もうそろそろ生産完了なのかな。価格.comにも販売店掲載されていないしなぁ。このスピーカーの実力だったらもう少し長い期間売ってもよかったんじゃないかな。でもJBLはJembeなど他のラインのP.C.用スピーカーが好調だからいいのか。それとも、ランクアップした一品を用意していたりするかもしれない。けど、ハーマンのサイトにはまだ堂々と宣伝されているからなぁ。摩訶不思議。
このJBL CAS-33は、机上に新たなシステムを組もうと思い、まず最初に買ったものである。このCAS-33を買った当時、まだデスクトップ・ミュージックやオーディオ、ニアフィールド・リスニングについて情報をあまり集めていなかった。よって当然のことながら、パソコン、外付けHDDに繋いで、いざiTunesを使って出した音は期待値以下の出音だなぁという印象を持ってしまった。ケーブルをBeldenの88760に総取り換えしてもみたが、期待を上回ることはなかった。
まず、アクティヴ・スピーカーを買うのも使うのも初めてであった。スピーカー自体にアンプを載せてドライヴさせるとどうなるのか、アンプが搭載されていない向かって左側のスピーカーと一本のRCAケーブルで繋いで使うのは果たして左右のスピーカーの出音にタイムラグが生じないのか、などなどの胸をざわつかせるような疑問とともに使い始めた。
現在住んでいるところに引っ越してから約一年半、オーディオなるものはウォークマンとヘッドフォン、イアフォンぐらいであった。だから正直スピーカーから出る音を聴くだけでも心動かされるものがあった。しかし、人間というのは愚かなもので、それで満足しておけばよいものを、「もう少し良い音を……」などと考え始めてしまったのである。以前の住まいである程度「良い音」を経験してしまっていたからかもしれない。
ここでは詳細は置いておくが、前居ではサンスイのアンプにJBLの4311Aという組み合わせでレコード、CD、P.C.ミュージック、P.D.A.のアナログ出力からの音を愉しんでいた。そんないきさつから、いくら同じJBL製とはいえ、P.C.用であるCAS-33から出る音に過剰な期待をしてしまっていた。だが、ニュートラルな立場で評価すると、これが言うほど悪くはないのだ。もちろん「あの」JBLの音は出ないが、全体的な音質は良い。
アクティヴ・スピーカーは積んでいるアンプの質が良くなければどうにもならない。ここで手を抜いているメーカーはたくさんある。(つづく)
porcupine6 拝