じました。
これには我々かなり食いつき質問責めに合う社長。得られた説明を要約すると…
<特徴 その1> 基本材料は人工大理石。それにカーボン粉末がある割合(企業秘密)で混ぜ込んである。これを作れるのは1社しかないとのこと。
(ツッコミ心の声: なぜ同じ形状のノーマル人工大理石インシュレーターとの比較デモをやらない…)
<特徴 その2> 聞いて頂いた通り音快速の音の速さを操る効果がケーブルに現れる。低音が「音になるのが速くなる」とのこと。
(ツッコミ心の声: オカルトだ…日本語も怪しい…)
<使い方 その1> ケーブルインシュレーターなのにケーブルは床に触れていてもOK!
(ツッコミ心の声: うちのケーブル、既に全部床から浮いてるけど…それでも効くのか?…)
<使い方 その2> 色んな線を何本でも束ねて乗せてOK!
(ツッコミ心の声: うちのケーブル、ケーブル同士が触れ合うところなんてひとつもないけど…それでも効くのか?…)
我々の食いつきが余りに良かったためか、デモ機を3人分用意して頂けることに!ありがとうございます!!!
早速翌日うちでも音極線の有り無し比較をしました。入れたところはDACの電源ケーブルにひとつ、アンプの電源ケーブルにひとつ、計2個。
結論、これ女性ボーカルにも効きます。
ケーブルが床から浮かせてあっても束になってなくて1本からでも効きます。
効き方は人それぞれと思いますが以下うちでの感想です。
最初ドラムを中心に聞いていきましたが、うちでは大差なく。いつものリファレンス音源を次々かけます。低音リファレンスの鉱石ラジオ(VICL-60721)Tr10 Wellcome… よりもZABADAK Live(AMCM-4098) Tr3 水の踊りの4分あたりからのギターソロの粒立ちきらめき。少し良くなったかなーくらいに思ったら、予想外なことに同CDのTr4 砂煙の街やTr5の遠い音楽の上野洋子の幻想ファンタジー的な女性ボーカルが改善されていたのです。
その後、手嶌葵、ANIMAのTr8 秋桜、カリヲンのTr9 くちづけなども聞きましたが音極線の有り無し比較で有意差ありでした。(有りの方が良い)いやはやびっくり。
ジャンル問わず音域高めの女性ボーカル聞きの人には聞いて貰いたいです。
うちでは金額分の効果は十分に有りました。にゃんすさん、vanillaさんすみません、お二人に聞いて頂いた時より既に良くなっています。音のタイミングが細かく整理されそれによって唇のニュアンスやボーカル全体のそこにいる感が改善された感じです。


備考として、うちでは既に全てのケーブルがヒノキやスギなど軽量な木とナイロン、J1青などの上に水晶チップで浮かせあります。木は主に高さ調整。何も無し=木とすると、何も無し < 水晶チップ < 音極線 でした。低音やギターで女性ボーカルほど差がなかったのは水晶チップが低音などには意外と良い仕事していてくれたためと推測します。
考察として、大型水晶インシュレーターやソリッドのカーボン、それから上でも書きましたがノーマルの人工大理石との比較は是非やるべきだと思いました。どなたかコの字型の人工大理石インシュレーターご存知の方居ませんでしょうか。
レス一覧
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high speedさん
KOTOBUKI訪問編ありがとうございます。
温泉は癒しとひらめきをくれました。
当日アポなのに、タイミングが合い良かったです。
しかも音極線のお土産付き!
元々興味あり、その場で購入できればと思っていたのでラッキーでした(笑)。
拙宅でも試してみましたが、確かにボーカルがスッキリ鮮明に歌う印象です。。
思っていたより大きく、ケーブルも束ねて設置して良いとはケーブルジャングルの我が家にはピッタリです。
コスパも良いので追加購入したくなりました。
byvanilla at2020-06-20 19:27
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high speedさん
ご苦労様でした。
私も一緒に行きたかったのですが、仕事、準備、前日にアンプの設置とセッティングで疲れ果ててしまいました。
ありがとうございました。また、遊んで下さい。
byタルガ at2020-06-21 00:18
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high speedさん
この度は先導役ありがとうございました!
とても充実した2日間でした。
KOTOBUKI訪問は私的にはドンパチ系が素晴らしく鳴るシステムで、
思わず「おおぉ!」と声に出してしまうほど気持ちが良くなる音質でした!
音極線のお土産!
早速拙宅でも設置しましたが、S/Nが上がるような印象。
太めのケーブルも纏めることも出来るので、追加しようと思っています。
vanillaさんの日記にもレスしましたが、
今回の訪問はとても刺激的で、ハイエンドの情報量の違い、
鳴らし方等、勉強になることが多く、とても参考になりました。
こちらに来る予定があれば是非!
その時までには進化した音が出せるよう調整しておきます!
2日間お付き合いいただきありがとうございました♪
byにゃんす at2020-06-21 01:19
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high-speed さん
> 各ユニットの動き、単に立ち上がりが早いだけでなくストロークから戻る時も含めて忠実に音源波形をなぞるようにコントロールされている印象。それがリアリティの向上につながっているのかなと感じました。
そうなですよね。流石、聴感超人high-speed さんです。
モノパワー化、大賛成です。
但し、M1.1のモノには訳が有りまして通常で有ればステレオアンプをブリッジにして左右で使ったりしますが、M1.1はブリッジも出来ますがモノモードで片ch休止で電源を片chにフルに使えます。
なので、パワーは有るけど複雑なブリッジモードより単純な回路のモノモードが反応も良くクリアな音質でした。
byタルガ at2020-06-21 02:31
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皆さまレスありがとうございます。と言っても事実上のマルチ投稿。この記事ではなるべくKOTOBUKI編に話題を絞りたいと思います。
vanillaさんはボーカルがすっきり、にゃんすさんはS/Nの改善ですか。こうやって同じアクセを3人同時に試せるのは面白いですね。
ケーブルジャンル傾向の方が効果が大きかったりして(笑)
vanillaさんは元々音極線の存在を知ってたのでしょうか?だとしたら流石です。私は極音パネルも極線もぜんぜん知りませんでした。
にゃんすさんのはこういうドンパチ系好きそうだと思ったのですがはまったみたいで良かったです。
タルガさん、ここは当初予定に無く、2日目の朝急遽決まったのです。名古屋インターから10分しないくらいです。是非予約して訪問をお勧めします。音極線もよかったら聞いてみてください。次伺う時持っていきます。
byhigh speed at2020-06-21 03:31
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high speedさん
音極線はAudio Accessaryの最新号に紹介記事があり知っていました。
写真で見ただけではサイズが分からず、常道のケーブル1本に設置と思っていました。
拙宅ではhigh speed邸のようなケーブルセッティングは不可能なので、このサイズなら2-3本まとめてセットしても利用効果ありそうです。
タルガさん
自分で訪問希望しておきながら、KOTOBUKIショールームの感想忘れてました。
お二人のサウンドとは対極のJBLのダブルウーハーを活かした低域ドッカーンの大拍力です。
再生前に「いいですか、かけますよ」とまるで、「腰を抜かすなよ!」と予告しているようなプレゼン。
まさにショーでした!
あの大音量で聴いていられる(さすがに少し耳に違和感残りましたが)のは本業であるルームチューニングの威力です。
是非、試聴してみてください。
byvanilla at2020-06-21 06:05
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こんにちは。
移動自粛でオフ会日記が久しく途絶えてたので楽しく読ませていただいています。
人工大理石(コーリアンボード)は、キッチンのカウンターなどに使われているアレてのことですよね?
拙宅でも昔からオーダーメイドカットしたモノを使用しています。
最近は、オーディオ用途だとキッチン向けよりも高く売れるせいか、様々な業者さんがオーダーカットに応じるサイトを開いてます。
例えばここ。
http://www.dainichikasei.com/products/2168
因みに拙宅のキッチンをパナ製のにリフォームした時に人工大理石の色を選べるようになっていて、真っ白なものとマーブルのように模様入りなど数種類有ったのですが、真っ白なものは1.5倍位高かったです。
真っ白なモノはデュポン社が特許を持っている関係のようでしたので、ひと口に人工大理石といっても様々な材質のものがあるようで、当然特性も違うので比較する際は注意が必要です。
by椀方 at2020-06-21 08:27
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椀方さん こんばんは
《人工大理石(コーリアンボード)は、キッチンのカウンターなどに使われているアレてのことですよね?》
はい、その通りです。ご紹介ありがとうございます。楽天で人工大理石のインシュレーター買えるんですね。
ついでに色々調べてみたところ、オーディオ機器の下に敷くボードのタイプとしては個人の方のサイトで「ボワンという中低域に広がる帯域を持つ響き(単体ではNG)」というレビューがみつかりました。
かたやご紹介いただいた大日化成のサイトには「どの周波数の音源にも共鳴しないという特徴を持ちます」とあります。
どちらもそれぞれの観点やされていれば計測などから正しいことを言っていると思うのですが結果的に矛盾してしまっているのがオーディオ用途として見た時の難しさですね。(当コミュでもコーリアンボードを機器の足元に敷いている方も居ますし)
byhigh speed at2020-06-21 22:59