日記
はじめての「球転がし」-「真空管ハーモナイザー」後日譚
2021年09月09日
前回の拙日記、
「真空管ハーモナイザー」って、ご存知でしょうか???
にレスをいただいた皆様(Nightさん、Tomyさん、ゴンザエモンさん、ヒジヤンさん、マイペースさん、8050Aさん、EDさん=書き込み順)に、謹んでご報告です。
この度、ようやく、伊豆のAmatorIIIで、「真空管ハーモナイザー」による「球転がし」をすることができました。何の知識もなかった小生が、皆様のご助言のお陰で、ツウっぽい真似事(笑)を楽しむことができましたので、お礼を兼ねて簡単にご報告を。
今回、転がしたのは前回の日記へのレスにも書きましたが、写真にあります、この二つ。
12AU7 Mullard 真空管 リイシュー Reissue [並行輸入品]¥2,800
ELECTRO HARMONIX エレクトロハーモニックス 12AU7A/ECC82 EH [真空管] ¥2,410
比較試聴に使いました音源ソースは、下記の7枚(内訳は、左からピアノ2枚、ボーカル2枚、弦2枚、バリトンサックス1枚)で、いずれも今さら紹介するまでもない、人気アルバム・有名曲ばかりを使いました。
最初についていた真空管は、「China」と大きく朱書きがしてあるもので、スイッチを入れたばかりでは歪が目立つものでして、「まあ、真空管って、温まるまではこんなもんなんだろうな」と思っておりましたが、今回試した二本は、どちらもCold Start状態でもほとんど歪を感じられず(やはり徐々に音は良くなっていきましたが)、いきなり、「おまけ」との違いを体感。
ゆえにハナからこの「China」はボツにして、MullardとELECTRO HARMONIXの決選試聴となりました。この二つは見た目がそっくりなので、同じものかと疑っていたのですが(笑)、出音には結構な違いがありました。
結果:
全般的な傾向として、Mullardの方が音場が広い、逆に言えば、ELECTRO HARMONIXの方が音が中央に集まる傾向がある。
そのうえで、
1. ピアノ: ELECTRO HARMONIXの方が高域に強調点があり、一聴すると華やかにも聴こえるが、低音などの音の深みはMullardの方が優れていた。
2. ボーカル: ELECTRO HARMONIXの方が声が若い。Mullardの方が唇が濡れている(笑)。
3. 弦: ELECTRO HARMONIXの方がこじんまりとした音。Mullardの方がゆったりと時が流れる。
4. サックス: 音の深みで、Mullardの圧勝。
ということで、私的には、Mullardに軍配。で、早速バックアップのために、「あと一つ」となっていたMullardをAmazonでポチりました(笑)。
簡単ですが、報告は以上です。私は無精者なので、曲によって差し替えるなんて面倒な事は、想像もできません(ふたを開けるのにドライバーがいるし、やけどしそうになるし=笑)が、「球転がし」の楽しさを堪能できました。真空管、面白いですね。いずれ本格的なプリを検討したいと思っております。
皆さん、ありがとうございました。駄耳ではありますが、何らかのご参考になれば幸いです。
レス一覧
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Auro3Dさん、こんばんは。
球転がしのレポート、ありがとうございます。
もしかしたらと思っていましたが、同一構造の球でも音質に差が出たようですね。
ヴィンテージで定評のある球をコピーしたReissueと言われているものは、音質をオリジナルに近付けるよう手を加えているものが多いようです。
高価かつ品質にばらつきが多いオリジナル球に手を出すより、信用できる球屋でReissue球を買って使うほうが良さそうです。
大変、参考になりました。
byED at2021-09-10 22:14
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EDさん
コメントありがとうございました。
EDさんに背中を押していただいたおかげで、少しだけですが真空管の奥深さを味わうことができました。
今回気に入ったMullardというのは、「ヴィンテージで定評のある球」なんでしょうか?
ついでにもう一つ伺いたいのですが、こういう真空管の交換というのは、どんなアンプでも可能なものなんでしょうか?互換品が存在しない、オリジナルの足?の配置や数を備えたアンプというのも世の中には存在するのでしょうか?換言すれば、「球転がし」による音色などの変化を全く楽しめないようなものもあるのでしょうか?
byAuro3D at2021-09-10 22:33
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Auro3Dさん、こんばんは。
真空管の音質は、回路、配線、部品によって大きく変わるので、評価が難しいです。
それでも一定の音質傾向はあると思っているので、私感ではありますがヴィンテージ管の音質傾向について書いてみますので参考にしてください。
Mullard :陰影感が良く出る、高域がやや大人しい
RCA :中域がしっかりした力強い音
TESLA :切れが良くてダイナミックな音
Telefunken:端正でしまりの良い音
Genalex :立体感のある音、空間表現が良い
Philips :広帯域、彫の深い音、付帯音が少ない
ややオーバーに表現しましたが、このような傾向たと思っています。
それから真空管の交換ですが、大抵のアンプは交換可能だと思います。
ただ、互換球が無い球や、特殊な足の球もあるので、アンプによっては球転がしができないものもあるようです。
代表的なアンプでは、LUX MQ60 は50CA10という出力管を使っていますが、12ピンの特殊な構造をしていて互換球が無くて製造もしてないので入手困難になっています。
真空管プリアンプでしたら、今でも製造している球を使っている可能性が高いので、ほとんどの機種で球転がしを楽しめるはずです。
これから真空管アンプを導入されるのであれば、機種を教えて頂ければもう少し正確にお応えできると思います。
byED at2021-09-11 22:26
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EDさん
先達として、真空管のメーカー(?)別の音の傾向を整理して提示してくださり、より興味が湧きました。私が今回気に入ったMullardというのは、私の聴感と大きくはずれていなかったようで、恥をかかずに済みました(笑)。
真空管プリは、これから少し研究してみますが、金策もありますし(笑)、他に優先すべき買い替え品もあるので、かなり先になるかと思います。またその節はご助言よろしくお願いしたします。
今回は、ありがとうございました。
byAuro3D at2021-09-12 10:13
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