HONDAからオーディオ用バッテリーが発売されるニュースを聴いた時は、驚いた。
しかし、その意外性から逆に興味を持ち始め、都内で行われた試聴会にも参加して、その効果も確認できたので購入してみた。
だが、自宅で使ってみると、試聴会で体験したような効果は得られなかった。もともと自宅では、200Vの電源を中村製作所のダウントランスを使って100Vにしていたこともあって、それ程、効果が無かったと、この時は思った。
それから主にアコリバのCD消磁気やRR-77といったアクセサリーに約1年使ってきた。
そんな折、先月、プリアンプを買い替えた時、たまたまこのHONDAのバッテリーを使ってみたところ、素晴らしく音が良くなっていた。そこで、他の機器でも試してみたところ、一番上流のCDPで使うのが良かった。
このバッテリーの購入当初は、中低音が軽いややハイ上がりなトーンで、しかも何か伸び切らない詰まり感があったのだが、1年使ってみると、この辺りのネガが完全になくなっていた。更に音の角が丸くなるといったレスポンスの不満も無くなっていた。一番うれしかったのは、中域の柔らかさが損なわれずに、音が重なった時の厚みも、キチンと表現されていたことで、ヴォーカルや弦の表現力が過去一の出来に仕上がっていた。
このバッテリーは電源周波数を選択でき、60Hzにするとサウンドがパキパキになるが、やや音場が狭くなる。なので、今は音の広がりと厚みが両立できる50Hzで聴いています。