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フィルタ -Compressor 3.5
私は先日まで主にフレームコントロール機能について解説させて頂きました。 デインターレースに不満こそ有れど大きな破綻無く滑らかな動きを実現しているリタイミングやエッジこそ甘めであるもののディテール保持は中々のリサイズ機能など全体的に良く出来ている様に思います。 不満のあるデインターレースでさえも動き補償を使用できジャギーの発生を抑えた映像を得らる訳ですから中々良い物ではある様に思います。 Compressor 3.5にはフレームコントロールとは別にフィルタという機能が備わっております。 フィルタで行った処理はプレビューウインドウにて即座に確認する事が可能となっておりフレームコントロールよりも扱いやすい側面あります。 しかし10bitのサポートやそもそもの信号処理が様々で有り、同じ機能であればクオリティの面でフレームコントロールに劣ってしまう様です。マニュアルにもそのような記載が幾つかありApple側はフレームコントロールの使用を推奨している様です。 フィルタ機能にはビデオフィルタ, オーディオフィルタ, カラーフィルタが存在しビデオフィルタ, オーディオフィルタではフィルタのON/OFFの他適用順序の変更を行えます。 ビデオフィルタには「BlackWhite を元に戻す」「明るさとコントラスト」「カラー補正(ハイライト)」「カラー補正(中間色調)」「カラー補正(影)」「デインターレース」「フェードイン/アウト」「ガンマ補正」「レターボックス」「ノイズ除去」「エッジをシャープにする」「テキストオーバーレイ」「タイムコードジェネレータ」「ウォーターマーク」のフィルタが備わっており主にエンコード品質改善の為の事前処理などを行えます。しかし備わっている機能は中途半端なものでありエンコード前のプリフィルタリングであれば高域調整フィルタや高度なノイズリデューサー, イメージエンハンサーなどが欲しい所である様に思います。また個々の機能のクオリティにも問題がありノイズ除去は露骨に解像度が低下しその割りにはノイズ除去能力が低い事が迚も気になります。デインターレースは先日フレームコントロールのそれと共に紹介しましたけれどフィルタとして搭載されている物は非適応型の非常に原始的なもののみとなります。 オーディオフィルタには「ダイナミックレンジ」「ピークリミッタ」「Apple AU Graphic EQ」「フェードイン/アウト」のフィルタが備わっております。オーディオフィルタはビデオフィルタとはかわって数こそ少ないものの要点をきちんと抑えたものが充実している印象があります。 カラーフィルタはSDTV, HDTV間のカラースペース変換を指定するものであり非常に簡素なものとなっております。 Final Cut Studioを構成するアプリケーションの一つにColorというカラーグレーディングアプリケーションがある事を考えるとCompresorのカラー補正は簡易的なものでもあまり問題が無いばかりか無くても良いくらいに思いますけれどもノイズ除去やイメージエンハンスを専門に行うアプリケーションは含まれておらずその上Compressorのフィルタも簡素で有りとても残念に思います。Compressorのフィルタが簡素であるならばそれを専門に行うアプリケーション用意してほしかったというのが正直な所です。オーディオフィルタの数の少なさも本格的な事はFinal Cut Studioを構成するアプリケーションの一つであるSoundtrack Proで行えば良いという前提なのでしょう。しかしカラーフィルターが簡素過ぎる点もまた迚も残念に思います。SDTVでは度々色域や基準白色の変更が行われておりHDTVでも実際の運用では幾つかの異なる規格が存在していますのでそれを踏まえた適切な変換を行える様G/B/R各点, 基準白色点, ガンマなどを指定した変換を行えるくらいの機能はあっても良かったのでは無いかと思います。 フィルタ機能はフレームコントロールとは逆に中途半端で大変出来が悪いというのが正直な印象で私は迚も残念に思っております。
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